本書を購入したとき、まさか泣くとは思っていませんでした。タイトルだけを見ても、そんな内容を予想するのは難しいかもしれません。『社会の変え方』、この本は今メディアに引っ張りだこの元明石市長であり、最近は首相を狙っているような言動をしている泉房穂氏の自伝的な一作です。 序章 序章では、泉氏の幼少期からの生い立ちが描かれています。障害を持って生まれた弟を支えながら、弟に対する学校の対応や当時の優生保護法など、少数の困っている人が存在していないかのように扱う社会に怒りを持ち、この「冷たい社会」を変えるという強い覚悟をもったいきさつが書かれています。彼の子供時代の必死に弟を支える姿を想像し、思わず涙がで…