1969(昭和44)年、国民生活審議会の「コミュニティ問題小委員会」の検討の結果、『コミュニティ生活の場における人間性の回復』と題する報告書が出版されて、コミュニティという言葉が広く使われるようになった。
これを契機に、自治省始め他の行政施策の中で、コミュニティという言葉が頻繁に使用されるようになる。そして、そこでは、報告書の題名となった「生活の場である地域社会で、人間性の回復」が期待され、願望されていた。
それというのも、地域には部落会や町内会、自治会などの全住民が参加する組織はあったが、旧い体質や、都市農村を問わず地域社会の激しい変貌で、過密や過疎が進み従来の地域社会の考えでは、人々のニーズに応えられなくなったいた。
一方で、サラリーマン中心の雇用社会となったわが国では、会社人間といわれるような企業への帰属意識は強いが、地域社会は寝に帰るだけ、といった定時制市民を生み出し、子どもらの通う学校や近隣との関係は妻にまかせっぱなし、といういびつな状況を現出いていた。
こうした歪みを是正し、民主的な地域社会の構築と、そこを基盤にした生きがいを構築しよう、という試みをもった「コミュニティ」は、現在もその途上にある、といえよう。
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