ある文脈(コンテクスト)の抽象度が比較的高いこと。High context。
あうんの呼吸が通用すること。察することのできること。
ハイコンテクストな分野への参入において「その文脈(コンテクスト)」や「必要不可欠な事前知識・経験」が欠如している場合、なにがなんだか分からなくなってしまう。そのため、ある程度閉鎖的な文化や社会において起こりうるが、その文脈や定義を論じたり再定義する必要性が低いため、意思疎通が図りやすく、微差な情報で楽しむことができるというメリットもある。
例として「ー文化」や「ーな社会」と使われる。
主にアニメや時事情報の話題において「有名な画像(テレビのスクリーンショットなど)」や「文章(コピペ)」、「AA(アスキーアート)」などを引用し合うことで楽しみ合う。日本だけでなく、欧米などでも多く見かけられる。
アート全般に対して言えることだが、特に20世紀以降のいわゆる「現代アート」や「コンセプチュアル・アート」に関しては非常にハイコンテクストであると言える。模倣などが繰り返し行われ、予備知識無しになんらかの作品一つを観賞しても何がなんだか分からない。ジャクソン・ポロックは絵の具を滴すドロッピングなどの技法を用いてアクション・ペインティングを行い独特な絵画を製作し、素養の無い人からするとただの落書きと言われれば納得してしまうようなものだが、これが100億円以上で未だに取引されているのはそのハイコンテクストさ故とも言える。
デュシャン NBS-J (タッシェン・ニューベーシック・アート・シリーズ)