2005年7月、SNSのmixiで怒涛の如く旋風を巻き起こし、荒れに吹き荒れた癌に関するチェーンメール。実際には日記でのコピペなので、チェーンダイアリーとでも言うべきか。
mixi内の見出し語と同名のコミュニティや、その発起人(コミュニティの管理人)の日記に書かれた内容の概略は*1「自分の友人の友人が癌で苦しんでいて、看病をしているその友人が苦しんでいるので、治療に関する情報があったら教えてください」「この文章をコピペして下さい。誰かがその日記を見るかもしれません、その日記を読んだ人が、有能な外科医さんかも知れません(以下医療関係職などを列記)。 きっと誰かが情報を知らせてくれると思います」というもの。
当の癌患者自体がmixi内に存在しなかったため、信憑性の問題もあり、その真偽や「ネットでのマナーか善意か」などをめぐって一部議論が起こり、ギスギスした。
癌に関する問題は、「集まった情報を元にし治療に向かい始めた」という形で一応収束*2し、発起人がコミュニティで『「マイミクAID」の日記へのコピペ転載は絶対にやめて下さい』と表明したが、そもそも発端となったコミュニティには目を通していない人が大半だったので、発起人の「終了」宣言に気づかなかった人が多数おり、マイミクAIDの日記はその後もしばらく広まり続けた。
その後、発起人はマイミクAIDの日記の広まり抑止を事実上放棄、「マイミクAID」のチェーンメールとしての広がりが懸念され事実その後も広まり続けたが、今度はそれに加えて終了宣言に気づき始めた人達による「マイミクAIDは無事終了したようです。マイミクAIDの日記は削除しましょう。」という内容の日記が広まった。が、一応削除を呼びかける内容なため、削除の動きが微妙に広まり、その削除呼びかけの日記自体も後日削除されたりしているので、一応ある程度沈静化。
しかし7月21日をもって、マイミクAIDのコミュニティは発起人(管理人)が削除、閉鎖。チェーンメールとして一人歩きをしてしまう不安が残るが、マイミクAIDの本山が消えた今、今後どうなるかは予測できない。*3
以下各種参考記事
「なぜ善意の電子メールは暴走したのか」
http://www.president.co.jp/pre/20000703/02.html
「善意による行動ほど注意しなければならない」
http://stella.cocolog-nifty.com/starchartlog/2005/07/post_2f01.html
「チェーンメールは悪」
http://onohiroki.cycling.jp/comp-mail.htm