少しクセのある文章(というか人柄)だとは思うのだが、とにかく読んでいて楽しい。言語によって濃淡はあるものの、いろんな体験をされているところが驚愕に値する。そしてなにより、言語--言語一般というよりは個別の言語--に対する素直な感情が溢れ出ているのがいい。「かっこいい」とか「憧れる」とか、そういう言葉で言葉を語っているところが、何よりもいい。どこでこの本の存在を知ったら忘れたけど、出会えてよかった。そしてまた読みたい本と学びたい言語が増えていく。 いまさら気づいたけど、同じ著者の『羊皮紙に眠る文字たち:スラヴ言語文化入門』って若いときに読んでたわ……。 世界の言語入門 (講談社現代新書)作者:黒…