科学ライター。1963年長崎市生まれ。東京で育つ。 京都大学大学院農学研究科修士課程修了(農芸化学専攻)。毎日新聞社の記者として10年勤めた後に退職し、フリーの科学ライターとして活動を開始。得意分野は農業、食品、環境など。 日経BP社のサイト「Food Science食の機能と安全」で2004年4月より「松永和紀のアグリ話」を連載中。
医療・健康 小林製薬が機能性表示食品として販売していたサプリメントを摂取した人が、腎臓の病気などを発症した問題を受け、消費者庁が公表している機能性表示食品の安全性などについてのデータベースを民間の調査会社が調べたところ、全体の15%近くにあたる、およそ1000の製品の情報が、半年以上、更新されていないことがわかりました。消費者庁は、情報に変更があった場合に、事業者に速やかな更新を求めていて、専門家は「情報公開が企業の自主性に委ねられているために消費者が活用できるデータベースになっていないのが問題で、制度の抜本的な見直しが必要だ」と指摘しています。 機能性表示食品は、安全性と機能性の科学的根拠な…
パンやうどんなど小麦製品の売り文句には「国産小麦使用」という言葉が並ぶことが多いようです。 しかし実際は国産小麦には危険性が存在します。 日本ではどうしても収穫期に雨が多いことがあり、カビの発生とそのカビが作るカビ毒が検出されることがあります。 そして実際に昨年の小麦でかなり高いカビ毒が検出されたそうです。 こういった件について松永和紀さんが解説していました。 president.jp 生育中の小麦によく発生するのは赤カビのフザリウム属の菌で、デオキシニバレノールというカビ毒を作ります。 これは見た目に明らかにカビが発生していなくても少量の発生はあるようで、ごく微量ながら小麦には含まれています…
東京ビッグサイトで開かれたイベントで発生した「無添加手作りマフィン」による食中毒事件は大きな関心を集め、「無添加が悪い」といった論調も多いようですが、実際のところ添加物で腐敗を防ぐようなことは難しく、もっと基本的な問題があるようです。 それについて、食品問題において的確な指摘で定評があると思われる、科学ジャーナリストの松永和紀さんが解説していました。 news.yahoo.co.jpPresident Onlineが松永さんに取材してまとめた記事のようです。 松永さんもプロのパン職人で指導的な著書も書いている竹谷さんという方に話を聞いていました。 するとこれは「ロープ現象」というBacillu…
どうも、みやびです。 一消費者の目線で、お送りする今回のブログです。 消費者として賢く行動するためには、製品の実際の価値とマーケティングの巧妙さを見分ける必要があります。ここでは、一見すると価値が高いように思えるが、実際は誤解を招く可能性がある製品の例を今回は挙げていきます。 1. 高値がつけられたスーパーフード 2. ハイテクながら効果未証明のフィットネス機器 3. 高級ブランドによる基本的な商品 4. 偽のエコフレンドリー製品 まとめ 「人気No.1」にダマされないための本 作者:小林 直樹 日経BP Amazon
2018年9月15日初版第1刷発行 表紙「男性62%、女性46%の方が、一生のうちに何らかのがんになると推計されています*。*国立がん研究センター「がん登録・統計」、2013年データに基づく」 目次 まえがき 第1章 「がんを防ぐための新12か条」を読み解く 第2章 がんをめぐる現状と展望 第3章 最も怖いがん――膵がんと闘うために 第4章 がんに負けない生き方を考える あとがき ・日本人を含むモンゴロイド系人種は、アルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)の活性がない、もしくは弱い人がモンゴロイドには多く、白人やアフリカ系人種に比べて遺伝的にお酒に弱い。 ・1日50gを越えるアルコールを摂ると飲酒…
日本や東京電力は、処理水について、うそをついているのだろうか。 原子力発電所から出た処理水(汚染水)を海洋に放出することについて、日本の国や東電がうそをついているとは必ずしも言い切れないかもしれない。 処理水のことにかぎっては、日本の国や東電は、あるていどより以上に科学によるやり方をやっている。科学によるやり方でやっていて、うそはついていない。そう見なせるところがあるかもしれない。 かんじんな点は、日本の国や東電が、処理水のことでうそをついていないことにあるのではない。 うそをつかないのは、良いことだ。うそをつかないのに越したことはないけど、かんじんな点は、日本の国や東電がうそをついていないか…
アスパルテームの発がん性について、国際がん研究機関(IARC)がランク付けしたということで報道であれこれ言われていますが、それについて松永和紀さんの解説です。 wedge.ismedia.jp IARCは一応、WHOの関係機関ということで、どうしても注目されがちですが、これまでにも色々な物質の発がん性について取り上げてその度に同じような騒ぎを起こしています。 報道の一例は次のようなものですが、他のメディアでも同様です。 news.yahoo.co.jp 記事の中では分かりにくく書かれていますが(記者自身が分っていない?)、表題では「発がんの可能性」と堂々と書いており、人目を引きたいという思いが…