今回はアダムスミスの「国富論」要約シリーズ第五弾となります。 ここからは国富論Ⅲの収録内容となっており、二回に分けて要約します。Ⅲは第五編を収録しており、第五編の主題は「主権者または国家の経費・収入および公債について」です。夜警国家と揶揄されるように、「市場の競争原理を最大限重んじ、政府は国防や要素技術投資としての教育サービスの提供に努めるべき」というアダムスミスの政治経済学の原理のエッセンスが詰まったパートです。 本書の内容は現代社会の実態とは大きく異なるため、即時応用性は低いですが、原理原則を学ぶ意味では示唆に富んだ内容だと思います。ヨーロッパ社会の歴史を学ぶに格好の材料とも言えます。 ※…