今回の岸田政権の内閣改造を見ていて感じたこと――「内輪の論理」。 「外面だけ取り繕う」という言い方もありますが、今回は「繕う」気も見えません。あるいは、「ダブルスタンダード」という語もあり、これは「二重規範(二枚舌)」という意味で、日本政府の行動様式を示す用語として長く使われてきましたが、「変数」はいくつかあるとしても、内と外と「方程式(規範?)」が2つあるようにも思えないので、これもちがうかなと思います。 もっと言うなら、もはや「二重規範」を維持できないのです。異種の規範の並立を支え、整合性を保ち、何とか取り繕う能力は官僚や政治家の技能(技芸)のひとつだったと思うのですが、日本の政治家にそう…