はじめに 想特一三『そーとく日記』2023年09月07日記事によれば、2023年3月3日に開かれた、弁理士会第20回公開フォーラム『先使用権 -主要論点 大激論』のパネルディスカッションにおいて、次の設例について、議論されたという。 「A成分, B成分, C成分 及び D成分 を含む塗料であって、D成分の含有量が0.01~0.05質量%である、塗料。」 という特許発明があり、D成分は微量で A成分+B成分+C成分を安定化させることが発明の詳細な記載に開示されているとして、その出願前から被疑侵害者が成分A+B+Cを含む塗料を製造していたが、実はD成分が偶然0.02質量%混入しており、被疑侵害者は…