1990年に結成された、ギタリスト鬼怒無月がリーダーをつとめるアヴァンギャルド・バンド。
ボンデージフルーツの出発点というのはアンサンブルのアイデアだった。幾つかのアイデアの中でも特徴的だったのが二声以上のヴォーカリゼイション、楽器的な声の使い方だった。で、メンバーチェンジが有りながらも大抵二人のヴォーカリストが参加していた。していたが、故があって楽器担当の5人編成になった。その時点で当初のアイデアの実現や、それまでのアレンジの再現が難しくなった。で何が残っていたかというと、この5人でしか出来ないバンドサウンド、この5人でしか出来ないのり、この5人でしか出来ない即興演奏のアンサンブルだったわけです。その何か、バンドという名の集合体の核みたいなものだけが、ザックリと目の前に在る。「こーゆー事をしよう」とか「あーゆー事の再現をしよう」とかそんな事がもう関係ない、そんな事は意味がない、そんな不思議な状態になったわけです。で、ああこれでいいんだ、これがいいんだ、そう考えると、このアンサンブルは、歌のバッキングをするとか、誰かのソロだから俺はキープにまわってとか,役割で作る音楽ではない。全員がソロをしていて、バンドのアンサンブルとしても成立する、という魔法に少し近付いていた。
勝井祐二 <まぼろしの世界HPより引用>
1st Bondage Fruit (1994)
2nd Bondage Fruit Ⅱ (1996)
3rd Recit (1997)
4th Bondage Fruit Ⅲ (1999)
5th SKIN (2002)
6th Bondage Fruit Ⅵ (2005)
全てまぼろしの世界からのリリース