E954形

一般

E954形

いーきゅうひゃくごじゅうよんがた

E954形通称「fastech360s」(ふぁすてっく さんびゃくろくじゅう えす・ファステック サンロクマル エス)とはJR東日本が開発した高速試験電車である。フル規格新幹線において、360km/hの営業運転を目標としている。

最高速度は360km/h(車輪径820mm以上で405km/h可能)、6M2Tの8両編成であった。尚、東京方と新青森方では先頭形状が異なり、東京方E954-1はStream-Line、新青森方E954-8はArrow-Lineと呼ばれていた。E954-8にはE955形との併結機構を持つ。どちらもノーズ部に使われている長さは16mであり、27500mmの車体の(中間車は25000mm)ほぼ半分が先頭ノーズ部に使われていた。また、JR西日本N700系でも採用された車体傾斜装置が搭載されている。その最大傾斜角は2°。さらにN700系にも搭載されている車体間全てを覆う車体間ホロも取り付けられている。

比較検証のひとつとして、2・3号車には走行風冷水冷却集変換装置を特徴とするシステムが採用された。

パンタグラフはPS9037とPS9038がE954形電車の開発に伴い作成された。ただし、車両落成時には間に合わなかったため、試運転を始めた頃はE2系1000番台と共通のPS207形を搭載されていた。のちにPS9037(八戸寄り7号車・くの字型)、PS9038(東京寄り2号車・一本軸タイプ)に変更されている。これらの新型シングルアームパンタの特徴は多分割方式のスリ板となったことが挙げられる。従来までは6分割だったすり板を、新型パンタでは14分割され、より柔軟にトロリ線に追従するよう改良されている。また、試験区間の線形の良好な場所では、トロリ線の引張力が向上されたものへと交換された。

さらに、このE954形には大きな特徴があり可動式の空気抵抗増加装置を備えていた。世間からはそれを全開にした姿が猫の耳に似ていることから「ネコミミ新幹線」とも呼ばれた。なお、実際に空気抵抗増加装置が使用されたことは4年間の中で数回しかない。

なお、E954形高速試験電車は2009年7月の上越新幹線での検測走行を最後に本線に姿を現すことはなく、2009年に落成したE5系とともに新幹線車両基地祭りに展示されたのち、同年9月付で廃車・解体となっている。

2009年に落成したE5系の先頭ノーズ形状にはE954-8のArrow-Lineを発展したものが採用された。