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FM音源

(音楽)
えふえむおんげん

概要

Frequency Modulation(周波数変調)方式を用いて音声合成を行う装置。複数の発振器(オペレータ)を直列あるいは並列に組合せることで複雑な波形を合成でき、当初は「理論上すべての楽器の音色を再現できる」とまで言われたほどの表現力を持つ。実際は組合せに使えるオペレータの数やオペレータ単体の発する波形の種類等に因る限界がある。
複雑な波形そのものを素材として持つサンプリング音源に比べると遥かに少ないデータ量で多彩な音を作れるため、メモリ容量あたりのコストが桁違いに大きかった時代のデジタル楽器に多用された。
ただし、波形の生成には独特の知識と素養が必要とされ、誰もが簡単に望む音を得られるというものにはならなかったため、メモリのコスト低下と共に安価で誰でもゴージャスな音が鳴らせるPCM音源に取って代わられた。

歴史

YAMAHAから発売されたシンセDX7がFM音源チップを搭載した最初とされる。それまでのアナログシンセでは表現しにくかったベルやエレクトリックピアノなどの金属的な音色を出すことができた。
1980年代に入るとのPC88(PC98)シリーズのパソコンやアーケードゲーム機、家庭用ゲーム機メガドライブの内蔵音源として大量に使われたため、『ゲームミュージック=FM音源』的なイメージが確立される。
その後、音楽の流れはPCM音源へと時代を移し、FM音源主流の時代は今は懐かしきものとなっている。
最近では携帯電話の着メロ用にFM音源が採用されている。
また一部の熱狂的なファンは当時の機材(YAMAHAの音源チップが内蔵されたもの)を利用した『チップチューン(chiptune) 』と呼ばれるジャンルを確立させた。

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