Incus

音楽

Incus

いんかす

インカス・レコード

英国で最初の、音楽家自身によるインディペンデントレーベルで、1970年に発足された。トニー・オックスリー(Tony Oxley)が発案し、マイケル・ウォルターズ(Michael Walters)が資金を提供。デレク・ベイリー(Derek Bailey)とエバン・パーカー(Evan Parker)の二人が共同取締役として参加した。

1980年代中頃までに52枚のLP盤をリリース。その他に"AMM"によるEP盤が1枚と、デレク・ベイリー・ソロのオープンリールテープが3本(これは現在 Cortical財団によって再リリースされている)。さらに2本のカセットテープも出されたが、それらのカセットのうちひとつはデレク・ベイリーとダンサーの田中泯(Min Tanaka)とのもので、もうひとつはデレク・ベイリーのソロ(その時代で最も重要で最も革新的な音楽)を録音したものだった。

Incus のためにされた第1の録音は3人の取締役(オックスリー、パーカーおよびベイリー)によるものだった。しかしそれはリリースされることはなく、またそのマスターテープは失はれてしまった。一方それとは別に"Incus 1"になるべきマスターテープは保持されていた。それが"Topography of the lungs (肺の地形学)"だ。

2002年中頃までにカタログ上の52枚のタイトルをCD化し、LP盤の形でも少数を再発した。これらはカレン・ブルックマン(Karen Brookman)によって実行された。1995年の終わりに、Incus で最初のビデオとなるデレク・ベイリーウィル・ゲインズ(Will Gaines)のデュオをリリース。さらに5本のビデオがそれに続いた。

2001年夏、Incusは一連のCD-Rのシリーズを始めた。彼ら自身の言葉によれば、「ミニマルアートワーク、ノーファイ(no-fi)な録音品質で、宣伝はしない。流通には配給業者を通さない。厳密にいえば『家内工業』に等しい。」となる。このシリーズでは3つのタイトルをリリースし、これらは2002年夏までは Incus からの直接販売を利用して入手することができた。

"Incus"はラテン語で砧骨(中耳内の小さな骨)を意味する。




※この解説文は"European Free Improvisation Pages" ( http://www.efi.group.shef.ac.uk/ ) より"Incus"の項目を翻訳し、それを基に書かれたものです。