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Thin Lizzy

音楽

Thin Lizzy

しんりじぃ

→ シン・リジィ

アイルランドのロックバンド。 1970年結成、1983年解散。

初期のトリオ時代はフォークの要素を取り入れたロックバンドとして活躍したが、初代ギタリストの脱退後、二人のギタリストを擁し、ツインリードを売りの1つにしたハードロックバンドとなる。その後数回のギタリスト交代劇を経ながらヘヴィー・メタル路線へと進むが1983年に解散。

ゲイリー・ムーアジョン・サイクス等のギタリストが在籍していたことでも知られている。

沿革

Skid Row のボーカリスト Phil Lynott が旧友でドラマーの Brian Downey と共に組んだ4人編成のバンド Orphanage が母体。そこに元 Shades Of Blue のギタリスト Eric Bell が加わり、他のメンバーを残してこの3人で組んだ新しいバンドに Thin Lizzyという名をつける(漫画の主人公 Tin Lizzie をもじったもの)。結成当初は Eric Wrixon(元 Them ) というキーボディストも在籍していたらしい(最初のギグまで)。

1970年に Decca Records と契約。アルバム「Thin Lizzy」リリース。計3枚のアルバムをこのメンバーで発表。フォークやトラッド等の要素を絡ませたブルース系の楽曲や、ハードなロックナンバー等を演奏。アイリッシュトラッドをロック調にアレンジした「WHISKEY IN THE JAR」がヒットするが、1973年 Eric Bell が体調不良を理由に脱退。

ギタリスト不在の時期、 Phil の Skid Row 時代の盟友 Gary Mooreセッションメンバーとして参加するが、74年にグラスゴー出身の Brian Robertson (通称 Robo )とカリフォルニア出身のアメリカ人 Scott Gorham の二人が正式なギタリストとして加入。同年、Virtigo に移籍。ツインリードギターを生かした音作りをする(この頃から Brian Downey のドラムもツーバスに)。5枚のオリジナルアルバムとライブ盤を1枚リリース。「THE BOYS ARE BACK IN TOWN」のヒットで世界的に有名になるが、ツアー中に Brian Robertson が手に怪我をし、一次離脱する。その間再び Gary Moore が助っ人として参加。手の怪我から 復帰した Robo はその後レコーディングにも参加するが、1978年に脱退。このメンバーでのライブ盤「Live and Dangerous」はビッグセールスを記録している。

同年、Gary Moore が正式メンバーとして加入。ツアーの後、アルバム「Black Rose」をリリース。よりハードなサウンドながら、アイリッシュ・テイストを前面に押し出した。シングル「Waiting for an Alibi」が日本でもヒット。超絶技巧ギタリスト Gary Moore にギターキッズの注目が集まる。
79年の全米ツアー中に、バンドの姿勢に不満を抱いた Gary が途中でツアーをキャンセル。Phil の友人である Midge Ure が助っ人として呼ばれるまでの間、トリオ編成でツアーを敢行。その直後の日本公演(初来日)には Midge Ure がギターとキーボードで、 Dave Flett がギターで助っ人として参加するが、Gary 目当てでチケットを購入した多くのファンから不評を被る。

79年、Pink Floyd のツアー・メンバーであった Snowy White が加入。サポートメンバーとしてキーボードの Darren Warton も参加(1980年の2度目の来日にも参加)。サウンドは次第にヘヴィ・メタルを志向するようになるが、2枚のアルバムを発表後、ブルース志向だった Snowy が音楽性の違いを理由に脱退(1982年)。

元 Tygers Of PangTang のギタリスト John Sykes1982年に加入。Darren Warton も正式メンバーとなるが、アルバムリリース後に解散することを宣言。1983年、フェアウェルツアーののち解散。

1986年に Phil Lynott がヘロインの過剰摂取により死去。トリビュート・ライブなどが行われる。その後、John Sykes と Scott Gorham を中心にしたメンバーで新生 Thin Lizzy が活動を開始。2005年8月にはダブリンに Phil の銅像が建てられ、それを記念したライブが Gary Moore を中心に Eric Bell、Brian Robertson、Scott Gorham、Brian Downey という歴代メンバーが顔を合わせて行われた。

同郷のThe Boomtown Rats他多くのニューウェーブバンドからも慕われ、後の世代のロックバンドに与えた影響も大きい。ギタリストの交代によりサウンド傾向は変化していったが、ボーカリスト Phil Lynott の個性と Brian Downy と二人で支えたリズムの太さは一貫しており、どの時代をとっても Thin Lizzy の音であることに変わりはない。

メンバー

  • Phil Lynott フィル・ライノット*1 1949 - 1986
     Vo, B 1970 - 1983 在籍
  • Brian Downey ブライアン・ダウニー 1951 -
     D 1970 - 1983 在籍
  • Eric Bell エリック・ベル 1947 -
     G 1970 - 1973 在籍
  • Scott Gorham スコット・ゴーハム 1951 -
     G 1974 - 1983 在籍
  • Brian Robertson ブライアン・ロバートソン 1956 -
     G 1974 - 1978 在籍 通称:Robo ロボ
  • Gary Moore ゲイリー・ムーア 1952 -
     G 1978 - 1979 在籍
  • Snowy White スノーウィー・ホワイト 1949 -
     G 1979 - 1982 在籍
  • Darren Warton ダーレン・ワートン 1961 -
     Key 1979 - サポート参加 1982 - 1983 正式メンバーとして在籍
  • John Sykes ジョン・サイクス 1959 -
     G 1982 - 1983 在籍

主なアルバム

  • Thin Lizzy (1971)
  • Shade Of Blue Orphanage (1972)
  • Vagabonds Of The Western World (1973)
  • Night Life (1974)
  • Fighting (1975)
  • Jailbreak (1976)
  • Johnny The Fox (1976)
  • Bad Reputation (1977)
  • Live And Dangerous (1978)
  • Black Rose (1979)
  • Chinatown (1980)
  • Renegade (1981)
  • Thunder And Lightning (1982)
  • Life / Live (1983)

参考URL

*1:初期は「リノット」と表記されていたので、「ライノット」と呼ぶ事に違和感を感じるファンも多いが、現在はこの表記が一般的なようなのでこちらを採用しておく。(アイルランド人ではリノットと発音する人が多い。)