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V型エンジン

サイエンス

V型エンジン

ぶいがたえんじん

レシプロエンジンの形式の一つで、シリンダー(気筒)を左右交互にV字型に並べたエンジンを指す。

狭義には「向かい合うシリンダーのコンロッドが一つのクランクピンを共有するレシプロエンジン」となっている。

シリンダーの数によって「V型○○気筒」と呼ばれる。


直列エンジンにおいて、出力を上げるために気筒数を増やせば増やすほど、エンジンが長く重たくなり、重量バランスや乗車スペースに制限が増えてしまう事になる。

そのため、V型エンジンでは気筒を左右交互に並べる事により、エンジン幅の増加と引き換えに、エンジン長の短縮と重量の軽減を目的としている。


自動車では主に6気筒以上のエンジンに多く、直列6気筒をV型6気筒にする事により、エンジン長を直列4気筒と同等に収める事が可能となる。

また、直列4気筒と同等の長さにする事により、エンジンの横置き搭載が可能となり、この事により長さゆえに縦にしか積めず、事実上FR車専用だった6気筒エンジンをFF車に搭載する事が可能となり、車種のバリエーションを増やせるといったメリットもある。


欠点としては、エンジン幅が増える、構造が複雑になる、振動の問題などがあるが、上記メリットゆえに対策も研究されているため、中型〜大型レシプロエンジンにおいては現在主流の形式となっている。


挟み角(V字の角度)としては、4サイクルエンジンにおける1サイクル(720度)における等間隔爆発を念頭において、主に6気筒では60度、8気筒では90度、10気筒では72度、12気筒では60度がメインとして用いられる。

稀な例としてVWの10.5度狭角V型エンジンフェラーリ512BBに搭載された180度エンジン等が挙げられ、前者は直列エンジンと、後者は水平対向エンジンと混同される事があるが、V型エンジンの狭義における「向かい合うシリンダーのコンロッドが一つのクランクピンを共有する」という点で両者を「V型エンジン」と定義づけている。


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