最後に夏目漱石『草枕』を読んだのはいつのことだっただろう。今ふとあの作品の冒頭が気になり、少し調べてみると漱石は「とかくに人の世はすみにくい」と書いた後で「どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生まれて、画ができる」と続けている。つまり「すみにくい」ことは確かに辛いことなのだけれど、その辛さを「悟」ることが「詩」や「画」を生み出すという結論にたどり着く。私も、「すみにく」さや生きづらさなら始終感じている。だが、その辛さが原動力になってこの日記ができているとも言えるのかもしれないなと思う。もっともそれは幸せなことなのかどうか、私にわかるわけもないのだけれど。今日は早番だった。仕事が終わった後、…