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hTV

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サイエンス

HTV

えいちてぃーぶい

HTV = H-II Transfer Vehicle。

宇宙航空研究開発機構JAXA)が開発中の宇宙ステーション補給機。愛称は「こうのとり」。

2008年現在開発中のH-IIBロケットにより打ち上げられ、最大約6トンの補給物資を国際宇宙ステーションISS)へと輸送する能力を持つ。開発費は約680億円(技術実証機約200億円含む)、運用機は約140億円(打ち上げ費用別)となる見込み。初号機(技術実証機)は2009年9月11日に打ち上げられ、同年9月18日に予定通りISSへ到達した。

運用

HTVは全長約10m、直径約4.4mの円筒形をしており、実験装置や水・食料といった日用品など船内用物資を約4.5トン(最大6トン)、曝露実験装置やバッテリーなど船外用物資を約1.5トン、計6トンまで搭載できる。補給品を除いた重量は約10.5トンである。H-IIBロケットにより軌道に投入された後、約3日間かけてISSに接近する。HTVは自動でISSの下方約10m付近に相対的に静止し、ISSロボットアームにより把持され共通結合機構(CBM)に結合される。約30日間ISSに滞在可能で、物資搬入後は廃棄物を積載し大気圏突入して燃焼廃棄される。初号機以降は年間1〜2機の運用が予定されている。

特徴

宇宙ステーションへの補給は主にスペースシャトルアメリカ)・プログレス補給機(ロシア)・ATV欧州)が運用されているが、それぞれ機能が特化しており相互的な役割を担う形になっている。HTVは船内物資・船外物資の両方に対応しており、スペースシャトル退役後は船外パレットやバッテリーなどの船外物資を輸送できるのはHTVのみとなる。

プログレス・ATVは船外物資を輸送できないが推進剤の補給が可能で、ドッキング後はリブーストによりISSを加速し軌道高度を維持する。HTVがドッキングする先は自動ドッキング機能をサポートしていないCBMのため、ISS側のロボットアームにより手動で結合される。プログレス・ATVロシアモジュールに自動ドッキングする機能を有するが、ロシアモジュールはCBMに比べハッチの直径が小さいため国際標準実験ラックなどの大型物資が搬入できない。

なお、ISSへの自動ランデブーには技術試験衛星7型「おりひめ」「ひこぼし」で培われた日本独自の自動ランデブー・ドッキング技術が活用されている。

将来

HTVは与圧部、非与圧部、電気推進モジュールとそれぞれが独立した構造になっており、将来的にはこれらに様々な機能を組み込む案が構想されている。回収カプセルを搭載する「HTV-R」案、居住モジュール・再突入モジュールを設置し有人宇宙船化する「HTV-h?」案、宇宙ステーションモジュールを搭載する案、月輸送船化する案などが存在する。

なお、これらはあくまで構想の段階であり実際の計画として認可されたものではない。JAXAは長期ビジョン「JAXA2025」において、日本独自の有人宇宙飛行に関して2015年頃に判断を行うとしている。2009年7月11日の産経新聞記事によると、素案の内容では2020年の初飛行を目指している模様である。

また2010年4月からは、HTV-R実現を目指す「宇宙ステーション回収機研究開発室」が設置されている。報道によると「2015年度の実現を目指す」としている。


号機打ち上げ日主な搭載物資
HTV-1(技術実証機)2009年9月11日与圧部:「きぼう」ロボットアーム子アーム, ISPR(NASA物資), 食料・衣料・日用品
非与圧部:SMILES, ISPR(NASA物資)
HTV-2(運用機)2011年1月22日与圧部:温度勾配炉ラック,多目的実験ラック,水・食料・衣料・日用品等
非与圧部:CTC・FHRC(NASA物資)
HTV-3(運用機)2012年7月21日与圧部:水棲生物実験装置,小型衛星放出機構,超小型衛星5基,再突入データ収集装置i-Ball/REBR,触媒反応器,「きぼう」冷却水循環ポンプ,食料・衣料・日用品等
非与圧部:ポート共有実験装置,ソフトウェア無線試験装置(NASA物資)
HTV-4(運用機)2013年8月4日与圧部:「きぼう」搭載用ポータブル冷凍・冷蔵庫,超小型衛星4基,「きぼう」輸送用ポータブル保冷ボックス,超高感度4Kカメラ,再突入データ収集装置i-Ball,水・食料・衣料・日用品等
非与圧部:電力系統切替装置,電力・通信インターフェース機器,STP-H4(NASA物資)


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