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IUD

(サイエンス)
あいゆーでぃー

子宮内避妊器具。Intra-uterine Device の略。子宮外妊娠を防ぐことは出来ない。

有害事象・副作用

主な有害事象としては、IUDが子宮から飛び出してくる滑脱、子宮穿孔、骨盤内炎症性疾患(PID)、挿入後の子宮や卵管の感染症などがある。

副作用は出血、下腹痛、性交時の痛みなどがあり、ある製品では総症例1,047例中602例(57.5%)に使用に関係する副作用が認められ、主な副作用としては月経異常269件(25.7%),過多月 経136件(13.0%),月経中間期出血120件(11.5%),腹痛116 件(11.1%),疼痛111件(10.6%),白帯下108件(10.3%)等。

銅もしくはニッケルに過敏な女性の場合にはIUDの副作用が現れる懸念がある。IUDに使用される金属は99.99%が銅であるが、研究によれば最大で0.001%のニッケルが含まれる。ニッケルはアレルギー性が高いため、これほどの少量であっても問題を引き起こす可能性があると一部の研究者は示唆している。銅とニッケルを含むIUDを装着している患者のグループに、全身的吸収による湿疹(英語版)性皮膚炎や蕁麻疹が見られる場合があることをいくつかの研究が示している。

禁忌

通常使用できないケースは以下の通り

・妊娠をしたことのない人
・出血性素因のある女性や診断の確定していない異常性器出血のある人
・貧血を伴う過多月経のある人、性感染症や性器感染症のある人
・頸管炎又は腟炎の患者
・先天性・後天性の子宮形体異常のある女性、子宮外妊娠の既往のある女性
・産婦人科領域外であっても重篤な疾患のある患者

また、心疾患や心臓弁膜症の患者には慎重な使用が求められる。


世界保健機関とその「避妊薬使用のための医療的適格性基準」および英国産婦人科医師会・家族計画とリプロダクティブヘルス部会はIUDの挿入が推奨されない条件を定義した以下のリストを作成している。
・分娩後48時間から4週間(子宮から排出されてしまう可能性が高まるため)
・良性妊娠性絨毛性疾患
・卵巣腫瘍
・最近、性行為を介して淋病もしくはクラミジアに感染した可能性が高い人
・後天性免疫不全症候群(抗レトロウイルス療法がよく確立されている場合を除く)
・妊娠中
・分娩後の敗血症
・感染流産の直後
・重大な疾患が疑われる子宮出血(英語版)があるとき
・悪性の妊娠性絨毛性疾患や子宮体癌などの悪性腫瘍
・子宮筋腫もしくは解剖学的な異常のために子宮腔が歪んでいる場合
・進行中の骨盤内炎症性疾患
・クラミジアもしくは淋病に感染し化膿性子宮頸管炎が進行している場合
・骨盤結核

批判

IUDの有効性は、受精卵の着床の妨害作用も大きく寄与していると考えている。このため、受精を生命の開始と定義している人々や、妊娠中絶に反対する人々の一部は、IUDの使用を妊娠中絶の一種であるとして非難している。

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