Prologue ほとんどの人にとってそれは些細で、もしかしたら日常の騒音や風景の一部としか 捉えられていないかもしれない。 毎日同じ文章で、いつもの声で案内してくれるアナウンス。無機質な文字列で、次の電車を案内する発車標。 でもそれはある日、突然変わるかもしれない。 私の“好きなもの”は、いとも簡単に この世から消えてしまう。別れを告げることもなく ある朝起きたら、それは突然姿を消している。 そんなことが今までに何度も起きたし、 これからも無限に起きていく。 だから、残そう。 いま、この時を永遠に覚えておくために。 いつでも、あの頃をを思い出せるように。 日常からは消え去っても、 みんなの記…