量子力学の半古典論(準古典論)として使われるWKB法は\hbarの展開でシュレーディンガー方程式の解を近似していく理論である。2階の微分方程式を1階の方程式に帰着させるので特異摂動論になる。そのため\hbarの展開は素朴には漸近級数展開になっていて収束しない。また、何らかの工夫をしないと得られる波動関数は転回点で発散する。また、転回点での接続公式の導出は初学者にはあまり馴染みのないエアリ関数の(これまたあまり馴染みのない)漸近展開を用いるので難解である。 伝統的なWKB法のよい参考文献は、 M.V. Berry and K.E. Mount, Rep. Prog. Phys. 35, (197…