Extreme Sportsが語源。
「エクストリーム・スポーツ」の由来
エクストリーム・スポーツの語源は1991年に発表されたカナダ人作家ダグラス・クープランドの小説『ジェネレーションX』という1冊の小説に由来している。90年代に青春を送る若者達を主人公にしたこのベストセラー小説のタイトルは、一躍流行語となり90年代の若者を象徴する言葉として使われ始めた。この「X世代」の象徴的スポーツとしてカテゴライズされたのがXスポーツ=エクストリーム・スポーツなのである。
そもそもの始まりは、アメリカのスポーツ専門チャンネル「ESPN」がロードアイランド州ニューポートで開催したイベント「X−GAMES」だった。インラインスケート、スケートボード、スノーボード、スポーツクライミング、BMXなどストリート系スポーツのみを集めて93年に行なわれたこの大会が、これまでの競技大会と最も異なっていた点は、記録や数字というものから距離を置き、より感性に訴える種目が揃っていたということだろう。
また広義のアウトドア系アクティブスポーツとして捉えられているため、時代とともにそのアイテムは拡大する方向にある。80年代のヤッピー世代と正反対の、自由な価値観を求める若者達の感性を映し取ったスポーツとして、「X」という言葉が使われたのはきわめて自然な流れによるネーミングだったのだ。