遅れ馳せながら、フェミマガジン『エトセトラ』の「特集:男性学」号(vol.10)を読んだ。同誌はこれまでに「特集:くぐりぬけて見つけた場所」(vol.7)を読んだことがあって、とても面白かったのを覚えている。 今号も、掲載されている論考はどれもとても面白いのだが、雑誌としての全体の構成がやや読みにくいように感じた。よって、本来の順序とは関係なく、自分にとって説明しやすい順番で感想を書いていく。 まず、そもそもこの特集号はどういう意図で編纂されたのか。背表紙には以下のように書かれている。 性差別がはびこるこの社会では、実は「男」のことすら誰も考えていない。語られてこなかった男性の多様さはどこにあ…