到着したその時から、いかにも南国らしい美しい囀りが我がコテージの裏に繁茂する森から響き渡っていた。なんだろう、誰が鳴いているんだろう、と気になって仕方ないが, ジャングルの奥深くから響く声の主を認識することができない。 あなたはだれ? それはわたしです。 コウライウグイスだったのだ。2月に初めてタイで会ったのも遥か遠い枝の上、声はもちろん聴くこともなかった。こんなに美しいさえずりだったのか。さすがウグイスと名が付くだけのことはある。 私の耳には「フイ~ル」または「ルヒョウ~」と聞こえるんだけれど、よく通るほんとにいい声。 その後通路脇の樹でも聞こえたので散々探すのだが、どうしても姿が見つからな…