ストリンドベリ(1849−1912年) スウェーデンの小説家、劇作家。ショウペンハウアーやニーチェの影響を受け、写実主義、知性的貴族主義、神秘主義と3期にわたる変遷をたどりながら北欧独特の戯曲や小説世界を作り上げた。代表作に、第1期の戯曲『令嬢ユリエ』(1888年)、第2期の小説『大海のほとりにて』(90年)、第3期の戯曲『死の舞踏』(1901年)など。
[哲学] 植村恒一郎:「人生よ、自由な遊びであれ ― 『ラモーの甥』から『推し、燃ゆ』まで」 (『ひとおもい』第5号、2023年7月) 序 ディドロ『ラモーの甥』は、彼の死後、たまたま原稿を読んだゲーテが感動し、自分でドイツ語に訳して出版したことによって日の目を見た。それは、一読しただけでは何を言いたいのかよく分からない「奇書」であるが、ゲーテの心を大きく動かした。何がそれほどゲーテを感動させたのだろうか。それは、今までに描かれたことのない、新しい人間の在り方が、まだ仄かな輪郭ではあるが、たしかにそこに示されていたからである。それは、チャールズ・テイラーのいう「美的ナルシシズム」と言ってよいだ…
昨年に引き続き世界的には不安定な情勢は続くながらも、コロナに関しては国内的には日常への回帰を目指す流れとなった2023年、自分に関して言えば(世間に遅れをとる格好というか、いかにも”鈍い”人という感じで)この年末、遂にコロナに罹患することとなった。 この年末年始は暦上の休日配置がきわめて味のよいものであり、上手くやれば12月23日〜1月8日まで夢の17連休も射程といった中、自分としても(年明けこそ暦通りの稼働となったものの)12/23から意気揚々と連休に入り12連休を享受せんとしていた矢先のコロナ罹患であり、(今日は漸く一日の多くを通常営業で過ごせるまで回復したものの)年末殆どを臥せて過ごすこ…
先週発表されたPISA(OECD生徒の学習到達度調査2018年調査)で、スウェーデンの生徒の読解力が低下していることがニュースになっていたが、これに関してダーゲンス・ニュヘテルで人気コラムを執筆しているアレックス・シュルマンが、簡単で強力な解決策を提案していたので紹介する。 シュルマンは、自身が子どもだった頃のスウェーデン語教師、ブリッタ先生の思い出を語る。いつもスーツを着て、きらびやかなブローチを胸につけ、髪をアップにし、常に正しく、少しこわいが子どもたちから尊敬を集めていた先生が、ある日、アウグスト・ストリンドベリの短編小説を読み上げてくれた時に、物語の魔法にかかった経験を。 PISAのテ…
Ⅰ.文学(ロマン主義) Ⅱ.文学(写実主義) Ⅲ.文学(自然主義) Ⅳ.物理・化学 Ⅴ.生物学・医学・交通・通信 Ⅵ.交通革命・通信革命 Ⅶ.美術 Ⅷ.音楽 はい、どうもです。 ここでは、定期テストや大学受験で出題されるであろう内容をまとめております。 今回は「19世紀ヨーロッパ文化」編です。それでは見ていきましょう。 Ⅰ.文学(ロマン主義) (1)ロマン主義・18世紀末から始まり、ウィーン体制時代に主流となった・啓蒙思想への反発、感情や個性を重視 (2)ドイツ ①ノヴァーリス:『青い花』 ②グリム兄弟:『グリム童話』 ➂シュレーゲル兄弟 ④ヘルダーソン:ドイツ最大の詩人と評される ⑤ハイネ・…
悪太郎 山内賢 Amazon ★★★★ 大正初期。素行不良で神戸の中学を退学になった紺野東吾(山内賢)が、豊岡の中学校校長の家に預けられる。編入試験を経てそこの中学に通うことになった東吾は風紀部に目をつけられることに。また、校医の娘・恵美子(和泉雅子)とも文学を通じて親しくなる。東吾は作家志望の文学青年だった。 原作は今東光の同名小説【Amazon】。 シネマスコープの特徴を生かした構図が多くて面白かった。基本的に映画は登場人物が横に並ぶから、画面も横長のほうが映えるのだろう。その際、被写体とカメラの距離も重要で、寄るときは寄るし引くときは引く。それを組み合わせてメリハリをつけている。本作の場…
2023年9月21日(木) 18時半~ 演劇の映像を観る会 無名塾「令嬢ジュリー」、1991年、作:ストリンドベリ 演出:隆巴、2時間13分登場人物は、伯爵令嬢のジュリーと下男のジャン、そしてジャンの許嫁で料理女のクリスティン。スウェーデンの伯爵令嬢であるジュリーは自由奔放な性格の持ち主だが、彼女は2週間前に婚約が破談になってしまっていて、様子がおかしい。そんななかで3人の思惑が交錯していく。仲代達矢役者四十周年記念公演で、出演は、仲代達矢、岡本舞、向田裕美子。(薙野さんのレジュメより) 昔の作品なので、映像の古さが逆に重厚さを醸し出していた。仲代達矢も若い、パワーがあってかっこいい。ジュリー…
西洋美術館に来るのは4月以来なので五か月ぶりのことである。 確か「憧憬の地ブルターニュ」展に来たときか。個人的には西洋美術館と近代美術館は割とベースになる美術館で、ほぼ各月に通うみたいな感じで年に5~6回は来ていたはずなのだが、なんとなく足が遠のいている。一つには勤めていた頃は、都内での打ち合わせや会議などが終わってから、ふらっと寄るみたいなことが出来た。それもリタイアしてからとなると、やはりディープ埼玉から都内へ出るのはつい億劫になる。 とはいっても、まったく足が遠のいたかというと、この間でもマティス展には二度行ってるし、まったく上野から遠ざかったということではないとは思う。まあこのへんはち…
👇のリストがベース 1~1001番までは2007年版の年代順。 1002番以降は2007年以降に追加された書籍順。 英語表記は翻訳されていない本。(見落としあったらコメントください。。。) 1000~1100/1300くらいは翻訳されてそう。 訳が古かったり、世界文学全集の中だけ収録されているものだったり、割と希少本も少なくないので、図書館など活用して消化していきたい… 1. Aesop's Fables (Aesop) 1 イソップ寓話集 アイソーポス 2. Ovid's Metamorphoses 2 変身物語 オウィディウス 3. Chaireas and Kallirhoe 3 カイレ…
A MINGLED CHIME 14. Frederick Delius 後半 154 A portion of his unsettled youth he spent on an orange plantation in Florida, to which he had been sent by anxious parents striving to head him away from the dangerous lure of the Continent, and where, anticipating Dvorak by some fifteen years, he discover…