■『女装の聖職者シュワジー』(立木鷹志著、青弓社、2000)を読む。 なんとも驚いたものだ。今まで女装の剣士シュヴァリエ・デオンものは何冊か読んできたが、その1世紀前、同じブルボン王朝のフランスに、それと劣らぬ妖しい美貌の人がいたなんてことは、最近までうかつにも知らなかった。 この二人を並べて紹介した文献がないか検索したところ、1つ出てきた。「西洋史おもしろ小話集:ブルボン王朝の二人のニューハーフ」という。 ニューハーフという語感はいささか古いが、手軽に写真も楽しめるので、リンクをはっておいた。 なぜタブーの厳しいカソリック世界で、公然女装ができたかというと、フランスの貴族社会では、性別を問わ…