鹿ヶ谷の陰謀(ししがたにのいんぼう)
1177年、後白河院近臣らが京都東山鹿ヶ谷の僧俊寛の山荘で計画した平氏討伐謀議事件。貴族層が急速に台頭してきた平家一門に対して反発し、謀議が行われた。多田行綱の密告により発覚し、藤原師光は備前に流罪後処刑、僧俊寛らは鬼界が島に流されたのをはじめ関係者は厳しく処罰された。
ところで、成親と、動機こそ違え、志を同じくする者は、 まだ幾人かあった。 彼らがいつも好んで寄り集りの場所にしたのは、鹿ヶ谷にある、 これも同志の一人 俊寛《しゅんかん》の山荘である。 ここは、東山のふもとにあり、 後は三井寺に続いた、要害堅固なところで、 こういった陰謀を企むには、まさにもってこいの場所だったのである。 ある晩、後白河院が、お忍びでここにお出でになり、 話がいつか、平家に対する不満から次第に、 平家を葬る具体的な話になりそうになってきた。 後白河院のお供で席に連っていた浄憲法印《じょうけんほういん》は 思慮深い男であったから、 「まだこの種の話し合いはすべきではない。 それに…
字典内の用語を載せています。 自力で攻略したい方、ネタバレをなるべく踏みたくない方は閲覧をお控えください。 ⚪︎あ ・青墓の宿 ・愛宕山 ・安倍頼時 ・阿波 ・池禅尼 ・遺児 ・居丈高 ・一条長成 ・伊東祐親 ・馬筏 ・烏帽子親 ・蝦夷 ・奥州 ・近江 ・仰木峠 ・小山政光 ⚪︎か ・邂逅 ・鏡の宿 ・上総介広常 ・寡戦 ・堅田 ・被衣 ・搦手 ・火龍経 ・干珠島と満珠島 ・伽羅御所 ・矜持 ・今上帝 ・熊野 ・倶利伽羅峠 ・黒方 ・元服 ・興福寺 ・御座船 ・五条橋 ・後白河法皇 ・御母堂 ・金色堂 ⚪︎さ ・相摸守 ・相模国 ・佐竹義政 ・猿ヶ馬場 ・三種の神器 ・鹿ヶ谷 ・鹿ヶ谷の陰謀 …
平氏vs源氏の相関図を作成しました。 「鎌倉殿の13人」「義経」「平清盛」など大河ドラマでも取り上げられる題材です。アニメの「平家物語」もとても良かったですね。平家は他人に厳しく身内は仲良し、源氏は身内内で殺しあいをしているイメージです。 ■目次 ■人物紹介 <平家> 平清盛平時子平滋子平重盛平知盛平徳子平維盛平資盛平清経 <天皇家> 後白河法皇崇徳上皇高倉天皇安徳天皇後鳥羽上皇 <源家> 源義朝由良御前常盤御前源義賢源頼朝源義経源義仲源義高大姫源頼家源実朝公暁一幡 <北条家> 北条政子北条義時 ■年表■参考資料(ドラマ) ■使用素材について ■人物紹介 <平家> 平清盛 平安末期に平氏全盛期…
*この記事は『薬屋のひとりごと』「#4 恫喝」のネタバレを含みます。 「#4 恫喝」より引用 ©︎日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会 kusuriyanohitorigoto.jp www.youtube.com 中国風の王宮を舞台に薬屋の娘・猫猫が活躍する様を描いた日向夏原作/長沼範裕監督『薬屋のひとりごと』。ユニークなキャラ(クタ)ーと物語に加え,リッチな作画や演出が目を引く“上手い”アニメとして注目を集めている。今回の記事では,ちな演出回の「#4 恫喝」を取り上げよう。一見地味な話数に思えるかもしれないが,猫猫を中心とした人物たちの芝居を丁寧に演出しつつ,そのキャ…
2023-08-12 (土)(令和5年癸卯)<旧暦 6 月 26 日>(先勝 壬寅 七赤金星) Klara 第 32 週 第 27213 日 ところで、清盛は鹿ヶ谷の陰謀以来、法皇様に心をゆるすことができなかった。それで法皇様を院の御所から追ひ出し鳥羽殿に幽閉申し上げた。最近になってやっと思ひ直して幽閉を解き、都へお帰りいただくことができたと思ったら、その直後に法皇の第二の皇子である高倉の宮が御謀反を起こされた(以仁王の乱)ので、またもや怒りが爆発した。今度は法皇様を福原へお行かせ申し上げ、四面を板塀で囲って、一面だけ開いた三間の板屋を作ってそこへ押し込めまいらせた。守護の武士は原田の大夫種直…
後白河院(新潮文庫)【電子書籍】[ 井上靖 ]価格: 528 円楽天で詳細を見る 帝位に就くとは思えず、女官を侍らせて今様三昧だった即位前の後白河天皇。ところが思いがけずに即位すると、朝廷はかつてない権力闘争に巻き込まれる。その中で後白河天皇は皇室、摂関家、平家、源義仲、源義経、源頼朝と数多くの権力者が舞い踊る舞台の主役を務めた。 浮き沈みの激しい武家たちを翻弄して、頼朝から「日本一の大天狗」と呼ばしめた後白河天皇(上皇→法皇)を、当代に残った4つの日記の著者が一方的に語る形式で綴られた、非常に凝った作品。そのため最後まで語り口調のみで会話も地の文も一切ない。何より主役の後白河院の言葉もない中…