東京富士美術館の開館40周年企画『源氏物語』展の初日に訪問。 平安中期に成立した紫式部の『源氏物語』は、その後も、文学、絵画、工芸、芸能、書道など実に幅広い分野に多大な影響を与え続けている。 この中でも物語の主要な場面を絵画化した「源氏絵」を中心に120件が展示された見ごたえのある企画展だった。 源氏絵は、絵巻、冊子、色紙、屏風などに描かれた。やまと絵系の土佐派、住吉派、そして漢画系の狩野派や岩佐派などの画家も手がけた貴重な題材となった。 そしてこの期かう点は、絵画だけでなく、工芸、現代アート、現代語訳の書籍、漫画など幅い分野の作品が一堂に展示された。 図録の冒頭に、稲本万里子「源氏絵研究から…