One Laptop per Childの略称。
OLPCはMITメディアラボの創立者、ニコラス・ネグロポンテを中心に、低価格のノートパソコンとそれを用いた革新的な教育を子供たちに提供するプロジェクトを推進する米国のNPOである。2005年にスイスのダボスで開催された世界経済フォーラムの席上でプロジェクトが発表された。
そのパソコンは一般に100ドルノートPC($100 laptop)として知られているが、正式名称はXOである。XOには砂漠などの過酷な環境や、電気や通信などのインフラが不足している地域でも使えるように、外付けの人力発電機や高解像度マルチモード液晶パネルなど、様々な工夫がなされている。XOのOSやアプリケーション、コンテンツは、シーモア・パパートやアラン・ケイの考える構成主義学習理論に基づく教育を実現するために、オープンソースソフトウェアを利用して開発されている。
XOの2007年現在の原価は$188であり、量産によるコストダウンが期待されている。2007年11月には大量生産が台湾のQuanta Computerで開始された。2008年1月現在の受注台数は約60万台である。
OLPCがXOを子供たちに寄付するのではなく、各国の政府が数十万から数百万台の単位で購入し、自国の子供たちに無償で提供するのが原則である。それに加えて、個人が2台購入して1台を寄付するという"Give 1 Get 1"プログラムが2007年11月から12月末までアメリカとカナダで行われた(売上総額は3500万ドル、18万台分)。2008年11月からは対象を45ヶ国に拡大し(日本は対象外)、Amazon.comとAmazon.co.uk経由で再開している。
マインドストーム―子供、コンピューター、そして強力なアイデア