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QSLカード

(一般)
きゅうえすえるかあど

無線通信における交信確認(証明)証のこと

 多くの業務局ではそうそう必要とするものではないため、基本的に、アマチュア無線で多く使われる。相手局と交信したことを年月日、時間、使用周波数等を明示し相手局に対して発行する(大抵は相互に発行する)。本来は単なる証明カードでしかないのだが、クリスマスカードや日本の年賀状のように、芸術的個性に富み意匠の点で優れた物も多く、これを集めるのを趣味としているアマチュア無線家も多い。

 また、そもそもアマチュア無線の醍醐味は、全世界の随所に点在する(元祖「コテハン*1」の)個人どうしが交流できることである。この美点を普及・促進するための活動として、各国の統括団体*2やさまざまな団体*3、個人などが、それぞれ独自のアウォード(賞)を発行している。アウォード受賞のためには自己申告が行われ、申告内容の証憑としてQSLカードの提出等*4が義務付けられていることが専らである。このアウォード獲得のための手段としてもQSLカードの蒐集は重要であるため、初めての相手との交信時に特に高いテンションで「QSLカードを是非ご交換くださいっ!」と願い出る無線家も多い。
 アマチュア無線の場合、交換はJARLなどのカード転送業務を行っている窓口(ビューロー)を通じて行なうが一般的である。*5この制度を利用しない限り、アマチュア無線家の休日は宛名書きと切手貼りに費やされ終わってしまうだろう。
 なお、公共的な意味合いを持つラジオやテレビなどの放送局および漁業用などの無線局を、ある種の趣味*6の一環として受信し、一定の様式でこれを報告して*7発行してもらうカードは「ベリカード」と呼ばれ、相互扶助の性格を持つQSLカードの発行とは本質的に異なる意義を持つものである。
 一方、「SWLカード」は受信専業のアマチュア無線家(またはこれに準ずる個人)が通常のアマチュア無線家との間で交換するものであるから、JARL等の団体も、これをQSLカードに準ずるものとして、転送業務等の役に供する。

*1:固定ハンドルの「ハンドル」はアマチュア無線の慣習に由来する。

*2:JARLやARRLなど。

*3:日本では読売新聞社が有名。

*4:アウォードの発行元にQSLカードを提出し、点検の後に返却を求める。また、近所の任意の複数個人や地域の公的団体によって事前にQSLカードの点検を受け、この証明を持ってカード提出に代える制度が適用されるアウォードもある。

*5:自分とすべての相手が、JARL等の団体の会費をともに払っていれば、間違いなく利用できる。QSLカードに相手のコールサイン(呼出名称)を書く。そしてカードが何枚か溜まったらまとめて島根の窓口へ送る。これだけで転送してくれるから便利だ。

*6:SWL.

*7:多くの場合は、さらにカード発行費用を受信側(=カード請求者)が負担する。

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