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RPG-7

(一般)
あーるぴーじーせぶん

ソビエトが1960年代に開発した個人携帯可能な肩付け式対戦車/軽装甲火器。

第2次大戦中使用されたドイツのパンツァーファウスト150のソビエト版RPG-2に改良を施し、命中率/射程の向上を図った物。 なおRPGとは「Rocket Propelled Grenade」の略で、日本語に直すなら「ロケット推進式榴弾」。 弾頭と発射器の2つで構成され、弾頭発射後は発射器に再度弾頭を装着する事で何度も発射可能。 弾頭も目的に応じてHE弾(榴弾)やHEAT弾(対戦車成形炸薬弾)などが用意されている。 発射の際は射手が肩付けし構え、光学ないし通常サイトを使って目標を捕捉。 引き金を引くことでまず弾頭尾の発射用火薬に引火し発射。 なお発射の際、激しい発射炎を後方に撒き散らして反動を逃がす無反動砲方式を採用しているため、 射手自体の反動衝撃は非常に少ない(ただしその際、射手の後方に居ると発射炎で大やけどを負う)。 発射された弾頭は発射後10mほど前進した後、安定翼を開くと共に推進用の火薬に引火し目標に向けて再加速してゆく二段式である。 命中すれば、300mm程の装甲を貫く威力を持つが、命中率はそれほど高くなく、静止目標で50m・動いている目標であれば30m以内から狙うことが望ましい。再装填可能とは言え、一発射出した時点で射手の位置は完全に発見されるため、一発目を必ず当てないとならない。

他のソビエト製兵器同様、構造が簡単かつ加工が非常に容易。そのうえ弾頭と発射器に分かれるので、かさばらず持ち運びにも便利。 そのくせ殆どの戦闘車両を撃破する威力を持つRPGは、国力の乏しい中小国家などでも大量に作られ、東側勢力やゲリラ勢力の主力対戦車火器として幅広く使用された。 余談ながらソビエト軍の戦車は、このRPGに耐えうる装甲を持つことを前提に作られている。 近年の装甲技術の向上によってRPGの戦車に対する優位性は少なくなったが、対軽装甲/対陣地兵器として今なお世界各地の紛争地で使用され続けており、今後も使われる事であろう。

初期には対兵員輸送ヘリにも使われ恐れられたが、射程距離の短さのためかなり接近しないと使えないことが判り、「地上に接近する前にその辺をひたすら機銃掃射」という戦法が開発されたため現在では対航空機にはまず使われない。

余談ながら2001年12月に鹿児島県の奄美大島沖にて発生した北朝鮮工作船事件において、 北朝鮮工作員がこのRPG-7を使用したため、日本での一般への知名度は非常に高い。

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