すずみやももこの憂鬱2
Buono!のマネージャー代理心得になってから1ヵ月。
俺はこの業界に慣れるべく、Berryz工房や℃-uteのマネージャーの仕事を見学している。
せっかくベリキューを生で見れるので、取りあえず顔は覚えてもらった。
あぁ、口角が上がっちゃうなぁ(;;´Д`)
社長「オッス、オラ社長!」
俺「のわっ!?」
社長「会議やるよん、来てね(はぁと)」
姉さん、冬です。
【すずみやももこの憂鬱2】
会議というのは、Buono!ともう一つ別ユニットをベリキューから作るというものだった。
確かに残りのベリキューにもまだセンター格の娘はいるが・・・。
社長「でねっ、この3人ってのはもう決めてるわけよ」
3人とは、矢島舞美(まいみぃ)、梅田えりか(梅さん)、菅谷梨沙子(りしゃこ)のことだ。
社長「名前なんにしよ?」
そこが問題らしい。
このユニットは、Buono!が可愛さを狙うのに対し、美しさを狙うというのがコンセプト。
一人一つ考えて来るという宿題を出されてしまった。
雅「で、頭かかえてるわけ?」
俺「そうは言ってもなぁ、自慢じゃないが、俺はこういうのに頭使うの1番嫌いなんだよ(苦笑)」
桃「まぁまぁ、もっとリラックスして考えたら良いんですよ。必ずしもかねいとさんのが採用されるわけじゃないし!」
俺「桃ちゃん・・・俺ってそんなに才能なさそう?サラリとキツい・・・(TT)」
桃「あぁ、そんな意味では(汗)」
鈴「かっぱ・・・かっぱーずなんて良いんじゃないですか?かっぱっぱー♪」
最近ようやくこのかっぱダンスにも慣れてきた。
俺のMPが吸い取られ切っただけかもしれないが。
桃「そんなアホな名前会議で言えるわけないでしょ!」
鈴「アホだと〜おしおきだべー!」
と、そこになぜか置いてあったチョコフォンデュにバナナを突っ込んで桃ちゃんに食べさせる。
桃「おいひー(o^o')b」
鈴「え、何でそんなのがおいしいの?」
雅「いや、普通でしょ。」
俺「うん。」
鈴「そう?あ、みやも食べる?」
雅「あ、ありがとう(^^)」
お鈴は手にしていたキュウリをチョコフォンデュに突っ込んだ。
鈴「はい!」
雅「ありがとう♪」
雅ちゃんは気付いていないらしい。
カリッ
雅「!?」
桃「みや、大丈夫?」
どうやら桃ちゃんも気付いていたらしい。
気付いていなかったのは雅ちゃんのみ。
雅「これ、キュウリじゃない!?」
鈴「そうだよ〜チョコかっぱ!お味はいかが〜?」
雅「まずいに決まってるでしょ!?食べてごらん!!」
桃「あ、まずい・・・やっぱり」
お鈴はチョコかっぱを受け取ると、嬉しそうに食べ始めた。
鈴「〜♪」
雅「このかっぱめ(ボソッ)」
そんな俺の苦労も知らずに、3日後ユニット名は社長自らが決めて来た。
社長「ユニット名は『samurai』です!」
一同「は?」
社長「いや、ね、かたっぽがBuono!じゃない?
つまり『おいしい』よね?
だから、それに対抗して『すばらしい』で『とれびぁ〜ん』、
『とれびぁ〜ん』といえばintelのCMのサムハイ!だから、侍!」
一同慄然。
世界は凍り付いた。
しかし、凍らせたままではいけないので、取りあえず俺はこう言った。
俺「あの、アイドルユニットなんですよね?」
社長「そうよ、だから、侍りよ!」
俺「いや、意味分からないっすよ!」
社長「ありおりはべりいまそかり!」
俺「社長ってば!」
社長「ラ行変格活用!」
俺「人の話聞けよ!」
そんなこんなでユニット名が決まりました。
日本の伝統美を体現していくユニット、Samurai。
良いのか、こんな名前で!?