開発者におけるアイデアの扱い方

ffよりoperaが好きなのだけど、やはり開発にはfirebugは超絶便利というかないと死ぬので、仕方なくfirefoxを使っていたのだけど、このfirefoxちゃんというのはキャッシュ機構であるところのsqliteちゃんが足を引っ張っているようで大変重く、よく落ちる。今日も多数のファッションサイトやらブクログやらニコニコを開いて開発していたところ、ファイル選択ウィンドウで死にやがりました。しょうがないのでニコニコを開くためoperaを起動すると、前の終了時に残っていたはてなのトップページが表示されたので、ちょっと横道にそれてホッテントリを読んでいた。その1つにこういうものがあった。
自分の考えたアイデアを内緒にしたがるひと - はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記
「企画屋さん」の話だそうです。

  • 1.アイデアを出す上で大切なのはひらめきよりも知識と経験である
  • 2.アイデアには、後生大事にする価値などない。他人に相談しろ。自分が思っているほどすごくない。
  • 3.誰にも理解されないようなアイデアが実はすごい

ということです。
私は日頃、システムの企画から実装までややるので、普段からアイデアについて「開発者」の立場から考えている。

価値は行動力にあり

「アイデアに価値がない」というのは同意。
1つ異なるのは立場であり、たぶん多くの「企画屋さん」はアイデアを自分一人では実現できないでしょう。ところが「開発者」には可能なのです。これはすごい。
よく「一般人がウェブビジネスを始めるなら、まず1000万用意しろ」「開発者がウェブビジネスを始めるなら、まずテキストエディタを起動しろ」という話があって、開発者であることはウェブにおいてそれほど凄まじいアドバンテージがあります。どれほどすばらしいアイデアがあろうと、実装しなければ最終価値は常にゼロですが、実装さえしてしまえば、どんなしょうもないアイデアでさえ幾ばくかの価値を生むことができます。(公序良俗に反する物を除く)

とにかく行動しろ

「アイデアを出す力は、知識と経験である」とのことです。これもその通りでしょう。あと良く思うのは「考える力」とかかな。普段から変なことばっかり考えてるのがいいかも。変なことって「アイデア」そのものだよね。
「開発者」は、Plan-Do-Seeを全て一人でこなせるため、おそらく「企画屋さん」よりも高効率に知識・経験を積むことができます。なにせ「文字」「言葉」のような、「脳内完結」と比べて極端に通信品質の悪いプロトコルを用いる必要が一切ないのです。
「企画屋さん」がこれから作るサービスは、もしかしたら以前作ったサービスよりもUIやパフォーマンスが悪いかもしれません。「開発者」がこれから作るサービスは、以前作ったサービスと比べて確実に進歩します。

開発者は一般人よりも企画能力が高い

さらに開発者が強いのは、「実現コスト」の見積もりができることです。また、「開発」というのは「頭を一生懸命使って答えを導き出す」という点で「アイデア出し」に非常に似通っています。「これとこれをこうすればこうなるよ!」というあたり、まんまです。
非開発者には二種類いて、

  • 何でもできると思ってる人・・・開発できない企画屋さんとか
  • 何もできないと思ってる人・・・一般ユーザとか

前者は容赦のない仕様変更を迫るSE、後者は社内システムのユーザなんかに多いですが、基本的にアイデアを出す人には前者の素養があって欲しい。開発してるくせに後者な人は、優秀な上流になれないので30歳で開発者やめたほうがいいです。
端的に言えばシステムは何でもできますが、必ず相応のコストがかかります。現実的にはやれる事は限られており、あるアイデアの素材を組み合わせた中で何ができて何ができないかを見極める、というのは開発者の得意分野ではないでしょうか。

拡張性を重視

よいアイデアは練られたアイデアです。思いついたばかりのアイデアは完璧ではありません。が、中には「筋がよさそうなアイデア」というのがあります。「これは練ればよくなるな」というやつです。
筋が良さそうなアイデアを思いついた開発者は、とりあえず実装を検討してください。具体的にミニマムリリースにたどり着けそうなら、やっちゃって下さい。
そこで大事なのが拡張性です。
そのアイデアは練れば良くなるのだけど、まだ練られていないので底が浅いです。それをそのまま実装しても底の浅いサービスにしかなりません。開発途上で、クールなアイデアを色々と織り込んでいく事を前提としてください。そういう意味での拡張性を持った実装をするように心がけましょう。


あとなんかあったらまた追記する