木走日記

場末の時事評論

理解できない靖国をめぐる風見鶏中曽根発言

kibashiri2005-06-27




●日経ネットでニュースフラッシュ

 日経ネットからこの24時間の主だった政治関連ニュースを取り上げてみます。

中曽根氏、新追悼施設に反対・「靖国寂れる」
 中曽根康弘元首相は26日午前、フジテレビの番組で、靖国神社に代わる無宗教戦没者追悼施設建設について「前から反対だ。国のために死んでくれた人をおまつりしている靖国神社が寂れることは絶対に避けねばならない」と述べ、反対する考えを強調した。

 小泉純一郎首相の靖国神社参拝については「(今のままなら)国益に反することになる。A級戦犯分祀ができないなら休んだ方がいい」と指摘。東京裁判の正当性については「私は認めない。A級戦犯が犯罪人だという考えは毛頭ない」と述べた。〔共同〕 (12:36)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20050626STXKA006026062005.html

田中元外相、「駄々っ子みたい」と首相を批判
 田中真紀子元外相は26日のテレビ朝日番組で、郵政民営化に取り組む小泉純一郎首相の姿勢について「『私が首相になったからやるのだ、前から言っていたからやるのだ』と駄々っ子みたい。十二分に国民に説明を果たして進めるべきだ」と批判した。日中関係の悪化に関しては「今の政府はあまりにも右にぶれ、ケンカばかり売っている」と指摘した上で「お互いの立場を尊重し、違いを踏まえて、良い関係を構築することが政治の要諦(ようてい)だ」と強調した。 (23:01)

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20050627AT1E2600226062005.html

森前首相安倍氏に忠告
 自民党森喜朗前首相は26日、金沢市内で開かれた集会であいさつし、小泉純一郎首相の後継レースで有力候補とされる安倍晋三幹事長代理が近隣諸国への強硬姿勢を示していることに対し、バランスの取れた発言を心掛けるよう忠告した。
 野球に例えながら「ライトばかりに球を打てればいいが、やっぱりレフトやセンターにも打てないと(いけない)。これは安倍君にとって大事なところだ」と述べ、タカ派的とされる安倍氏の発言を憂慮。同時に「(このままでは首相に)なった瞬間に立ち往生する可能性がある。その時にどう修復していけるのかをよく頭に置いてもう少し考えないといけない」と強調した。 (07:02)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20050627AT3K2600M26062005.html

靖国参拝問題への対応めぐり自民内に合従連衡の動き
 小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題を触媒とした自民党内の合従連衡の動きが相次いでいる。安倍晋三幹事長代理ら中堅・若手議員が靖国参拝を支持する派閥横断の勉強会を発足。一方、日中関係改善を共通項に堀内、小里、旧河野3派を再結集する「大宏池会」構想も再浮上してきた。「ポスト小泉」への思惑と絡む一連の動きが派閥流動化を促す可能性もある。
 「この議員は出席だ」「こっちは出ないかもしれない」――。24日、党本部の会議室に安倍氏ら10人強の議員が集まった。首相の靖国参拝を支持する勉強会「平和を願い真の国益を考え、靖国参拝を支持する若手議員の会」の設立総会を28日に開く予定で、出席議員の人数を確認。「70人は超える」と見込んでいる。 (07:01)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20050626AT1E2500B25062005.html

民主攻勢・靖国、年金、子育てが3大争点に
 小泉純一郎首相と民主党岡田克也代表は22日の衆院決算行政監視委員会で今国会六度目の直接対決をした。岡田氏は首相の靖国神社参拝、子育て支援、年金制度改革に論点を絞り、延長国会の三大争点にする姿勢を鮮明にした。とりわけ靖国参拝は与党内で賛否が分かれる問題。郵政民営化と同様に自民党内の反小泉勢力と連携して首相包囲網をつくる思惑がうかがえる。
 「首相と意見を交わしたい。答弁願いたい」。岡田氏は細田博之官房長官尾辻秀久厚生労働相に退席を求め、首相とのサシ勝負にこだわった。子育て支援を取り上げたのは、24日告示の東京都議選をにらんでの選択だ。公約したというだけでなく、公明党などが重要政策に掲げているのに対抗する狙いだ。 (07:02)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20050623AT1E2200Z22062005.html

新追悼施設で与党、調査費巡り対立
 与党内で靖国神社と別に新たな戦没者追悼・平和祈念施設を建設する構想をめぐる意見の違いが再び目立ってきた。公明党は施設建設に向けた調査費の計上を政府に求めているものの、自民党内からは異論が続出。小泉純一郎首相も態度を明確にしておらず、調査費計上をめぐる調整は難航しそうだ。
 公明党が追悼施設の調査費計上に積極的に動き出したのは今月中旬。20日の日韓首脳会談を控え、冬柴鉄三幹事長が「調査費を計上したらいい」と強調。自民党武部勤幹事長も足並みをそろえた。 (07:02)
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20050627AT1E2401126062005.html

全て日本経済新聞 日経ネットより

 経済紙日経の政治欄なのでありますが、ご覧下さいこの24時間での取り上げられたニュースですが、これだけ靖国参拝問題関連の記事が上がっておるのでした。

 ふう。

 なんか経済紙なんだか、朝日か産経みたいに靖国オンパレードなんですが、これは最近のパターンで日曜のテレビ番組で政治家が重大発言をして月曜朝刊の新聞紙上で取り上げられることが多くなったことも影響しているようですね。



●元祖「風見鶏」の面目躍如

 なにやら、靖国をめぐり胡散臭い動きが政界でうごめいているようでありますね。

 胡散臭いと言えば、記事の中で特に目を引いたのは、元祖「風見鶏」こと中曽根元首相の発言ですね。

無宗教戦没者追悼施設建設について
「前から反対だ。国のために死んでくれた人をおまつりしている靖国神社が寂れることは絶対に避けねばならない」

小泉純一郎首相の靖国神社参拝について
「(今のままなら)国益に反することになる。A級戦犯分祀ができないなら休んだ方がいい」

東京裁判の正当性について
「私は認めない。A級戦犯が犯罪人だという考えは毛頭ない」

 ・・・

 うーん、何をおっしゃりたいのか主旨がよくわからん・・・(苦笑

 どなたか私に中曽根氏の発言内容の論旨を説明下さいませ。

 ・・・

 精一杯、不肖木走のない頭を回転させて整理すると、こういうことでしょうか?

 小泉首相は、中国や韓国が反発しているから「(今のままなら)国益に反することになる。」 したがって「A級戦犯分祀ができないなら」、靖国参拝は「休んだ方がいい」。 しかし、東京裁判の正当性については、「私は認めない。A級戦犯が犯罪人だという考えは毛頭ない。」 また、無宗教戦没者追悼施設建設については、「前から反対だ。国のために死んでくれた人をおまつりしている靖国神社が寂れることは絶対に避けねばならない」

 ・・・

 まとめてみたのですが、やはり、不肖・木走の頭では、難解すぎてよく理解できないのです。

 だって、「A級戦犯が犯罪人だという考えは毛頭ない」人が、どうして、「A級戦犯分祀ができないなら」、靖国参拝は「休んだ方がいい」と言い切るのですか?

 首相の靖国参拝は休止せよ、しかし、戦没者追悼施設建設は断固反対である、という高尚(?)な論理には、難解でよくわからないのでした。

 ・・・

 うーん、さすが元祖バルカン政治家、政界風見鶏こと中曽根康弘元首相であります。

 ・・・

 どなたか、マジに中曽根発言の真意をあわれな木走に教えてください。

 お願いします。(苦笑



(木走まさみず)