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2010-02-08 「しんぶん赤旗」VS「日刊ゲンダイ」論争

[]「しんぶん赤旗」VS「日刊ゲンダイ」論争〜「共産党は司法権力の片棒担ぎ」(ゲンダイ)VS「小沢氏を権力による弾圧の被害者と同一視するな」(赤旗14:41 「しんぶん赤旗」VS「日刊ゲンダイ」論争〜「共産党は司法権力の片棒担ぎ」(ゲンダイ)VS「小沢氏を権力による弾圧の被害者と同一視するな」(赤旗) - 木走日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 「しんぶん赤旗」VS「日刊ゲンダイ」論争〜「共産党は司法権力の片棒担ぎ」(ゲンダイ)VS「小沢氏を権力による弾圧の被害者と同一視するな」(赤旗) - 木走日記



 最近の日刊ゲンダイの小沢氏擁護の論調が実に常軌を逸していて興味深いです。

 前回のエントリーでもご紹介しましたが、5日付けでは「小沢大逆襲」と大見出しのもと、今後小沢氏に報復として「司法・検察は徹底的に攻撃される」と、とんでもない話を載せていました。

 日刊ゲンダイ風に表現すれば「暴走検察敗北小沢勝利」(5日付け日刊ゲンダイ見出し)なのであり、「周辺3人を逮捕し本人を2度聴取し世論を反小沢に煽り立てながら小沢一郎に完敗」(同見出し)したのであります。

 日刊ゲンダイは大見出しで「小沢大逆襲」と打っており、「小ネズミ3匹起訴で終わる今回の検察捜査はやっぱり政権交代民主党政権つぶしが狙いだった」(同見出し)とし、「検察人事に大ナタか」(同見出し)と、「司法・検察は徹底的に攻撃される」(同見出し)と言い切っています。

2010-02-05 小沢氏の脱法行為こそ罪刑法定主義に対する脅威 より抜粋。

http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20100205

 いやいや、これを機会に検察のあり方を見直すのなら大いに議論を深めればよろしいですが、この記事のまるで小沢氏の「報復」人事を奨励しているがごとくの書き方には呆れてしまいました。

 で、翌6日付けには、「今回、とくにおかしいのが共産党だ」と、「共産党は司法権力の片棒担ぎ」だと大批判を展開します。

 「共産党までが、戦前・戦中、特高警察に嫌というほど痛めつけられた歴史があるのに、自民党などと歩調を合わせ、検察権力の味方になっていた。非常に残念です。ガッカリした人が多いと思いますよ」という、ジャーナリストの大谷昭宏氏のコメントを掲載、こんなことでは共産党は国民の支持を失うと続きます。

 はて?国民の支持を失っているのはいったいどちらなんでしょうか(苦笑)という点はおいといて、それにしても小沢批判をする勢力みな「司法権力の片棒担ぎ」だとするこの強引な論法は、興味深いですな。

 この論法では確かに良くも悪くも日本の政治史上歴史的に「権力」と最も対峙してきたはずの日本共産党も権力の「犬」認定なのであります。

 いくらなんでもちょっとなあと思っていたら、普段は夕刊紙などのくだらない批判など相手にしないはずなのに、日本共産党、今回はさすがに腹に据えかねたのでしょう、強烈に反撃に出ました。

 7日付け「しんぶん赤旗」記事から。

2010年2月7日(日)「しんぶん赤旗」

金権政治を擁護するのか

“検察の片棒担ぎ”の暴論

 東京地検特捜部が民主党の小沢一郎幹事長を不起訴にしたことにかかわって、疑惑を追及してきた日本共産党にたいして「検察権力の片棒を担いできた」などと非難する議論が一部に出ています。

 たとえば、夕刊紙「日刊ゲンダイ」6日付は、「…共産は司法権力の片棒担ぎか」との見出しで、「今回、とくにおかしいのが共産党だ」として、「共産党までが、戦前・戦中、特高警察に嫌というほど痛めつけられた歴史があるのに、自民党などと歩調を合わせ、検察権力の味方になっていた。非常に残念です。ガッカリした人が多いと思いますよ」という、ジャーナリストの大谷昭宏氏のコメントを掲載しています。

(後略)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-02-07/2010020704_02_0.html

 このあとこの記事は日刊ゲンダイ記事を詳細かつ断固とした筆致で反論していきます。

 まずそもそも小沢氏の疑惑は「前代未聞の事態」なのであり追求されて当然なのであるとしています。

前代未聞の事態

 今回の小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地取引疑惑をはじめとする事件で問われたものは、いったいなんだったのでしょうか。

 刑事事件として問われたのは、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪です。小沢氏の現・元秘書3人が起訴され、虚偽記載の総額は実に21億7000万円にものぼるという前代未聞の事態です。

 政治資金規正法は、第1条で「政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」とし、政治資金の収支の公開、授受の規制を通じて「民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする」とうたっています。20億円超の巨額の虚偽記載は、国民を欺く犯罪であり、決して軽微な罪ではありません。

 「20億円超の巨額の虚偽記載は、国民を欺く犯罪であり、決して軽微な罪ではありません」と言い切ったうえで、「疑惑追及は当然」なのであるとします。

疑惑追及は当然

 小沢氏をめぐる疑惑は、それだけにとどまりません。土地取引購入の原資にゼネコンからの闇献金がふくまれている疑惑があり、さらに小沢事務所がいわゆる「天の声」として東北地方の公共事業の受注に決定的な力をもっていたのではないかという疑惑も提起されています。政治のあり方の根本、国民の税金の使い方にかかわる大問題です。

 日本共産党は、検察の捜査とは別に、それ以前から、小沢氏と岩手県の胆沢(いさわ)ダムをめぐる疑惑を追及してきたのをはじめ、「しんぶん赤旗」が小沢氏をめぐる「政治とカネ」の疑惑を独自に調査・追及してきました。

 今回の事件にかかわる中堅ゼネコンの水谷建設からの闇献金疑惑についても、「しんぶん赤旗」が独自に詳細な証言を得たものです。日本共産党がこうした大問題、疑惑を追及するのは当然のことです。

 それを“検察の片棒担ぎ”と非難するような立場は、結局のところ、金権政治擁護に通じるものといわなければなりません。

 さらにいえば、戦前・戦中の日本共産党への弾圧と、金権腐敗の摘発・追及を同列に置くような「日刊ゲンダイ」などの主張は、非常識きわまりないものです。

 戦前・戦中の日本共産党への弾圧と、金権腐敗の小沢の摘発・追及を同列に置くな、非常識きわまりないとおかんむりです。

 最後に、このような論法は「意図的こじつけ」であると喝破します。

意図的こじつけ

 戦前・戦中に、ありとあらゆる政党とメディアが侵略戦争礼賛へなびくなかでも、侵略戦争反対、主権在民を掲げてたたかったのが日本共産党です。当時、特高警察などは、日本共産党のこうしたたたかいを不法なものとして弾圧したのです。当時の日本共産党と、現在の小沢一郎氏とを、権力による弾圧の“被害者”として同一視するような見方が、意図的なこじつけ以外のなにものでもないことは明白でしょう。(松田繁郎)

 要は、小沢一郎氏を崇高なかつての日本共産党のような「権力による弾圧の被害者」と見なすなど、失礼であり、それは「意図的なこじつけ」じゃないかというわけです。

 ・・・

 うむ、日刊ゲンダイなどに代表される一部小沢支持者によるかなり強引な小沢氏「権力による弾圧の被害者」説ですが、恐ろしいところは、この論に与しない者は共産党であろうと“検察の片棒担ぎ”と認定してしまうという今回の日刊ゲンダイ記事のようなこの説の信者達がとる単純な二元論であります。

 つまり小沢氏を批判するものはすべて結果として既得権益擁護派つまり権力側の“片棒担ぎ”をしていると。

 なんだかそれこそ恐ろしい論法であります。

 当ブログも場末で小沢氏批判を繰り返してきましたが、たしかにこのような反論を少なからずいただいてきました。

 「しんぶん赤旗」VS「日刊ゲンダイ」

 なんだか共産党員でも共産党支持者でもなんでもないですが、この件に関しては私はもちろん「しんぶん赤旗」を応援します。

 はたしてどっちが暴論なのでしょうか。



 (木走まさみず)

kkkk 2010/02/08 21:20 どっちが暴論かというより、検察の暴挙は間違いない。
「思いこみ捜査」が許されるはずもない。
あの宗像でさえ小沢不起訴報道を受けてスパモニで
「まずは証拠を固めてから捜査するべき。捜査の順番が違う」と言っていたしな。

chengguangchengguang 2010/02/08 21:34 日刊ゲンダイさんも、小澤さんの身の潔白を擁護する気があるなら、政治資金規正法に基づく会計報告書に虚偽記載を行い、小澤さんを不当に貶め、甚大な不利益を齎した三人の元秘書を、背任罪で告訴するよう、何故小澤さんに進言して差し上げないのでしょうか。責められるべきは検察ではなく、小澤さんを貶めるために虚偽記載を行ったり義務を放棄したりした三人の秘書のはずですから。

神野景趣神野景趣 2010/02/09 02:39 ブログ内の他のページは読んで居ませんが・・・。

検察も劣化している。それ以上に日本の大手マスコミは日本の恥さらし。

河野太郎・衆議院議員はブログの中で「マスコミは検察の犬」と批判している。

要するに、マスコミ産業はマスメディア以前の問題があると思う!

舛添元厚労大臣がよく言う、クリーンで政治力のない国会議員よりはダーティーでも政治力がある政治家を選ぶと。 

私も同意見である!

私見として、政治家にクリーンを求めても意味無い。

国民の為に何をするか、それに尽きると思うから

*-*

じじじじ 2010/02/09 08:20 明らかにおかしい小沢さんを巡るお金の流れを追求した検察を非難するのはどうでしょうかね。組織防衛のために真相を闇に葬った最高検の不起訴こそ不作為ですね。
国庫に返還されるべき20億からの政党助成金を返さなくても「違法」ではないようですが、その「法」は誰が作ったんですかね。
小沢さんは「ダーティだから悪い!」だけじゃないんですね。自分自身を含む極一部への利益誘導のために「法」を曲げるてしまう、国民の不利益になる政治家だと思うからダメなんですね。

ト 2010/02/09 11:33 政治家が必要以上にクリーンである必要はないというか、それを要求し過ぎると役にも立たない盆暗かクロムウェルにロペスピエールに石田三成なるのは確かだけどさ。
郷土の名士田舎議員風の管理財産に公私の別の無いオッサンが国家財政の僭主になる事の怖さはあるぞ。町議会の一議員の公私混同私物化とは規模も違うし、大体不起訴処分後のオッサンの首に選挙結果という圧力以外に誰も鈴を付けられなくなるぞい。国家財政や運用・徴税を僭主が無謬性と公私混同で御神託を振るうとすれば、僭主の部分が小沢でなければ民主信者でも分かるだろ?
だから過去について今は一旦水に流すにしても、オザワンが今後もそんな事を続ける気なのか?そのような過去をどう認識してるのか?は凄く大問題だよ。後ろめたい事はないとか違法な事はしていないとかはこの部分で通用しない。
あと司令塔オザワン無しの民主党があり得ない事はほぼ明確になったなら、オザワンを党首に据えて、ハトヤンのボンクラは元のマスコットに戻せよ。国政の最高責任者がマスコットって国民に対する詐欺だろ。

2010-01-15 小沢氏問題でお祭り騒ぎの産経新聞

[]小沢氏問題でお祭り騒ぎの産経新聞〜見よ、渾身の記事11連発を! 15:32 小沢氏問題でお祭り騒ぎの産経新聞〜見よ、渾身の記事11連発を! - 木走日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 小沢氏問題でお祭り騒ぎの産経新聞〜見よ、渾身の記事11連発を! - 木走日記



 今日(15日)の産経新聞朝刊紙面にはちょっとびっくりしました。

 一面トップから社会面まで小沢氏問題の記事で埋め尽くされているではありませんか。

 記事の数を数えてみたらなんと社説も含めて11本であります。

 お見事です(苦笑)。

 こんな紙面構成全国紙としてはなかなかあり得ないですよね、ってことで、産経紙面を未だ見ていない読者の皆様に、その内容ご紹介しましょう。

 幸い11本の記事はタイトルこそ修正されてたりしますがネットで確認できます。

 まず1面トップを飾るのはこの記事。

【1本目】

小沢氏団体に15億円 旧自由党資金 藤井前財務相あて助成金装い

民主党の小沢一郎幹事長が党首を務めていた自由党が平成14年、当時同党の幹事長だった藤井裕久前財務相個人に支出したとされる15億円余りの党資金が、実際には小沢氏の関連政治団体「改革フォーラム21」に流れていたことが14日、関係者への取材で分かった。この資金はすべて政党交付金政党助成金)で、小沢氏は国から党に支給された公金を自身の支配下に置いていた格好だ。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100115/crm1001150131002-n1.htm

 で、その左に並んでいるのがこの記事。

【2本目】

「石川議員に頼まれ証拠隠した」 元秘書が自民勉強会で告白

 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入問題で、自民党は14日午前、東京地検特捜部に家宅捜索を受けた小沢氏の元秘書の石川知裕民主党衆院議員の秘書だった金沢敬氏を招き、一連の疑惑に関する勉強会を開いた。金沢氏は「昨年特捜部が陸山会の事務所を家宅捜索する際、石川氏に頼まれ証拠資料を隠すのを手伝った」と証言した。金沢氏は18日召集の通常国会に参考人として出席する考えも示した。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100114/stt1001141117001-n1.htm

 で、2面にきましてまず社説。

【3本目】

【主張】小沢氏土地疑惑 民主党は問題視せぬのか

 小沢一郎幹事長の資金管理団体による土地購入疑惑をめぐり、東京地検特捜部による強制捜査が行われたが、民主党内からは表立って小沢氏の関与を問題視する声がほとんど聞かれない。

 強制捜査は小沢氏の個人事務所にまで及んだ。与党の最高実力者の事務所に捜査のメスが入るというのは尋常ではない。問題の土地購入も小沢氏が関与したとされ、疑惑の核心といえるのに、本人は政治責任はないと開き直った発言を繰り返している。これで小沢氏が政権政党の幹事長という要職にとどまり続けることが許容される状況なのだろうか。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100115/stt1001150249002-n1.htm

 で、社説の左側にはこの巨大な記事。

【4本目】

小沢氏問題で民主激震 首相は強気? 党内に「答えるな」の指示も

 民主党の小沢一郎幹事長の個人事務所への強制捜査に引き続き、小沢氏の元秘書、石川知裕衆院議員に対する3度目の事情聴取が14日に行われたが、政府・与党内には小沢氏の責任を厳しく追及する声はほとんどない。捜査の展開や世論の動向を読み切れず模様眺めをしているためだ。だが裏では閣僚からも「西松事件より深刻。小沢さんは身柄を取られるんじゃないか」との懸念が漏れているほか、「説明できないなら出処進退を」と小沢氏の責任を問う声も出始めた。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100114/stt1001142058013-n1.htm

 3面は石川議員元秘書の発言要旨で埋められています。

【5本目】

石川議員元秘書の発言全文(1)資料を隠してなければ「小沢先生含め全員逮捕だ」

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100114/stt1001141326005-n1.htm

石川議員元秘書の発言全文(2完)証拠隠しは「小沢先生のご指示」と石川氏

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100114/stt1001141356007-n1.htm

 で全面広告の4面をとばして5面ですが、ここで駄目押しの記事4連発であります。

【6本目】

ひたすら「適正処理」 言い逃れ繰り返す小沢氏

 自身の資金管理団体「陸山会」による土地取引をめぐる政治資金疑惑で渦中の人となった民主党の小沢一郎幹事長は、これまで国民に一貫して政治資金の公開と透明化を訴え、実績を強調してきた。だが、表向きの主張とは裏腹に、小沢氏の記者会見などでの言葉は抽象的で説明になっていない。ひたすら、「適正に処理した」と繰り返すばかりだ。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100115/crm1001150133004-n1.htm

【7本目】

石川議員元秘書、「秘書給与ピンハネ」疑惑も証言

 自民党の勉強会に14日出席した民主党の石川知裕衆院議員の元秘書、金沢敬氏は、荒井聡首相補佐官(民主党衆院議員)が、自らと親しい人物を石川氏の公設第2秘書に登録させ、その給与が荒井氏側に渡っていたとも発言した。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100114/stt1001141745009-n1.htm

【8本目】

自民、西松献金でも小沢氏を追及へ 「敵失では…」の声も

 自民党は14日、党本部で開催した勉強会で、民主党の石川知裕衆院議員の元秘書だった金沢敬氏から、西松建設の巨額献金事件をめぐり石川氏らが小沢一郎民主党幹事長の指示で証拠隠滅を図ったと「暴露」したのを受けて、勢いづいた。小沢氏本人からも事情を聴くべきだとして、18日召集の通常国会で追及姿勢を強める。鳩山由紀夫首相の偽装献金問題も合わせて、民主党の「政治とカネ」の問題を国会の最大の焦点にしていきたい考えだ。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100114/stt1001141802010-n1.htm

【9本目】

石川議員、事務所に宿泊?…実は深夜に脱出 報道陣待ちぼうけ

 「陸山会」の土地取引をめぐる疑惑で、東京地検特捜部に13日夕から深夜にかけて議員会館2階の事務所の家宅捜索を受けた民主党の石川知裕衆院議員は、報道陣が14日未明まで会館を取り囲む中、ひそかに「脱出」に成功していたことが分かった。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100114/stt1001142110014-n1.htm

 ちょっとこの当たりでさすがに食傷気味(苦笑)になりますが、最後に締めは社会面であります。

【10本目】

小沢氏側への裏献金 鹿島が下請けに指示か 水谷建設に「あいさつに行った方がいい」

 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」が平成16年に購入した土地をめぐる疑惑。東京地検特捜部は土地代金4億円の原資に国発注の胆沢(いさわ)ダム工事に絡む裏献金が含まれているとみて、元請けの大手ゼネコン「鹿島」(東京)を捜索するなど捜査を進めている。中でも下請けの「水谷建設」(三重)側が供述した裏献金1億円のうち16年の5千万円が原資となったことは証拠上堅いとみている。事実なら水谷側はどういう経緯で裏献金を渡したのか−。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100115/crm1001150131003-n1.htm

【11本目】

石川議員から3回目の聴取 東京地検特捜部 陸山会土地購入疑惑で

 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」が購入した土地をめぐる疑惑で、東京地検特捜部が14日、陸山会の会計事務担当だった石川知裕衆院議員(36)から任意で事情聴取をしたことが関係者への取材で分かった。石川氏への聴取は昨年12月27日、1月13日に続き3回目。

(後略)

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100114/crm1001142025031-n1.htm

 どうでしょうか、この渾身の記事11連発は。

 小沢氏問題でお祭り騒ぎの産経新聞なのであります。

 ただ、もし石川議員元秘書の発言などが偽証であったりした場合、こんな派手に要旨を取り上げていて大丈夫なのかいな?と老婆心ながら心配にもなりますが。

 不肖・木走はこんな産経新聞のお茶目なとこが嫌いではありません。

 むしろ産経新聞のこんな常識的じゃないとこが大好きです。


 

(木走まさみず)

たかたか 2010/01/15 17:17 産経新聞は自称全国紙ですが、そのくせ縮刷版を発行していないので過去の主張や誤報には頬かむりが常套手段であります。

boriemonboriemon 2010/01/15 19:10 ネットで読めちゃうし、産経新聞ってお金払って読む新聞じゃないですね。

merlinmerlin 2010/01/15 19:32 時の権力を擁護する新聞よりは、余程マシに思えるね。
反権力が、新聞の旗印。

戦前の二の舞となってはなるまい。

うりぼううりぼう 2010/01/15 19:32  まさか自民党は、この自称全国紙の記事に基づいて通常国会で小沢氏を追及する気じゃないでしょうね。

認否人認否人 2010/01/15 20:02 >時の権力を擁護する新聞よりは、余程マシに思えるね。

自民党時代の産経新聞の事ですねw

まかり間違って自民が再び政権とったら、また産経も権力擁護新聞になりそうな気がヒシヒシとするんですが(苦笑

chengguangchengguang 2010/01/15 22:11 不偏不党、公正公明を掲げながら、その実、歪曲や捏造、ヨイショ記事を垂れ流してきたマスメディアですから、経営が厳しくなった現在、各社とも旗幟を闡明にして支持、反対をした方が会社の独自性が出て良いのではないでしょうか。また、その方が読者の精神衛生上も良いと思います。
小沢さんへの献金疑惑や助成金ポッポ疑惑や事務所経費問題は与党以前からあった話で、木走日記でも以前取り上げられていました。金額が大きい割に、検察にもマスメディアにも何故か追求されることなく、今日まで来た問題です。遅きに失している気がしますが、やる以上、徹底的に追求して欲しいものです。

もげもげ 2010/01/15 23:49 こんだけ巨額で不明瞭な金が動いてるのに、追っかけない新聞のが異常に思える。
あんまり報道されると都合悪いのかしら。

KHANKHAN 2010/01/16 00:01 とはいっても、朝日や毎日の安倍政権たたきや麻生政権たたきの「大祭り」に比べれば、まだましでしょう。

個人的には、マスコミも「不偏不党」という幻想よりも、立ち位置がハッキリした方がわかりやすいと思いますが。

凡 2010/01/16 09:25 民主・小沢が憎くて切歯扼腕のご様子、念願叶って事態が急展開しましたね。
これでへこむ小沢ではないでしょう。

ACTOUACTOU 2010/01/16 18:34 産経の記者でだいぶ前から地道に小沢と興石を追っかけていた人が居るんです。
その人が政治部に配属になったからですよ、此処で産経をけなすのは、小沢の利害関係者だけでしょう。

masamasa 2010/01/18 00:09 産経は今回の強制捜査をスクープしましたからねえ。
記事に気合いが入っているのも当然かと。

2010-01-04 正月早々時の政権を無視続ける不思議な不思議な朝日社説

[]正月早々時の政権を無視続ける不思議な不思議な朝日社説 16:25 正月早々時の政権を無視続ける不思議な不思議な朝日社説 - 木走日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 正月早々時の政権を無視続ける不思議な不思議な朝日社説 - 木走日記



 本年もよろしくお願いいたします。

 さて、1月1日、1月3日、1月4日の大新聞社説が出そろいました。

【朝日新聞】

【1月1日】激動世界の中で―より大きな日米の物語を

http://www.asahi.com/paper/editorial20100101.html

【1月3日】地球文明―低リスク型へかじ切る年に

http://www.asahi.com/paper/editorial20100103.html

【1月4日】アジアとの共生―手携え人づくりの大循環を

http://www.asahi.com/paper/editorial.html

【読売新聞】

【1月1日】「ニッポン漂流」を回避しよう 今ある危機を乗り越えて(1月1日付・読売社説)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20091231-OYT1T00717.htm

【1月3日】日本経済再生 デフレ退治に全力投球せよ(1月3日付・読売社説)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20100103-OYT1T00079.htm

【1月4日】鳩山外交 揺らぐ日米同盟を再建せよ(1月4日付・読売社説)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20100104-OYT1T00022.htm

【毎日新聞】

【1月1日】社説:2010再建の年 発信力で未来に希望を

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20100101ddm002070039000c.html

【1月3日】社説:2010再建の年 政治 マニフェストの深化を

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20100103ddm002070026000c.html

【1月4日】社説:2010再建の年 国際 核廃絶に踏み出す時だ

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20100104ddm004070018000c.html

【産経新聞】

【1月1日】【年のはじめに】論説委員長・中静敬一郎 「国思う心」が難局を動かす

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100101/plc1001010226001-n1.htm

【1月3日】【主張】日本経済 「脱デフレ元年」めざせ

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100103/fnc1001030227000-n1.htm

【1月4日】【主張】安保改定50年 自らリスク担う国家を 日米同盟の空洞化を避けよ

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100104/plc1001040234001-n1.htm

【日経新聞】

【1月1日】社説 未来への責任(1) 繁栄と平和と地球環境を子や孫にも(1/1)

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20091231AS1K2500B31122009.html

【1月3日】社説 未来への責任(2) 外向いて行動する日本にこそ価値あり(1/3)

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20100102AS1K2800102012010.html

【1月4日】社説 未来への責任(3) 若者が負担できる年金・医療 築き直せ(1/4)

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20100103AS1K2800929122009.html

 各紙ともお正月と言うことで特別構成で普段なら2本掲げる社説を一本に絞り連日掲げているわけですが、不肖・木走、全紙全文熟読させていただきましたが、正直、例年のことですが無駄に長い駄文(失礼)が少なからずと感じましたが読者のみなさまはいかがお感じでしょうか。

 全社説URLを付けておきましたので興味ある読者は是非本文をお読みくださいませ。

 さて、それはともかく、全国紙5紙3日分、合わせて15本の社説を一気に読みまして、どうにも朝日新聞の社説に、不思議な顕著な偏向を見い出してしまいました。

 ・・・

 もう一度朝日社説のタイトルを確認します。

【朝日新聞】

【1月1日】激動世界の中で―より大きな日米の物語を

http://www.asahi.com/paper/editorial20100101.html

【1月3日】地球文明―低リスク型へかじ切る年に

http://www.asahi.com/paper/editorial20100103.html

【1月4日】アジアとの共生―手携え人づくりの大循環を

http://www.asahi.com/paper/editorial.html

 それぞれに朝日なりの主張は垣間見えます。

 各社説結語から。

【1月1日】激動世界の中で―より大きな日米の物語を

 むろん、同盟の土台は安全保障にある。世界の戦略環境をどう認識し、必要な最低限の抑止力、そのための負担のありかたについて、日米両政府の指導層が緊密に意思疎通できる態勢づくりを急がなければならない。

 日米の歴史的なきずなは強く、土台は分厚い。同盟を維持する難しさはあっても、もたらされる利益は大きい。「対米追随」か「日米対等」かの言葉のぶつけ合いは意味がない。同盟を鍛えながらアジア、世界にどう生かすか。日本の政治家にはそういう大きな物語をぜひ語ってもらいたい。

【1月3日】地球文明―低リスク型へかじ切る年に

 ベーコンが未完の寓話をどのように終えようとしていたのか。今となってはわからないが、こう考えてはどうだろう。「君臨」から「共生」へと頭を切り替え、物語の続きを記していくのが21世紀だ、と。

 文明を低リスク型へと変えるため、歴史の歯車を大きく動かしたい。

【1月4日】アジアとの共生―手携え人づくりの大循環を

 アジア融合は将来「共同体」と呼ばれるような姿を結ぶかもしれない。大切なのは、そこへの道筋を支える経済や社会の下部構造を築く営為である。米国との政治的なきずなを大切にしつつ、アジアという大海の中で生き抜く訓練を重ねる。そうした日本人の中から、次の優れた世代を生み出すことができるだろう。

 中国は今年には国内総生産(GDP)が世界2位になる。だが、3位になる日本を悲観すべきではない。中国を含むアジアの跳躍に日本の人と技術と文化を生かすことで、共生と新たな成長への道を切り開きたい。

 この3本の朝日社説ですが、驚くべき事に鳩山政権に対する具体的な批判・評価が完全に欠落しているのです。

 3本の社説では「鳩山」という固有名詞は1月1日社説で1カ所現出しているのみです。

 当該箇所を抜粋。

 とくに日本の政治には、同盟の土台である軍事の領域や負担すべきコストについて、国民を巻き込んだ真剣な議論を避けがちだった歴史がある。鳩山政権のつたなさもあって、オバマ政権との関係がきしんではいるが、実は、長期的な視野から同盟の大事さと難しさを論じ合う好機でもある。

 それだけではありません、驚くべき事に政権与党である「民主党」については3本の社説で一カ所も触れていません。

 他の新聞社説との対比する客観的資料を提示して朝日社説の特異性を検証してみましょう。

 それぞれ各紙の1月1日から1月4日までの間で、キーワードの社説上の出現回数を新聞社別にカウントしてみました。

「鳩山」

朝日社説 1回

読売社説 18回

毎日社説 7回

産経社説 9回

日経社説 7回

「民主党」

朝日社説 0回

読売社説 4回

毎日社説 7回

産経社説 5回

日経社説 2回

 このように現政権をほぼ完全無視した社説を新年早々連発した朝日社説でありますが、当然の事ながらその内容は具体策無き寓話のような理想論が並ぶわけですね。

 そりゃそうです、現政権をここまで無視すれば理想論的論説しか展開できません。

 現実論ではなく「物語」なのです。

 1日社説では、日米安保に関しては「同盟を鍛えながらアジア、世界にどう生かすか。日本の政治家にはそういう大きな物語をぜひ語ってもらいたい」と「大きな物語」というわかったようなわからんような結び方になるわけです。

 2日社説でも、「「君臨」から「共生」へと頭を切り替え、物語の続きを記していくのが21世紀だ」と、またしても「物語」で論説を締めています。

 4日社説では「物語」こそ現出しませんが「中国を含むアジアの跳躍に日本の人と技術と文化を生かすことで、共生と新たな成長への道を切り開きたい」と理想論でまとめています。

 おかげで国民の最大関心事である「年金」や「医療」については1行も触れることができていません。

 「デフレ」と言う言葉も1回も現出しません。

 「年金」「医療」「デフレ」というキーワードがこの間で1回も登場しないのは勿論5大紙の中で朝日社説だけです。

 ・・・

 鳩山民主党政権の評価をしないでいや評価どころかほぼ完全に無視して、箸にも棒にもならない(失礼)理想論を連発するその意図は何なのでしょうか。

 これは私の憶測ですが、これは朝日新聞の鳩山政権への間違った愛情表現ですね。

 つまりこうです。

 支持率が急落し始めた鳩山政権に元旦社説から触れるとすると、他紙と同様批判せずにはすまない。

 評価しにくいならばいっそ現政権にはいっさい触れない理想論でまとめてしまおう。

 つまり武士の情けのような「愛」を持って朝日社説は鳩山民主党政権を一連の正月社説で完全無視したのではないでしょうか。

 ・・・

 正月早々、時の政権を無視続ける不思議な不思議な朝日社説なのでした。



(木走まさみず)

ト 2010/01/04 18:12 今回は「朝日脳」ネタですか・・・確かに倒すべき国内ラスボス自民が倒れ虫の息・政権交代が成ったのに上手くいかないと仮定(笑)すれば、読み様によっては無政府主義にでも目指しかねない勢いですな。それはそれで民主党批判でもあると思いますけどね。
朝日の社説編集子って虐殺始める前のポル・ポトみたいな潔癖や理想主義をもってるのかも。日本のクオリティメディアの中心がハトヤン以上のお花畑で動脈硬化とはできるだけ思いたくないですけどね。何れにしろ政権党には厳しい目で注文出すのが彼らの変わらない仕事だと誇っていたように思ってましたが、どうやら国政運用を自らの力を誇示するために無責任に引っ掻き回し解体でもしたいらしい気がしてきましたよ。
インテリってのは下部構造に支えられて飯を食ってる筈なのに、それを破壊してどうして自分たちの地位や生活が無関係に保全されるだろうなんて気分でいられるのかとも考えてみましたが、彼らは現況が本来自身が望む地位ではないという意味でルサンチマンの塊なのかも知れんですね。そりゃ第五列みたいな物言いになるか。

chengguangchengguang 2010/01/04 21:51 明けましてお目出とうございます。本年も宜しくお願いします。
朝日の社説が鳩山首相の話しによく似ていると感じたのは気の回し過ぎでしょうか。鳩山内閣は、支離滅裂な理想論が、現実を如何に劣化させるかをいみじくも示してくれましたが、朝日は鳩山内閣の支離滅裂理想論を断固支援すると言う決意の表れなのかもしれません。

とととと 2010/01/05 06:24 自民&米両国政府が1953年に駐日米兵の犯罪の「重要な案件以外、日本側は裁判権を放棄する」との密約に合意(現在も継続)し、日本側がその後約5年間に起きた事件の97%の第1次裁判権を放棄していたことが、機密解除された複数の米側公文書で分かった。1958年、ダレス米国務長官は日米安保条約改定にあたり、裁判権放棄を密約ではなく、日本政府に公に認めさせようとしたが、時の自民党岸首相は国内での反発を恐れ、この要求を拒んだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A8%E6%97%A5%E7%B1%B3%E8%BB%8D%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%A8%A9%E6%94%BE%E6%A3%84%E5%AF%86%E7%B4%84%E4%BA%8B%E4%BB%B6

もももも 2010/01/05 06:27 米軍の主張によれば、2007年統一軍事裁判法における「強かん」の定義を「誘拐や暴行を加えて同意なく性行為をすること」と変更したので「女性が明らかに同意していなかったのに性交渉した」ことは「強かん」にはあたらず、「不正な性的接触とみだらな行為」にすぎないというのである。
http://www.awcjapan.org/data/awcinfo/awcinfo080911.htm

くりくり 2010/01/05 23:46 5日付の社説で見ると、「鳩山」の字は朝日6、毎日0、「首相」の字で朝日7、毎日0。違うのは書くことの順番なのかも。ただ、「普天間の越年は重大な事態を招く」「日米同盟を台無しにして親中国でやるのか」などご主人様第一のメイド式のヒステリー社説は、壊れたレコードのようなもので、正月はやめてもらいたいんだよね。

2009-11-27 全国紙毎日新聞の終わりの始まり

[]全国紙毎日新聞の終わりの始まり〜そして記者クラブ新聞に変わるのか(苦笑) 12:44 全国紙毎日新聞の終わりの始まり〜そして記者クラブ新聞に変わるのか(苦笑) - 木走日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 全国紙毎日新聞の終わりの始まり〜そして記者クラブ新聞に変わるのか(苦笑) - 木走日記



 27日付け毎日新聞は、毎日新聞社と共同通信社、共同通信社加盟社との包括提携を報じています。

毎日新聞:共同通信・加盟社と包括提携

http://mainichi.jp/photo/archive/news/2009/11/26/20091127k0000m040047000c.html

 記事によれば、包括提携の大きな柱は、

毎日新聞社が(1)各県を拠点とする共同加盟社の一部から地方版記事配信の協力を受ける(2)共同通信社に加盟する−−など。官公庁や企業の発表記事などを中心に、両者から記事配信を受けることにより、本社の記者は独自の視点で取材を進め、強みとしてきた調査報道や解説記事をより充実させる。

 うーん、要は毎日新聞社が58年振りに共同通信に加盟し、共同通信社及び加盟地方紙から記事の配信を受けるというわけです。

 で、「本社の記者は独自の視点で取材を進め、強みとしてきた調査報道や解説記事をより充実させる」と。

 具体的内容を抜粋。

■包括提携の柱

▽共同通信社加盟社である地方紙の一部から記事配信を受ける

▽10年4月1日、共同通信社に加盟する

▽スポーツ・文化事業など事業面の協力を進める

▽3者間でのキャンペーン展開などこれまでにない試みや協力を進める

■今後のテーマ

▽共同通信社との航空取材の連携

▽紙面制作システムや印刷委託、新聞販売網の効率化など

 なるほど、実は経費節減策の一環として狙いは最後の「紙面制作システムや印刷委託、新聞販売網の効率化」にあると見ました。

 この記事からは赤字で汲々としている落日の毎日新聞の「憂い」のような要素は一切醸し出されていませんが、要は「毎日新聞:共同通信・加盟社と包括提携」という威勢のいいタイトルでごまかしても、58年振りに地方紙連合体・共同通信に再加盟の意味することは、「毎日新聞:全国紙から地方紙へ準備始動」ってことですよね。

 つまり全国紙としての毎日新聞の終わりの始まりなわけです、早い話。

 その点、他紙の報道振りは辛辣です、代表して朝日新聞記事。

毎日新聞、地方紙連合入り 58年ぶり共同通信に再加盟

http://www.asahi.com/national/update/1126/TKY200911260395.html

 「毎日新聞、地方紙連合入り」って、「毎日新聞、地方紙入り」に見間違うきわどいタイトル(苦笑)ですが、こちらのほうが本件の本質的意味をストレートに表現していると思います。

 これはズバリ赤字毎日新聞が地方通信部を廃止するための生き残り策であると指摘します。

 毎日は景気後退を受け、08年度決算で経常利益、営業利益とも15年ぶりの赤字となった。10月、記者1人で勤務する地方の通信部を約20カ所廃止する方針を労組に提示、組織の見直しを進めている。広告費減少など、新聞業界全体が厳しい経営環境にある中、毎日は、共同―地方紙連合と協力関係を結ぶことで、生き残りを目指す。

 興味深いのは朝比奈豊・毎日新聞社社長の記者会見での発言です。

 都内で記者会見した朝比奈豊・毎日新聞社社長は今後の取材態勢や地方取材網について、「地域面は今のままで、提携に伴うリストラは考えていない」と述べた。また、「記者クラブに拠点を置きながら、官公庁や企業の発表は共同通信も活用し、分析や解説に力を入れる脱発表ジャーナリズムを進めたい」と語った。

 朝比奈社長は当面「地域面は今のままで、提携に伴うリストラは考えていない」とし、いちおう全国紙としての体制を維持すると発言しておりますが、どうなんでしょう、マスメディア関係者で誰もこれを額面通り受け取る向きはいないでしょう。

 地方撤収の前準備、つまり全国紙としての「終わりの始まり」と捉えるほうが正鵠を射ていましょう。

 前にも触れましたが、昨年12月の「週刊ダイアモンド12月5日号」の特集「新聞・テレビ複合不況」記事において、特に倒産の可能性まで指摘を受けていたのがこの毎日新聞社であります。

 (前略)

 特に倒産しそうな毎日にいたっては、もうだめだからと、メインバンクの三菱東京UFJに名古屋と北海道から新聞事業の撤退、「サンデー毎日」の廃刊、本社ビルの売却まで迫られてるそうです。

 で、毎日側の北海道からの撤退ができない理由てのが「北海道の毎日の印刷工場では聖教新聞の印刷を下請け受託してるからできない」っていう悲しい理由なのであります。

 (後略)

■2008-12-04 マスメディア複合不況〜すべて彼らの自業自得だ−木走日記

http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20081204

 メインバンクの三菱東京UFJに名古屋と北海道から新聞事業の撤退、「サンデー毎日」の廃刊、本社ビルの売却、等を迫られてるほど、経営状態は逼迫しているわけです。

 ・・・

 しかしもうひとつ耳を疑うのが社長のこの発言です。

「記者クラブに拠点を置きながら、官公庁や企業の発表は共同通信も活用し、分析や解説に力を入れる脱発表ジャーナリズムを進めたい」

 うーん、なんと「記者クラブに拠点を置きながら」、ローカルなニュースなどは「官公庁や企業の発表は共同通信も活用」しつつ、「分析や解説に力を入れる脱発表ジャーナリズムを進めたい」ですと。

 「記者クラブ」に拠点を置きつつ「脱発表ジャーナリズム」を目指すとは、これは神懸かりな技ですね、マイルドセブンライトを燻らせながら「ニコチン依存症からの脱却」を目指すようなものですが、そんなこと、本当に可能なのかな?

 そういえば21日付けニューヨークタイムズ(NYT)記事インタビューで記者クラブの廃止について問われたら、毎日新聞記者がとんでもない返答をしておりましたね。

New Leaders in Japan Seek to End Cozy Ties to Press Clubs

http://www.nytimes.com/2009/11/21/world/asia/21japan.html?_r=3&scp=1&sq=Furuta&st=cse

 当該部分をご紹介。

Shinji Furuta, a reporter for the daily newspaper Mainichi Shimbun, who recently held the rotating chief secretary position of the club, said that it was not as closed as it seemed. Even before the change in government, he said, it allowed nonmembers to attend news conferences as observers on a case-by-case basis, and even allowed them to ask questions, something other press clubs still prevent such observers from doing.

He also noted that the club had opened up slightly in the past decade by allowing the big American and British financial news agencies to join. But he said the press club wanted to ensure that people posing as journalists did not get in and disrupt proceedings.

“What if someone tried to commit suicide or burn themselves to death at a press conference? Who would take responsibility for that?” Mr. Furuta asked.

 記者クラブの廃止について問われた毎日新聞の古田信二記者は、“What if someone tried to commit suicide or burn themselves to death at a press conference? Who would take responsibility for that?”、なんと「記者会見で焼身自殺しようとするヤツがあらわれたらどうするんですか? 誰が責任取るんですか?」と意味不明の回答をしたのであります。

 ・・・

 ・・・

 どうやら、毎日新聞は全国紙としての「終わりの始まり」の動きを始めたようです。

 そして、記者クラブに拠点を置きつつ脱発表ジャーナリズムを目指すのだそうです。

 私から言わせれば彼らは地方拠点を捨て、中央における記者クラブ依存新聞を目指しているように思われます。



(木走まさみず)

初心者初心者 2009/11/30 14:17 新聞が伝える情報の約7割は官公庁の発表したものが占めると聞いたことがありますが、でも記者クラブ制の維持って直接お金にならないような気がするんですが…。利益の大半を広告収入に頼っているのに、拠点を失っても記者クラブ制に依存という動きは少し不可解に思えます。
もしかすると弱小新聞社は官公庁の独占発表機関としての地位を維持し、半公的機関となる事で生き残りを賭けてるのかもしれません。それなら毎日新聞の500億の補助金という記事も頷ける様な気がします。

2009-11-22 はたしてマスメディアは「マスメディアの走狗」問題を報道するのか

[]はたしてマスメディアは「マスメディアの走狗」問題を報道するのか 18:16 はたしてマスメディアは「マスメディアの走狗」問題を報道するのか - 木走日記 を含むブックマーク はてなブックマーク - はたしてマスメディアは「マスメディアの走狗」問題を報道するのか - 木走日記



 鳩山首相の総額2億か3億かという献金疑惑から比べるとだいぶ小粒でありますが、登場人物が興味深いので今回はこの件を取り上げたいと思います。

 ことの経緯は辛口の評論でコアなフアン(私もその一人です)を有する時事ブログ「或る浪人の手記」さんの以下のエントリーで知りました。

或る浪人の手記

クリーン(笑)で清廉(笑)な山本ピン太くん劇場

http://restororation.blog37.fc2.com/blog-entry-1869.html

 TVの討論番組でお馴染みの山本一太自民党参議院議員が新聞業界から3千万円献金、それも自民党支部を迂回して献金が発覚したとのことであります。

 上記エントリーで取り上げられているMyNewsJapan19日付けの記事から。

山本一太議員 新聞業界から3千万円献金、見返りに露骨な業界保護活動

黒薮哲哉

20:50 11/19 2009

 新聞業界から山本一太参院議員に5年間で3千万円を超える政治献金がなされていた事実が明らかになった。山本議員は、再販制度や新聞特殊指定の問題が政治課題に上がった際、新聞業界の既得権を守るために代理人並みの働きをした経緯がある。献金の中心的な役割を果たしてきた地元・群馬県新聞販売組合の本部が、上毛新聞社と同じ住所であることも判明した。特定業界の既得権を守る見返りに多額の献金を受けとる行為は本来、あっせん収賄罪に問われるべき内容。批判を恐れたためか同議員は、自民党支部を迂回させて自身の政治団体に献金を流し込んでいることも分かった。

(後略)

http://www.mynewsjapan.com/reports/1163

 この記事の記者黒薮哲哉氏は、知る人ぞ知る新聞業界の暗黒面「押し紙問題」をしつこく追求しているルポライターでありまして、この「押し紙問題」報道で、週刊新潮VS読売新聞の裁判中であります。

 それはさておき、山本一太参院議員といえば、自民党新聞販売懇話会事務局長であり、新聞の特殊指定に関する議員立法検討チーム事務局長を務め、特殊指定の見直しに反対してきた、「新聞業界のエンジェル」であり、そもそも父・富雄氏は新聞販売協会顧問であったわけです。

 山本一太氏といえば1000万プレビューを誇るブログをお持ちですが、8年前の記述では、ご自身の選挙戦中、「新聞販売業界(販売店)は山本一太で一致結束というムード」とご満悦のご様子でした。

ジェットコースターが止まらない

(前略)

 午後2時過ぎに伊香保温泉に入る。県の某女性団体の総会で挨拶。ここでも上州のお母さんたちはとても優しかった。幹部の方々と記念写真を撮り、そのまま同じホテルで行われていた「群馬県新聞販売組合」の総会へ。県内のほとんどすべての新聞販売店が、扱っている新聞の系統にかかわらず、こうして一同に会したのは、恐らく初めてのことだと思う。

 衆参の国会議員で作る「新聞販売懇話会」の事務局長として「再販制度」をはじめとする新聞の問題に実働部隊の中心として取り組んできた。実家は草津温泉の老舗旅館(山田屋)だったが、父の時代に新聞販売店の経営も始める。

 (中略)

 当然のことながら、新聞販売業界(販売店)は山本一太で一致結束というムード。来賓として招かれていた日本販売協会の会長も、ずい分「宣伝」してくれたらしい。この6年間の「目に見える実績」がちゃんとして評価に結びついていることが何より嬉しかった。総会と懇親会の合間をぬって各階の出席者の部屋を猛スピード?で回った。

(後略)

山本一太の「気分はいつも直滑降」

http://ichita.blog.so-net.ne.jp/2001-06-14

 「日本販売協会の会長も、ずい分「宣伝」してくれた」らしいそうですが、「この6年間の「目に見える実績」がちゃんとして評価に結びついている」とご満足な様子であります。

 しかしなあ、黒薮哲哉氏の報道が事実とした場合、これは少々案配が悪いことになりそうです。

 「特定業界の既得権を守る見返りに多額の献金を受けとる行為は本来、あっせん収賄罪に問われるべき内容」におもいっきり抵触している可能性があるわけです。

 現時点でこの黒薮哲哉氏の報道に対する、山本一太氏からの見解はまったくありませんが、これね、朝日・読売や地元上毛新聞ならびに系列TV局などマスメディアはどう取り上げるんでしょうか。

 ・・・

 TVの討論番組などで引っ張りだこ、また、自民党新聞販売懇話会事務局長として、新聞業界の既得権益擁護を展開して「目に見える実績」(ご本人談)を誇示してきた、マスメディアのエンジェルこと山本一太参議院議員。

 裏で自民党支部を迂回して業界から何千万も献金受けていたのが事実ならば、これは政治家として完全にアウトであります。

 山本一太参議院議員は「マスメディアの走狗」だったのか?

 ・・・

 この件のこれからのマスメディア報道に注目しましょう。

 下手すると読売新聞「押し紙裁判」と同様、大新聞から全国TVおしなべて沈黙を通すかも知れません。



(木走まさみず)