フランシス・ベーコンの“リアリティー”2


(インタヴュアー)「これまでの話から判断して、結局あなたにとって
一番大切なのは、作品がリアリティーを直接的に表現しているかどうか
ではなく、無関係なものを並べたときや、あるものをミスマッチな背景の
前に描いたときに生じる緊張関係であるように思えます。」


フランシス・ベーコン)「ミスマッチな背景を用いてこそ、描く対象の
リアリティーをとらえれます。罠が対象に襲いかかり、そのリアリティー
だけを残すのです。いつも中心的なモチーフから始めます。
それがどんなにつまらないものでも、です。それからミスマッチな背景を
描き、最初に描いたモチーフのリアリティーをつかまえるのです。」


フランシス・ベーコン・インタビュー「肉への慈悲」より抜粋)