遅まきながら読んでみる(かな〜)

不道徳教育講座 (角川文庫)

不道徳教育講座 (角川文庫)

この本は私はだいぶ前に買って持っています。三島由紀夫の「不道徳教育講座」。2〜3ページの短いエッセイがいっぱいです。目次をみると、けしからん項目で満ち満ちています(笑)。不道徳だから、ホラ、しかたないのそこは。で、買った当初、ちらちらと読んでいたんですが、最後まで読まずに、というか、ほんとにちょっとだけ読んであとはそのままになっていました。
さて、ついこの頃朝日新聞で、三島由紀夫の「レター教室」っていう作品を引き合いに相談者のお悩みに答えている人生相談の記事を読みました。なるほど、これで相談者の気持ちも晴れるといいですね、という気持ちとともに、その「レター教室」っていう小説?なのかな、小説ですよね??手紙だけで構成されている小説ということだと思うんですが、それを是非読んでみたいと思いました。で、注文しました。まだ届きません。到着を待ちながら、そういえば買ったのに読んでないあれ、ちょっと見てみましょうか・・・と、今度はこの「不道徳教育講座」を出してきて眺めていた、というわけなんです。ほんとに最初の方でぴたっと読むのが止まってしまっていたので、詳しいレビューなどはもちろん書かないんですが、この一文が忘れられないんだな〜・・・っていうのがあるので書こうと思います。それはですね、ひょんなことからちょっといい万年筆を手に入れてしまった、泥棒気分も味わえて幸せだ、と(笑)三島由紀夫は書いてるわけですよ。で、無粋なようですが一応書くと、もちろんその万年筆を三島由紀夫は積極的に手に入れたのではありませんので、念のため(笑)。それで、でももしも「これを読んで「返してくれ」と言ってくる人があっても、返してやらないよ。」だそうです。これで終わっています。いや〜・・・この「返してやらないよ」でなんだかもう私とても満足してしまって(笑)、ああ、素敵、もういいや、って読むのやめてたんですね〜、実は。だめですね〜、こんな一文にすっかりクラクラしてしまって(笑)。
ハイ、そんなわけでですね(笑)、うっとりなところでやめていたい気持ちも山々ですが・・・・せっかく新しく「レター教室」っていうのも読むことにしたし、読んでみようかな〜って思ってます。(決心が怪しい 笑)