平和の温故知新@はてな

ライトノベル関連のニュース、感想、考察などを書いていました。管理人まさかの転職により2013/04/06を持って更新停止。……のはずが、たまに更新されることも。

KCG文庫の「カゲロウデイズ」を通して見るボカロ曲書籍化の流れ

カゲロウデイズ -in a daze- (KCG文庫)

カゲロウデイズ -in a daze- (KCG文庫)


5月30日発売予定のKCG文庫新刊、「カゲロウデイズ」が凄いです。
現在、Amazonの「本」ランキングでも4位。
中カテゴリ「文庫総合」では天地明察上下巻を抑え、小カテゴリ「ライトノベル」でも電撃文庫富士見ファンタジア文庫新刊を抑えて1位をキープ中。
これはどのくらい……というのが示しにくいのですが、ちょっとしたアニメ化作品並かそれ以上、に近い、はずです(やや自信なし


Amazonランキングの推移はこの辺り↓で確認できます。
amaran : カゲロウデイズ -in a daze- (KCG文庫)


それでこの作品、どういう作品なのか。
……と言っても知ってる人も多いかもですね。
これはいわゆる「ボカロ曲の書籍化」という形になります。

http://dic.pixiv.net/a/カゲロウデイズ
じん(自然の敵P)による初音ミクオリジナル曲。2011年9月30日にニコニコ動画に投稿された。2012年1月16日にVOCALOID伝説入り(100万再生)を達成。

上記のような人気曲があり、それを手がけたP本人による書き下ろしノベルという形式です。
以前からこういったボーカロイド関連書籍(特にノベル形態)というのはポツポツ出てきており、
PHP研究所の「悪ノ娘 黄のクロアテュール」シリーズなどが書店の一角で存在感を放っていました。
2010年から2011年、そして今年にかけて、PHP研究所では様々なアプローチで「ボカロ関連書籍」と呼べる作品群を刊行しています。
(これだけで記事一つ作れそうですが、あんまり詳しくないので割愛)


今回の「カゲロウデイズ」はKCG文庫(角川コンテンツゲート社)からの出版で、
形としては上記のように実績が出来てきた分野に後から参入してきたような状態です。
更には一迅社から、私程度の知識でも知ってる有名&人気曲「初音ミクの消失」の書籍化なども控えています。

初音ミクの消失 小説版

初音ミクの消失 小説版


イラスト集、画集などだとこういうのも。ここらへんは電撃や角川が手を付けたようです。

Kurousa Works feat.初音ミク -黒うさP作品集-

Kurousa Works feat.初音ミク -黒うさP作品集-

KEI画集 mikucolor (イラスト・画集)

KEI画集 mikucolor (イラスト・画集)


やはり自分には実感が薄いのですが、伝え聞くところによるとボカロ関連は今の中高生に相当普及しているようで、
今回の「カゲロウデイズ」もかなり注目度が高いと思われます。
これまでの関連書籍と異なる文庫形態で、どういう風に流通するのか未知数な部分もあるでしょうし、
発売直後に品切れとなる可能性も考慮しておいたほうがいいかも知れません。


今後もずっと続く流れなのかどうかはなんとも言えないところですが、
ライトノベルの近接ジャンル(本屋の位置的にも近いような遠いようなところだし)ということで、
引き続き様子を見守りたいと思います。


あ、サイン会も決定してるようですね。
じん 「メカクシティデイズ」・「カゲロウデイズ -in a daze-」発売記念サイン会アニメイト
……って、大阪・東京・札幌の三都市連続開催とか、凄い……!


余談

南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)

南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)

この作品は上記の流れとどう結びつければいいのかわからないので、詳しい方よろしくお願いします……!