・木綿の着物






先ほどまでお買い上げいただいた
木綿の反物の水通しをお風呂場でしていました。(笑


皆さんも「きもの屋」で良く聞く言葉で


「ゆのし」
「湯通し」
「本湯通し」
「地入れ」


などの言葉を聞いた方もたくさんお見えになると思います。


上記の言葉は実は2種類の加工の呼び名で、
いずれもお仕立てをする前に必要な加工なんですが、


「ゆのし」とは、
蒸気を当てて、布地の長さや幅を整え、シワなども伸ばして
簡単に言うとお仕立てが寸法キッチリとスムーズにできるようにする加工です。


「本湯通し」と「地入れ」は、
文字通り湯の中に水を通し、主に糊気を取る加工です。
特に「大島紬」や「結城紬」などの手織りの紬などは糸に糊毛をつけて織り込むため、
着用時に「ごわごわ」しなくするのと、糊気で幅が広くなっているので、ある程度縮めてこちらもお仕立てがキッチリ出来るようにするための加工です。


一言アドバイスですが「湯通し」と言うの場合、一部の地域では「本湯通し」とは違う言い方で「ゆのし」と同意味で使われる店舗もあると聞いています。紬の着物や一部のウールの着物などは是非「本湯通しをお願いします」といわれる事をお勧めいたします。






と一通りの説明が終わったところでw


なぜ、当店が水通しを自宅のしかもお風呂場でやっていたというと、
自分が毎日のように木綿を着ている経験から、お仕立て前の段階で
「ゆのし」
だけでお仕立てをした木綿の着物は
「かなり縮ます」


かといって「本湯通し」は業者さんに任せると結構高価なため、木綿の着物のように洗える素材ならどうせなら自宅でやってしまう方が
「安く」
しかも
「縮みにくい」
着物になることがわかりました。


もちろん、お客様の商品を素人の私がするのは気が引けたため初めは自分の着物で何度も試してみた結果、
水に浸けておく時間や干す場所、など自分なりに勉強しまして、
私が毎日来ても「縮みにくい」着物になりました。
もちろん木綿の性質上、本当に極少しづつ縮みますが
おそらく私の場合、初めに思いっきり縮ませますので、洗濯の度に目に見えて縮むことは無くなりました。


当店の木綿の着物は


「ご家庭でも洗えますよ!」


って事が言いたかっただけかもしれませんw