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2012-10-11 行政評価 このエントリーを含むブックマーク

 意見は私個人のものです。

区民満足度重要度、業績達成度

 中野区が行う行政評価について、外部委員の公募がありました。応募して、小論文面接を経て採用されましたので、平成23年度の行政評価の現場経験してきました。外部評価委員会設置要綱によれば、「行政評価について、学識経験者等による意見、提案等を取り入れることにより、行政評価の客観性を確保するため」とありますが、まあ、行政評価は、基本的に行政自身による自己評価ですから、外部評価によって「客観性」を担保したいという行政の「動機」は、「そうだろうな」とも思えます。しかし、外部評価が必ずしも「客観的」とは限らないことは踏まえておくことは当然でしょう。そうなると、外部評価については、『増補版 行政評価の導入と活用―予算・決算、総合計画 (自治体議会政策学会叢書/Copa Books) (Copa Books―自治体議会政策学会叢書)』のいうように、あわせて、多様な視点からの評価を求めることが妥当かもしれません。


 行政評価の活用にあたって大事なことは、行政評価導入の目的が、評価の主体者である職員に明確に認識されていることでしょう。もっとも、地方公共団体に限らず、国にあっても、「行政機関が行う政策評価に関する法律」があって、http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/houritu.htm政府の有するその諸活動について国民に説明する責任がまっとうされるようにすること」とされているのですが、責務が全うされていると思っている国民がどの程度いるのか、はなはだ心もとない話ではあります。

 中野区行政評価実施要綱によれば、「簡素効率的な区政運営を実現し、社会環境や区民のニーズの変化等に対応した効果的かつ合理的な政策の選択を行うため」に行政評価を行うとしています。

 第2条に目的についてつぎのように規定されています。

 (評価の目的)

第2条 行政評価は、区政運営を継続的に評価することにより、次の各号に掲げる事項を実現し、もって、財源、人材等の資源有効に活用した施策の展開を図ることを目指すとともに、行政サービス提供を受ける顧客としての区民の満足度の向上を図ることを目的とする。

(1) 施策及び事業の目的及び目標を数値等を用いて客観的に明らかにすること。

(2) 施策及び事業の有効性、効率性、必要性等を区民の視点で評価し、成果を管理すること。

(3) 評価結果を公表し、区民から意見、提案等を求めることにより、透明性のある行政運営を実現し、説明責任果たしていくこと。

(4) 評価結果を施策展開並びに事務事業の見直し及び改善に活用することにより、区の組織全体にマネジメントサイクル(計画―実施―確認(評価))を確立すること。

(5) 職員の目的意識及びコスト感覚を醸成し、一人ひとりの職員が能力を十分に発揮して仕事に取り組むこと。

 ここでは、区民の満足度の向上、財源、人材等の資源有効に活用、説明責任などという言葉が目に付きます。評価の検討過程でも、「区民満足度」という言葉が何度も飛び交いました。「指標の設定の難しさ」と合わせると、単なる満足度ではなく、事業の重要性、業績達成度と組み合わせたクロス分析と、分布図を使った資源投入の判断などが、業績評価の結果の反映には必要でしょう。

 (評価の対象及び時点)

第3条 行政評価の対象は政策・施策・事務事業のすべてとし、評価の時点は政策・施策・事務事業の実施前、実施中、実施後ごととする。

 という規定の意味するところと実行について、本書は示唆するところがあります。また、予算シーリングの矛盾として、シーリングが不要な事業を存続させるという矛盾の紹介をしていますが、まさかとは思いつつも、いかにもありそうという気になります。

公共政策大学院の奥義とは

 政策立案というのは、アーツ、と言っても技法という意味ですが、極めて技術的なもののように思えます。従って、習熟することが可能で、方法確立することができるものでしょう。

 そう思っていたら、『政策立案の技法』という本を発見しました。しかも、副題がすごい。「カリフォルニア大学バークレー校公共政策大学院の奥義」というのですから

 

 ステップ1の問題を定義する、からステップ8のストーリーを語る、までの政策分析の8つのステップが奥義なのですが、きわめてプラグマティックで、わかりやすい。ストーリーを語るで登場する「ベッシーばあさんのテスト」(エレベータースピーチとも言われているようです。)はいかにもと思えますね。特に専門知識をもたない一般の人に説明できるように、簡潔で地に足のついた言葉遣いでその人に基本的なことを説明できるようにしておかなければならないという指摘です。

 有用性、実務的、プラグマティズムなど、いかにもアメリカ的だなと思っていて、一冊の本を思い出しました。『プラグマティズムの作法 ~閉塞感を打ち破る思考の習慣 (生きる技術! 叢書)』です。

 抜本的構造改革維新もいらない。行動の目的を見失わずまっとうに生きるということが閉塞感を打破するプラグマティズム作法ということなんだそうですが、どこか通じます。