Google、大規模人工ニューロンネットワークを用いた研究成果を紹介

 しかしGoogleは、Web上や「YouTube」ビデオから無作為に画像を収集し、人間の脳などの神経回路網の学習プロセスをシミュレーションする人工ニューラルネットワークを構築してトレーニングした。

 Googleによれば、機械学習に使われているほとんどの人工ニューラルネットワークは、接続ポイントが100万〜1000万ほどだ。Google人工ニューラルネットワークは、演算能力を1万6000個のCPUコアに拡大し、10億以上の接続ポイントを設けた。

 1週間にわたりYouTubeビデオを同ネットワークに見せたところ、ネットワークは猫の写真を識別することを学習した。事前に猫をネットワークに教えたわけでも、「猫」のラベル付けをした画像を与えたわけでもなかった。つまり、ネットワーク自身が、YouTubeの画像から猫がどういうものかを知ったことになる。これは機械学習における「self-taught learning(自己教示学習)」と呼ばれるものだという。

 またGoogleは、同社の大規模ニューラルネットワークでは基本的な画像分類テストの精度が70%向上したとしている。その際、ラベル付けしたデータではなく、Web上から集めた大量のラベル付けしていないデータを使用した。

 同社研究チームは、さらに大規模なネットワークの学習システム構築に取り組んでいる。成人男性の脳の神経経路は約100兆個の接続があるとされており、「まだ拡大の余地は大きい」とGoogleは述べている。

こっちの記事のほうがいいな。