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木ノ内博道の[里親家庭支援のつれづれ日記]

2016-12-05

人生と社会を左右する乳幼児期のケア

20:14

「人生と社会を左右する乳幼児期のケア」、いいタイトルだなあと思う。昨日、ユニセフ設立70周年記念のセミナー国連大学であって行ってきた。そもそも、国連大学の前は通るが入ったことはない。物見高く、国連大学に入ってみるのもいいか、くらいの動機だったが、いい内容だった。

ユニセフ乳幼児期の子どもの発達専門家のアドァルド・ガルシアローランドさんが基調講演。同時通訳でメモをとる時間もなかったが、乳幼児期の脳の発達の観点から分かりやすい内容だった。すべてのプログラムが終わって、ローランドさんが言った「私たちの責任において子どもの問題に取り組まないといけない」が耳にいつまでも残った。

そう、パネルディスカッションのコーディネーターアグセス・チャンの「まず子どもに持ってほしいもの、それは自己肯定感」というフレーズもよかった。社会的養護下の子どもたちに自己肯定感をもってもらうことが可能性の第一歩だろう。

2016-12-02

里親支援専門員をどうするか

23:07

塩崎大臣のもとで「新たな社会的養育のあり方に関する検討会」が精力的に開催されている。11月末までに5回開催されている。関係団体のヒアリングを終え、まとめに入りつつある。

検討されているテーマは多岐にわたるが、里親支援について、これまで施設に置かれてきた里親支援専門相談員が里親支援機関に置かれるように検討されている。

児童養護施設乳児院に置かれてきた里親支援専門員はなかなかうまく機能してこなかった。専任で当たることとなっているが、里親支援の仕事が開拓できないことから現場のルーチンに入っている施設も少なくない。

どのように論点が整理されるのか見守っていきたいものだ。

2016-11-26

包括的な里親支援Nた謄肇譟璽縫鵐飴業・自立支援計画策定事業・共働き家庭里親委託促進事業

19:00

里親トレーニング事業

ここでいう里親トレーニング事業とは、認定はされたもののまだ委託がない、いわゆる未委託里親に対して行うもので、子どもが委託された場合に直面するさまざまな事例に対応するトレーニングを実施して、養育の質を確保し、委託可能な里親に育成するというもの。

事業の実施体制としては、里親トレーナーを配置して行うとされ、トレーニング状況を児童相談所に報告する。里親トレーナーの資格要件は、社会福祉士精神保健福祉士児童福祉法第13条第2項各号のいずれかに該当する者、児童養護施設等(里親を含む)において児童の養育に5年以上従事した者、都道府県知事が,らい泙任乏催する者と同等以上の能力を有すると認めた者、となっている。

トレーニングの対象となる未委託里親は、養育里親、専門里親養子縁組を希望する里親であって、トレーニングを受けることを希望する者(と、都道府県知事が認めた里親)となっている。

事業内容としては、未委託里親宅における事例検討・ロールプレイ、外部講師による講義、施設や委託里親宅での実習。トレーニング修了者の未委託里親リストを作成し、児童相談所に提出すること、としている。

自立支援計画策定等支援事業

自立支援計画策定等支援事業は、従来児童相談所の行っていた策定業務里親支援機関が委託を受けて担うもの。

事業の実施体制としては、委託調整員を配置して行うもの。委託調整員の資格要件は、社会福祉士精神保健福祉士児童福祉法第13条第2項各号のいずれかに該当する者、里親又は小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)、情緒障害短期治療施設、児童自立支援施設、自立援助ホームにおいて子どもの養育に5年以上従事した者であって、里親制度への理解及びソーシャルワーカーの視点を有する者、都道府県知事が,らい泙任乏催する者と同等以上の能力を有すると認めた者、となっている。

事業内容としては、子ども里親のマッチング業務里親に委託された子どもの自立にむけた自立支援計画の策定とその後の内容の見直し

共働き家庭里親委託促進事業

共働き家庭里親委託促進事業は、里親支援機関において共働き家庭に対する相談体制を強化し、官民が連携して里親委託と就業の両立を可能にする取り組みを試行的に実施して、今後共働き家庭における里親委託の促進を図る、としている。

事業の内容としては、平日の昼間に相談することが困難な共働き里親家庭に対する支援として、平日夜間、土曜、日曜、祝日の相談体制を整備する。また、里親として委託を受けた一定期間に取得できる独自の休暇制度の導入や在宅勤務制度の導入など、里親支援機関が企画・立案して民間企業などに委託するなどの活動を行うもの、となっている。

みやけみやけ 2016/12/02 12:51 いつもブログを参考にさせていただいています。
今回のエントリーで

「トレーニングを実施して、養育の質を確保し、委託可能な里親に育成する」に違和感を感じます。

「養育の質が確保されたと認められた人」が認定されているはずだからです。

認定前の者に里親トレーニング事業を行うのであれば理解できます。

この仕組みを動かすのであれば、「里親認定」について根本から考え直すべきでは?

kino926kino926 2016/12/02 15:56 みやけさま、コメントありがとうございます。
この支援の事業、いろいろな矛盾や問題のある内容かと思います。
里親登録をしてからトレーニングをして子どもを委託する、というのが現実的かと言えばなんか変ですね。やるんだったらみっちり登録時の研修をやったほうがいいでしょうね。
誰でも登録して、委託にはハードルがある、というのはおかしい感じがしますね。

たんぽぽたんぽぽ 2016/12/03 10:48 たびたび、コメント失礼します。
先日、地元児相主催の養育体験会に参加しました。養子縁組目的ではない養育里親さんを増やしたい狙いがあったようですが、参加者はもうリタイアした年配の方が多くびっくりしました。やはり改めて、若い里親さんを増やすためにも、仕事と両立できるよう制度を整えてほしいと思いました。
今も仕事と乳児院での交流で毎日、いっぱいいっぱいです。会社の上司や同僚はありがたいことに応援してくれてます。なるべく周りには、施設で暮らす子供達がたくさんいて、その子らが家庭で育つことの重要性を伝えようと考えてます。
制度がしっかり整えば、ならば私も、とやってみようと思う人も増えるのでは。
今後とも、よろしくお願いします。

kino926kino926 2016/12/03 22:47 たんぽぽさま、コメントありがとうございます。
働きながらできる里親があってもいいですよね。里親のノーマライゼーションというか。
委託のときに、乳児院などの通いますよね、マッチングのために。夫婦で休日ごとに県の隅から隅に車で会いに行く。それが毎週、半年も続いている里親がいました。結構な負担ですが、時間だけでなく交通費も出ない。交通費くらい出せるようにしたらいいのにと思います。里親の負担を何とも思わない今の仕組みは変えないといけないと思っています。

2016-11-24

包括的な里親支援⇔た得度普及促進事業と里親委託推進・支援等事業

08:44

里親制度普及促進事業は、一般家庭に対して里親経験者による講演や説明を行い、子ども福祉への理解を深め、養育里親等に対する研修を実施するもので、具体的な事業内容としては「普及啓発」「養育里親研修」「専門里親研修」があげられている。

里親委託推進・支援等事業は、子どもに最も適合する里親の選定のために調整を行い、関係機関と連絡を取り合い、子どもの養育に関する支援を総合的に行うもの。

このために里親委託等推進員を配置して里親委託等推進委員会を設置する。

里親委託等推進委員については、事業の企画、支援の実施、里親と施設との円滑な調整、関係機関との連絡調整ができる者で、また、里親制度や養子縁組制度に対する理解があり、子どもの立場に立って事業を推進できる者を選定すること、としている。

里親委託等推進委員会については、児童相談所里親担当職員里親委託等推進員、施設の里親支援専門相談員、里親によって構成し、必要に応じて学識経験者の参加を依頼するもの、としています。また、この委員会都道府県、あるいは児童相談所管内における里親委託等の目標を設定すること、としている。

この委員会事業内容としては、児童相談所が行う里親委託を調整・支援し、里親委託を総合的に推進するもの、としている。養子縁組についても同様のことが求められている。

また、委託里親への訪問支援、レスパイト・ケアなどの相談に応じ、定期的な訪問によって子どもの状態を把握し、里親の指導に当たること、としている。なお、里親の負担を軽減するため里親里親経験者などから援助者を選定、研修のうえ登録し、里親からの相談・援助の求めに応じて派遣し、家事や養育補助など生活援助や養育相談のできる相互援助活動行うことができる。さらにレスパイト・ケアの調整も行う、としている。

なお里親による相互交流を定期的に行い、情報交換や養育技術の向上を図る、ともしている。

これらの実施方法としては、「里親委託支援」については施設と連携して最適な里親委託に繋げること。「里親への訪問」については養育状況の把握、里親から援助の依頼があった場合は援助者との調整を行うこと。訪問によって児童相談所の指導が必要である場合、また不適切な養育であった場合には児童相談所に報告する。「相互交流」については、定期的に行い、必要に応じて児童福祉士、児童福祉経験者、児童指導員、里親経験者などの参加を求める。里親主体となって企画する、としている。

2016-11-23

包括的な里親支援

08:36

今年5月に成立した改正児童福祉法では、里親支援について「里親の普及啓発から里親の選定及び里親児童との間の調整並びに児童の養育に関する計画の作成までの一貫した里親支援を都道府県業務として位置づけるものとする」(第11条第1項第2号)とし、さらに都道府県はそれを民間の里親支援事業者に委託することができる、としている。これまで児童相談所が行っていた里親に関する多くの業務を民間に委託することが可能になる。

さらに委託された事業者は、これらの支援メニューを個別に行うのではなく総合的に行うところに今回の取り組みの特色がある。欧米で行われているフォスタリングエージェンシーのイメージ。

これを受けて、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長名で「里親支援機関事業について」(9月1日付)が発出。ここでは「里親制度の普及促進や、里親研修の実施、子どもの委託までのマッチングの調整、里親家庭への訪問等による相談支援などの業務を総合的に実施する」としている。なお、ここでいう里親にはファミリーホームを含む。

今回改定された里親支援機関事業実施要綱によると、これらの業務の実施主体は都道府県(市)とし、里親会、児童家庭支援センター児童養護施設乳児院NPOなど事業遂行の可能な者に委託して実施できるとしている。

そして「里親制度普及促進事業」「里親委託推進・支援等事業」「里親トレーニング事業」「自立支援計画策定等支援事業」「共働き家庭里親委託促進事業」の5つの事業をあげている。明日以降、一つ一つの事業をみていきたい。