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寝言は寝ている時に言え

2013-07-15

アリストテレス『動物誌』

| 16:12

動物誌 (上) (岩波文庫)

動物誌 (上) (岩波文庫)

このブログの書き始めから、ずっと読む予定表に入っていた

アリストテレスにようやっと突入です(^^;)


しかも、『形而上学』とか読む気力がなかなか起きないので

読みやすそうなコレから読んでみたという。


つか、これ面白いよ!?


コレ一冊で、アリストテレス先生のすごさがわかります。

何がすごいって、現代人もびっくりのサイエンティスト魂ですよ。


例えば、孵化前の鳥の卵に穴を開けて1日ごとの発生過程を観察したりしてるんです。

イカやタコについての観察なんかもすっごい詳細で、

タコの足の1本は生殖器だ、なんてことも正確に書いてある。


しかも、古代ギリシャ人はサルの解剖なんかもしてて、

内臓の位置関係とかそこそこ知ってたのね。

人間はさすがに宗教的な理由でしなかったみたいですけど。


悪かったよ。私、古代人ばかにしてたよ。


ほかにも、ヒツジや牛の放牧の仕方とか、その時代ならではの実践的な技術がいろいろ書いてあって興味深い。

先生が、羊飼いやら漁師さんのとこを訪れて

聞き取りを行う様子が目に浮かびます。


そんな感じで、先生は観察と実験と、フィールドワークを重視してるのだけど、

一方で、項目を充実させたいと思うあまり、伝聞だけで書いたでしょ!?って部分も時々あります。

例えばクマの生態に関する一節。


「(クマは)雄ウシに肉迫すると、その面前で仰向けにひっくり返り、雄ウシが突きかかろうとすると、両腕で二本の角をつかみ、口で片峰をかんで、雄ウシを引き倒すのである。」(下巻P64)


プロレスかっ?と思いました。

アリストテレス先生は不本意かもしれませんが、こういうの結構好きです。


あと、ギリシャ人はイソギンチャクとセミを食べたんですって。へえぇ〜。

ゆきこゆきこ 2013/09/25 16:58 ひさしぶりーゆきこだよー。相変わらず知的好奇心旺盛だねぇ!私は最近フェルマーの最終定理に関する本読んでるよ。てか、セミって食べられるのね。夏とか食に困らないね。また遊ぶ時に詳しい話を聞かせてね

管理人管理人 2013/10/25 09:16 わあー、迷惑メールが来すぎて書き込みのお知らせに気付いてなかった!ごめん( ; ; )
フェルマーの最終定理も面白そうだね!今度教えて!

2013-06-30

『テニスン詩集』

| 15:33

対訳テニスン詩集―イギリス詩人選〈5〉 (岩波文庫)

対訳テニスン詩集―イギリス詩人選〈5〉 (岩波文庫)

スカイフォール』で気になったテニスン、早速読んでみました。

詩ってのは本当は原語で読まなきゃいけないのかもしれないけど

そこまで英語出来る子じゃねえし・・・とか思ってたら

親切な対訳付きがあったりします。


いやいや、これ、浸ってしまう世界だわぁ。


昔、ラファエル前派の絵やモリスのデザインにハマってた事があるんですが、

テニスンもまさに同時代の、そういった人たちの仲間の一人なんだよね。


古代趣味に中世趣味、メランコリックだけど力強くもある世界観は

自分の好みにしっくりはまりすぎるんだけど

この人はなんかちょっと優等生風というか

破綻というかカオスな部分が皆無なのでちょっと物足りない感もある。


しかしまあ、あんまその辺の歴史に詳しくはないですけど

19世紀といえば大英帝国の栄華の極みなんじゃないかと思うんだよね。

その国家の最盛期に流行した美術や詩が、

こういう幻想的で陰鬱なものだったってのは、

面白い国だな〜と思う。


テニスンの作品は漱石とか日本の明治時代文学にもかなり影響があるようですが、

日本人の美意識に通じるってのはなんかわかる気がします。


作品の中では若くして亡くなった親友のハラムに捧げた『イン・メモリアム』がいいな〜。

引用したかったのですが、ちょっと長すぎたので割愛w


しかもこの人、自分の息子にハラムって名前を付けたんだねぇ。すごいなあ。

2013-06-16

『スカイフォール』

| 23:20

始めに言っておくと、ワシは特に007好きとかじゃないのでやんす。

子供の頃に、日曜洋画劇場なんかで007シリーズを観てて

なんとなく抱いていた印象は、


「なんかスーツ着たケツアゴのおっさんが銃撃って敵か味方か?みたいな女の人とイチャイチャして車からミサイルが出たりなんかいろいろ爆発したりするお話」


それ以上でもそれ以下でもなかった。

し・か・し!

ダニエル・クレイグになってからの007は面白いのでやんす。


そして今回はほんとに良かった^^


とりあえず映像がカッコ良すぎなのである。

オープニングタイトルとかまじ震えるスタイリッシュさ。

ADELEの曲も良いねえ。


しかも上海マカオ軍艦島スコットランド

あまりにもナショジオ的絶景テンコ盛り過ぎて

もうおなかいっぱいなんです。


てな感じでビジュアルだけでいろいろ語れてしまうのだけど、

お話もあまりにも渋い。


ジュディ・デンチの素晴らしいお仕事。

テニスンの詩の朗読でこれまた震える。


「昔日、大地と天を動かした我らの力強さは既にない

だが依然として我々は我々だ

我らの英雄的な心はひとつなのだ

時の流れと運命によって疲弊はすれど

意志は今も強固だ

努力を惜しまず、探し求め、見つけ出し、決して挫けぬ意志は」


まさに老兵にささげるバラードでやんす。ふおおお!


あと、ダニエル・クレイグがなんかすげぇストイックというか

女の人とイチャイチャしてもあんまいやらしい感じがしないのが好きだなw

弱ってる姿とかもカッコ良いしw


ゲーマーだという噂を聞くんだけど本当かな!?

2013-04-14

『クラウド アトラス』

| 17:39

この作品はSF好きな人たちの間で結構好評なのもあって

気になって観てきました。


個人的には、なかなか良かったです(^ω^)


6つの時代にまたがる、輪廻転生の物語、というと

小難しい映画のように思えるけど、

実際観たら全然わかりやすかった。

時代は違い、主人公もそれぞれ異なるけれども、

それぞれの状況の中での主人公の境遇、葛藤は

かなり共通しているからだろう。


それは、

強者が弱者を食い物にするのを、見捨てるか、見捨てないか、

立ち向かうか、立ち向かわないか」

ということ。


弱肉強食は世の中の当然の摂理かもしれないけれども、

それを当たり前と思わなかった人々が居て、

文明が発展し、人間の歴史がある。

奴隷制が常識の時代もあったし、

女性に選挙権が無いのが普通の時代もあった。

でも、今はそうではない。

現代では仕方ないと思われている不条理は、

それに挑む人がいれば、やはり未来には解決されるのかもしれない。


人間も、社会も、変わることができる。


そういう意味でこの作品は極めてアメリカ的でもあるけども、

ロマンティックに演出されていて、

押しつけがましくないのがいいなあ。


それぞれの時代の人々は自己の置かれた状況に対して

必死に生きており、6つの時系列がローテーションで描かれる様は

まさに雲の流れる姿のように目まぐるしいけれど、

前の時代の人々が残した本や、手紙や、映画や音楽に

後の時代の人々は確実に影響されていく。

クラシック音楽が全体を包括するモチーフになっているのは素敵なアイディア。


ある時代に主人公であった役者さんが別の時代には端役だったり、

悪役だったりするのも面白い。

輪廻転生が本当にあれば実際そんなものかもね!


弁護士役のジム・スタージェスがカッコ良かったw

ヒュー・グラントヒューゴ・ウィービングの仮装大会っぷりには吹くわw

トム・ハンクスもちょっと悪乗りしてる。

基本的にコスプレ祭り映画でもある。


あと、白人って(特に男性は)彫りが深すぎるから

一重メイクしただけじゃあんまりアジア人に見えないんだなー、

っていう変な発見もありましたw

2013-01-27

『ホビット』

| 20:51

以前も書いたけれども。


小学生の頃、初めて岩波少年文庫の『ホビットの冒険』を読んだとき

冒頭で、登場人物がじじいと小人オンリーなの!?と

ちょっとテンションが下がった記憶があります。

しかも13人のドワーフの中で最終的に識別が付いたのが

トーリンの他はフィーリとキーリとボンブール位だった気が。。


どう考えても『指輪物語』に比べたら

地味にならざるを得ないでしょ?と予想されたこの作品。


いやいや。とんでもなかった。


それどころか、LOTRよか良い出来かもですよ!?


とにかく、ドワーフ達がくっそカッコ可愛いいいいい!!

13人のキャラがこんなにちゃんと描き分けられるなんて、

PJはやっぱ天才である。


トーリンとフィーリとキーリは正直イケメン過ぎちゃうのかと

予告編を観て思ってたけど、いざ本編を観たら

うっかり「イケメンは正義」派に鞍替えしてしまう程のカッコ良さである。

フロドと並んですごく映画化の恩恵を受けた人たちですなw


ドワーリンは渋カッコイイし、オーリは愛くるしい。

原作でほとんど存在を覚えてなかったボフールが

超いい奴になってたのも印象的。

グローインはちゃんとギムリに似てるよね。


こんな個性豊かなドワーフ達に巻き込まれちゃった主人公ビルボも

終始オロオロしたりモジモジしたり小動物的可愛さを発揮しまくり。

中の人マーティンさんのすばらしい名演技である。


この面子がわちゃわちゃ騒いだりわーっ!と突撃したりする度に

もう、ニヤニヤが止まらんです。どうしてくれようこの気持ち。


正直ちっさいおっさん達に萌える日が来るとは思わなんだ。。。

タイムマシンで子供の頃の私に教えてやりたいわw


キャラ萌えばかりでなく、エレボールの在りし日の栄華の様子も、

はなれ山の歌も、全てがすばらしすぎて泣けてきます。

茶色のラダガストさんを実写で観られるとも思ってなかったし。


ありがとうPJ!

PJと同じ時代に生まれて良かったよぉー!!