海外のオタクは二次創作よりもコスプレがお好き


http://2log.blog9.fc2.com/blog-entry-1384.html
東方実写動画1 コスプレ - YouTube
こういう海外のレベルの高いコスプレ画像って、結構良く目にしますよねぇ。カッコイイ外人の方がやるコスプレは本当に良く似合っていますわ。
はてさて、話は変わりますが海外のオタク事情では、コスプレは良く見聞きし話題にされるネタですが、その反面余り・・というか殆ど見聞きしないネタがあります。
それは、海外のオタクが作った二次創作物、もっと言えば同人誌や同人音楽とか同人ゲーム、フィギュアなど。

コスプレが盛んに行われ、そうしたイベントが盛況である事はネット等で確認できます。しかし即売会やそこで売られたり配布されている物の情報って殆ど入ってこないですよね・・。海外のオタクも作っている事は確かなんですが、それが余り見えてこない。
コスプレは見栄えがいいので注目が集まるのは分かるのですが、それにしたっても、海外の二次創作物の話のされなさぶりは奇妙です。

この4chanのような海外の画像掲示板も張られるのは、日本の同人誌ばかりで、海外のオタクが作ったと思われる物はイラストがせいぜいで、同人誌等を目にする事はありません。http://ppg.snafu-comics.com/Clone.Manga - Manga Webcomics and Anime-Style Webcomicsの様な、高いレベルの技術を持った方もいるのですから、有名な同人作家や同人サークル、同人誌の一つや二つ出てきそうな物なのですが・・。

とかなんとか思っていたら、疑問が一気に氷解する記事を発見。

ドイツにおける事情

http://otakuattack.blog29.fc2.com/blog-entry-41.html

ドイツに日本的同人誌は‘ほぼ’存在しない

この理由はなぜかというと

◆現在のアマチュア絵描きはネットで自作品を公開するから。
 「本」という形にすることは主流ではないっぽい。
アニメックスサイト上、Doujinshiカテゴリでアマチュアマンガ作品は無償で読める)

◆「本」という形にできるのは、頂点の絵描き達が多い。 
(コンテスト入賞者作品だけが掲載され販売される同人誌はある)
         それでも中高生レベルかなと思います…

◆「同人誌」という形にしても‘販売するイベント’自体がほとんど無く
 あってもあまり遠征しないようです。イベント出展したとしても
 隣ブースでは一般コミックス1冊6.5ユーロ(975円)が売られていて
 同人誌10ユーロ(1500円)などは割高な印象があります。 
集英社小学館ブース・コミックスの隣で同人誌を売る感じ)

◆上手くて面白いはずなら何故出版社からデビュー・発行されないのか?
 といった出版社を頂点とするヒエラルキーがある。 
権威主義的な嗜好は少なからずある。日本と同じ)

◆二次創作の「販売」といったグレー行為が認められない。 
(正規出版社ブースの隣で二次創作販売はできない…よね)

◆日本より格段に厳しいポルノ的表現規制がある。 
(幼児ポルノと判断されたら即前科つくようです。所持でも警察来ます。
イベントの多くが全年齢向けなのでアダルト要素作品は隔離ブース行き)

これは欧州のオタク大国たるドイツの事情ですが、確かにコレでは二次創作を作り、それを売るような即売会は発展しませんし、そもそも販促すらできないのですね。なので有名な同人誌や同人ゲームなんて誕生しませんわな。
ドイツ以外にも、コミケ等の同人誌文化への理解が少ない国は兼並み似たような感じではないのでしょうか?

では、日本のコミケのような即売会文化の無い、海外ではどんなオタクイベントがあるかというと〜

よりお祭り的な、海外のオタイベント

http://www.akibaangels.com/articles/03_2006/minamicon_j.php
こうした「アニメコンベンション」「コミックコンベンション」と呼ばれるイベントが海外、特に欧米では盛んなようです。
日本の各種同人誌即売会のイベントと比べると、コスプレショーや早食い競争、ガンプラ早作り競争なんてあって、よりお祭り的で面白そうです。オタク的な要素とパーティ文化が結びついたって感じでしょうか。
しっかし、こうして比べてみるとお国柄というか、欧米と日本の文化の違いやあり方とかが良くわかります。
日本の場合、同人誌やグッツを買い集める事、つまり表現の場と消費が密接に絡んだ、巨大な消費空間な訳ですが*1欧米の場合、消費というよりパーティ。皆して色んなイベントを企画したり参加して、一緒に楽しむって感じですね。


まとめ

そんなこんなで、まとめますと〜日本と比べて、海外には同人誌を売る場所や機会が少なく、また表現規制の問題があり、そもそも日本的な即売会文化が無い。だから同人誌等の二次創作活動は日本ほど発展していない。
しかし、アニメコンベンション等のイベントは盛んに行われ、その結果、同人文化は余り成長しなかったがコスプレ文化は発展、成長し、高いレベルのコスプレが生まれた。

こんな感じでしょうか?

*1:消費だけじゃないのはわかっていますが、参加者全体から見れば消費がしめる割合はかなりの物ではないでしょうか