2009年6月後半


 おっと、映画見に行くの忘れてたよ。元気が出てきたら定価で見るかなあ。


 あいかわらずだらだらしつつ、真夜中に目が覚めたから、「マネー資本主義(3) 年金マネーの“熱狂”はなぜ起きたのか」(6/16深夜再放送)をなんとなく見た。

「ニセ札」に漠然と感じていた違和感の正体がわかったよ。

 映画の結末近くで、倍賞美津子が「お金なんて国家が勝手に決めたものじゃないか。こんなのは紙きれにすぎない。ニセ札をつくってなにが悪い」といった内容の演説をする(記憶なので大意)。

 まったくそのとおり。だから、みんなこぞって金融商品というニセ札をつくりはじめ、それが紙きれにすぎないとわかったら大あわてしてるわけだ。

「ニセ札」のような資本主義批判はもはやピントがずれていると思う。


 ついでなので「お笑い芸人親子で漫才王座決定戦SP」(6/16放送)を録画チェック。

 漫才そのものは余興にすぎず、最高でも「普通のショーパブ」松本人志)レベル。「フォーリンラブの男のやつはおぼっちゃまだったのか」といった芸人の人となりを楽しむ番組ですな。


 カフェオレで目覚まし中。


爆笑レッドシアター」(6/17放送)を録画チェック。

 インスタントジョンソンの合いの手コントをガッツリ見られて、たいへんうれしかった。

 先週のTHE石原といい、今週のひろすけといい、ホワイトシアターのトリは異能ピン芸人枠なんですかね。

 狩野英孝は「笑う犬」の原田泰造、「内P」のレッド吉田的ポジションを確立しつつあるのぉ。


 A〜D案を順番に採決し、どれかが過半数になった段階で可決とは、ゲーム理論の設定みたいだな。

 ……と一瞬思ったが、プレイヤー(衆議院議員)たちは勝ちも負けもしないし、得も損もしないんだから、ゲームにならないか。


 頭のリハビリがてら、禁煙を数学してみた。

 血中のニコチン濃度は2〜3時間で半減するらしい。ということは、時間tごとに1本タバコを吸うと、血中のニコチン濃度aは

a_{i+1} = {a_{i}{\left(\frac{1}{2}\right)}^t}+1
a_{n} = \sum^{n-1}_{i=0}{\left(\frac{1}{2}\right)}^{it}

 極限値

a_{\infty} = \frac{1}{1-{(1/2)^t}}

 つまり、どんなに猛烈なヘビースモーカーでも、体内のニコチン濃度はある有限の値に収束する(ただし、その値はどんどん増大する)。一方、どんなに減煙しても、体内のニコチン濃度はタバコ1本分以下にはならない。

 ま、あたりまえの結論なんだが、TeXの勉強になったからいいや。

↑数式が間違ってることに気づき、こっそり訂正。


 明太ぶっかけそばで昼食。

 ゆでて冷水で締めた日本そばにキュウリ細切りとカイワレ大根をのせ、市販のめんつゆ+ほぐした辛子明太子をぶっかけたもの。

 今度は胃腸のリハビリ。辛子明太子が安かったから試してみただけなんだが、悪くなかったね。もっとたくさん混ぜてもよかったかも。


「おもッきりDON!」(6/18放送)で脳トレをやっておる。

 脳みそはいくらでも鍛えられるわけではなく、バートランド・ラッセルは「『プリンキピア・マテマティカ』を書いたせいで頭が悪くなった」と語っている。おそらく連投連投の末に肩を壊したピッチャーが150km/hの速球を投げられなくなるようなものだと思う。グリゴリー・ペレルマンも似たような状態にあるのかもしれない。

 ま、いきなりフルマラソンを走ろうとして心筋梗塞を起こす人はいても、いきなりポアンカレ予想を解こうとする人はいないから、脳トレのほうが安全か。


 これまで見聞きした数式ジョークのうち、わたしが最もおもしろいと思ったのはトマス・ピンチョン重力の虹』(国書刊行会)に出てくるもの。あいにく手元に本がないので記憶で書くが、

\int \frac{1}{cabin}\mathrm{d}cabin=\log cabin+C=houseboat

 グレッグ・イーガン円城塔といったマジ理系作家なら、もっとおもしろいのをつくれるんだろう。でも、オレなんかには元ネタがわからなくなっちゃうよ。


 おっと、A案が可決されたよ(6/18)。やはりゲーム理論的要素が働いたのか、脳科学ブームのおかげなのか。

 わたしは脳死が人間の死とみなされてもかまわないし、臓器提供にも同意している(ドナーカードは持っていないが、健康保険証にシールを貼ってある)。医療技術は勝手に進んでしまうものだし、臓器移植すれば生きながらえられると知れば、したくなるのが人情だろう。

 でも、どうしてもいやだという人たちの拒否権はしっかり確立しないといけないよね。

 ずいぶん昔にNHKで見た海外ドキュメンタリーに、こんなのがあった。記憶もあやふやだし、いま調べてもタイトルすらわからないほど昔ですが。

 オランダ人だかベルギー人だかの青年がアメリカを放浪旅行中、交通事故に遭い、脳死状態になった。身分証明書が見つからなかったため、青年はホームレスとして処理された。

 やがて身元が判明し、母国から遺族がやってくると、病院側はあわてた。身元不明のホームレスの場合、同意が必要ないため、臓器を移植用にあらかた摘出していたのである。

 こういうことになると、たとえ臓器提供に理解のある遺族でも怒るわな。「脳死は人の死である」とは科学的事実ではなく信念にすぎないんだから、共有しない人に無理強いしちゃいけないと思うよ。


「海外での臓器移植には億単位の金がかかるから」という理由づけはちょっとだけ不快。この論理がまかりとおると、金積まれたから提供に同意する親とか、生きてるあいだにガキの臓器を売る親が出てくるよ。


 食パン、イワシのポルトガル風グリル、キュウリの明太ゴマ和えで夕食。

 魚焼きグリルでイワシを焼いたばかりなのでトーストを、レモン汁がかぶるためエスニック和えを断念。小食個食者は苦労しますわ。

 ゴマ和えはキュウリ半月切りをほぐした辛子明太子で和え、すりゴマをまぶしたもの。これはすでにどこかにある料理だろうし、もっとおいしくする方法も編みだされていると思う。


 そういえば、豚の臓器を移植された男が豚みたいになっちゃう話が筒井康隆にあったな(「条件反射」、『心狸学・社怪学』所収)。いまこんな短編を発表したら、「不謹慎だ!」と猛抗議をくらうだろうね。


 食パンのトーストとポタージュ(インスタント)で軽く朝食。


 今日(6/19)は記念すべき太宰治生誕100年の日であるらしい。

 太宰より年上になるとどう感じるのか、少し興味があるから、20年以上ぶりに読みかえしてもいいな。


 昼食は鉄火ぶっかけそば。

 ゆでて冷水で締めた日本そばにキハダマグロ薄切りとカイワレ大根をのせ、市販のめんつゆ+レモン汁少々をぶっかけたもの。

 真夏日対応のメニュー。レモン汁を加えたのはカルパッチョ風というか、ポン酢風というか。おいしかったですよ。


 冷やし中華バージョンで「鉄火麺」というネタはずいぶん昔に披露したから、マグロの肉まんで「宇宙の騎士鉄火まん」はどうか。ほしぞらを見つめる天知局長(「モヤモヤさまぁ〜ず2」5/14本放送参照)。


 司会には特別な才能が必要であり、ほんとうに仕切れる司会者はひと握りしかいない。だから、オードリーが仕切れなくても無問題だと思うよ。

 たとえば、さまぁ〜ずはふたりともまったく司会ができない。大竹一樹はマニアックで破壊志向のボケだから当然だが、本来は仕切る側であるべきツッコミの三村マサカズが「オレは段取り覚えらんない」と自認しているのだから、どうしようもないだろう。さまぁ〜ず司会の番組でもまったく司会をしていないのが実状である。

 それでも、さまぁ〜ずは人気があり、レギュラー番組を多数持っているし、わたしも大ファンだ。それはなぜか。

 第一はさまぁ〜ずに笑いの実力があるからだが、ほかにも理由を求めるとしたら、彼らが愛される存在だからだろう。

 島田紳助は昔から「司会の極意は愛である」と主張している。「いくらゲストをぼろくそにけなしても愛があれば成立する」と。逆にいえば、愛される存在なら司会ができなくても引きあいは来るのだ。ウンナンともダウンタウンとも普通にからめる芸人は、そうはいない。

 とはいえ、愛される存在であることは努力のかなわぬ天賦の才、つまり人柄の問題で、オードリーがそうなれるかどうかは知らない。


 さらにいうと、「いくらゲストをヨイショしても愛がなければ成立しない」。

 某番組の某司会者を見るたびにこのことを痛感するんだが……あまり悪口を言うのもアレなんでナイショ。


 暑くてたまらんのに昨夜の番組をざっと録画チェック。


秘密のケンミンSHOW」SP(6/18放送)は、みのもんたのフリップ芸(?)や大阪ネタ総集編などで水増ししただけで、実質はいつもと変わらない。

 最近食い物ネタに偏りがちなのは、ウケるからだろうね。でも、ローカル食い物ネタなら「鉄腕DASH」(6/14放送)のご当地調味料のほうが圧倒的におもしろかったなあ。もくさいは機会があればいっぺん食べてみたい(<「誰か送ってこい」という意味ではありません。念のため)。


ダウンタウンDX」(6/18放送)は高田延彦エスパー猪木ネタが抜群。

 アントニオ猪木の手かざし治療は、昔、古舘伊知郎・作、小林よしのり・画のマンガでも肯定的に取りあげられていたと記憶する(いま調べたら「おーっと、フル・タッチ」という題名らしい)。古館も「なにも感じません」とは言えなかったんだろうなあ。

 作画のおふた方とも偉くなられたもんで。


 食パンのトースト、マグロとキュウリのエスニックゴマ和え、市販のポテトサラダで夕食。

 キハダマグロ薄切りと斜めに切ったキュウリをレモン汁+ナムプラ+サンバルにしばらく漬けておき、すりゴマをたっぷりまぶしたもの。1時間以上漬けたから、ヅケ風でもある。

 特売品の冷凍キハダマグロならではの処理で、とてもおいしいんだけど、くれぐれも大間産天然本マグロなんぞでお試しにならぬように。


 食パンのポテトサラダトースト、ポタージュ(インスタント)で朝食。

 市販のポテトサラダに砕いた花椒少々を混ぜ、軽くトーストした食パンに塗って、じっくり焼く。仕上げに粗挽き黒コショウを軽くふる。花椒も黒コショウもアクセント程度の少量が適当かと。


 ひやむぎで軽く空腹をみたす。昼食は別のメニューを予定して買い物は済ませたものの、暑すぎてすぐに料理する気になれず、とりあえずつないでおいた。

 つゆは市販のめんつゆ+刻んだ大葉多め。半分ほど食べ終えたところでめんつゆを足し、すりゴマを追加する。最後はお湯を注いで、つゆまで完食。


 暑いうえに風も強いから、たぶんフェーン現象だな。洗濯物が瞬時に乾くのはありがたいんだがねえ……。


 遅めの昼食は明太焼きそば。

 中華鍋を熱して油をしき、焼きそばをよく焼きほぐして取りだす。ピーマン細切りと斜めに切ったちくわを炒め、軽く塩コショウ。焼きそばを戻し、ほぐした辛子明太子+日本酒+しょうゆで味つけ。

 ゆずこしょう焼きそばの明太子バージョンでもあり、タラコスパゲティの焼きそばバージョンでもあり。


 インゲンと厚揚げの煮物、市販の卯の花で夕食。

 湯通しして半分に切ったインゲンと油抜きした厚揚げ賽の目切りをかつお昆布だし+日本酒+しょうゆ+折った赤唐辛子で煮て、しばらく鍋止めしただけ。


 真夏日のせいで食事時刻がずれ、夕食をつくったり食べたりしつつ、「爆笑レッドカーペット」(6/20放送)をリアルタイム視聴。低調なほうだったんじゃないかと。


 キーファー・サザーランド岸学どきどきキャンプ)を見たら、「どうしてこいつがオレのものまね芸人なんだ?」と首をひねるだろうね。だいたい小山力也にすらさほど似てないもんな。


世界一受けたい授業」最初の講師は茂木健一郎(6/20放送)。

 ごく普通の出演で特記すべきことでもないんだが、ふと「ゴールデンタイムに茂木 vs. キムタクの脳科学者対決か」と思ったもんで。


 コーヒーや茶各種で大脳覚醒しつつ、昨夜の深夜番組を録画チェック。


「着信御礼!ケータイ大喜利」(6/20深夜放送)を録画チェック。ごく普通の出来。

「子供の七夕の願いにどんより」というお題に「お父さんが公園に行かなくなりますように」「調停が長びきますように」という解答が寄せられ、今田耕司板尾創路が非常に遠回しにコメントしていた。

 リストラ、離婚とはっきり言うのは、NHKではNGなのかね? 「笑いのネタにするのは不謹慎だ!」と抗議の電話が殺到するのかな。

 そういえば、千原ジュニアが確か「やりすぎコージー」で「NHKでは四段をヨンダンと言うと『ヨダンです』とダメ出しされる」(大意)と発言してたな。子供番組ではチョーも不可らしいし、国営放送はめんどくさいもんです。


 つづけて「千原ジュニアの40歳まであと何分?生放送SP」(6/20深夜放送)も視聴。

 もともとはNHKワンセグ2のオリジナルミニ番組だそうで、ケータイを持っていないわたしが見ているはずがない。紹介されたVTRを見るかぎり、わりとありきたりの内容だったね。バラエティ番組のアイキャッチによくある感じ。

 千原ジュニアは40歳で芸歴25年になるんだな。15歳デビューとは現在では珍しい……と一瞬思ったけど、りあるきっずやまえだまえだはもっと若かったか。


 ケータイを持っていないわたしは、当然のことながら、iPhoneネタにいっさい反応できないし、delawareの新譜も聴けない(iPod Touchも持っていないのだ)。

 ちょっとさびしいけれど、iPhone買うのは完全にむだづかいだからなあ。それに、部屋にこもってiPhoneいじるってのも、ちょっとアレかと。


 NHK杯テレビ将棋トーナメント、近藤正和六段×村田顕弘四段戦を観戦中。解説は中田功七段。

 もちろんヨンダンではなくヨダンである。七段はもちろんナナダンではなくシチダンでなければならない。

 近藤六段の戦形はもちろんゴキゲン中飛車で、ゴキゲンチュービシャではなくゴキゲンナカビシャである。

 中田七段は解説がうまいね。説明が理論的かつ簡潔で、素人にもわかりやすい(わかったような気にさせてくれる)点は、江川卓を思わせるほど(江川の野球解説は評価している)。


 そういえば、昔、柳瀬尚紀が「新手はシンテではなくシンシュである」と主張していたような気がする。羽生善治との対談でだっけ? かなりうろ覚えで、記憶ちがいだったらごめんなさい。


 食パン、イワシのポルトガル風グリル、市販のポテトサラダで昼食。

 イワシに塩と乾燥コリアンダーをふって寝かせたのがひと工夫。香草焼きとまではいかないが、ほんのりコリアンダーの風味がして、なかなかよろしい。


 夕食までのつなぎに、そうめんをひと把いただく。そういえば朝食を食べてなかったな。

 つゆ(市販のめんつゆオンリー)もお湯割りして飲みほし、熱中症予防の水分&塩分補給。


 夕食はバルサミコ酢豚。

 中華鍋を熱して油をしき、房に切りわけて下ゆでしたブロッコリー、赤パプリカざく切りを炒め、軽く塩コショウして取りだす。日本酒+しょうゆ+おろしニンニクで下味をつけた豚バラ焼肉用をじっくり炒める。ブロッコリーとパプリカを戻し、ケチャップ+バルサミコ酢+しょうゆ+日本酒少々で味つけ。

 料理中も食事中も汗だくになったが、おいしかったし、スタミナもついた(ような気がする)。


エチカの鏡」の“脳科学おばあちゃん”が話題沸騰という噂を小耳にはさむものの、番組を見る気がしないから、ネットで調べてみた。

 特に害はなさそうだから、いいんじゃないすか。こんなおばあちゃんの知恵みたいな話を前頭連合野なんてこわもての言葉で理論武装する必要ないだろ、と個人的には思うが、いまどきのおばあちゃんは知恵を持ってないから、しかたないのだろう。

 わたしには子供がいないし、できる予定も未来永劫なさそうだから、子育てそのものについて語る資格はないです。


 若いママさんたちは「エチカの鏡」を見て、「右脳より前頭連合野を鍛えるほうがいいらしいのよ!」などと会話してるのかねえ。

 土田晃之の話を聞いたほうが役に立つんじゃないか。「クローズ」の暴走族総長から名前をとり、まったくの放任主義で育てた小学3年生の長男が突然「塾に通って中学受験したい」と言いだしたという話(「ダウンタウンDX」6/18放送)。


 朝から大雨なのに暑さは変わらず。湿度が高い分、不快指数アップかも。


 食パンの花椒入りサーディントーストとコーヒーで軽く朝食。


 元気づけにスペクタクル映画2本立てを注入。


木村大作監督「劔岳 点の記」(2009)

 おもしろいというよりすごい映画。

 プロットのおもしろさは必要最小限に抑え、あとはひたすら立山連峰剣岳雄大で苛酷な自然を見せるのみ。「それならドキュメンタリーでいいじゃないか」と思う人もいるかもしれないが、本物の自然を舞台にしてヤラセ(演出や意図的な画面設計)ができることが劇映画の強みだろう。

 登山以外の画面にも風格があることに感心した。さすがですね。

 大雨の月曜日だってのに、映画館はけっこう混んでたよ。大スクリーンで見ないと意味のない映画だから、ヒットするんじゃないかな。


マイケル・ベイ監督「トランスフォーマー リベンジ」(2009)

 前作よりはおもしろかったね。

 だって、最初から最後までほとんど戦闘と爆発だけなんだもん。残りはつまんないアドベンチャーゲームと頭の悪い下ネタギャグ。CGを鑑賞する映画だから、それでいいんだと思う。

 マイケル・ベイのアクション演出はエドガー・ライトら若手監督に影響を与えているらしいけど、あのブレブレの手持ちカメラ撮影と、ひと昔前なら「MTV的」と評されたであろうカット割りは、どうも好きになれんなあ。なにやってるか全然わからないんだもん。特にロボットが超高速で戦う場面なんか、造形のせいもあって、ひとかたまりの鉄屑アルチンボルド絵画のようにしか見えない。


 帰りに夕立に巻きこまれ、たいへん疲れたから、ベーカリーのおかずパンで手抜きの夕食。


 どうでもいい感想追記。


 浅野忠信香川照之松田龍平はまだしも、モロ師岡までほんとうに剣岳に登っていたのには驚いたね。

 そんなことをいえば、60歳すぎの木村大作もほんとうに登ったわけで、驚くようなことじゃないか。


トランスフォーマー リベンジ」のキッチンの場面がよかった。うちのキッチンもトランスフォームしてほしい。いや、リフォームするほうが先決かな。


 映画の長すぎるエンドロールを見ているあいだ、日本人の名前を探して暇をつぶす人がいるらしい。

 最近はCGやVFX関係のスタッフにやたら日本人がいるから、全然退屈しのぎにならない。中国、韓国、インド系も珍しくなく、「トランスフォーマー リベンジ」にはタイ人らしきスタッフ名もあった。ハリウッド映画はCGスタッフだけインターナショナルになったらしい。


 ハーフバタールとポタージュ(インスタント)で軽く朝食。


 本物ならではの迫力には確かに圧倒されるけれど、偽物の美学も捨てがたいよね。

 パウエル=プレスバーガー監督「黒水仙」(1947)はヒマラヤの修道院が舞台だが、イギリスから一歩も出ずに撮っている(はず)。35mmカメラをかつぎ、ヒマラヤ山脈に登って撮影していたら、まったくちがう種類の映画になっただろう。

 鈴木清順は確かこんなことを語っていた(と思う)。

黒澤明は馬100頭を使って撮影するが、自分にはそんなぜいたくは許されないから、2頭でどう撮るかを考える」

 本物も映画、偽物も映画、そしてどちらにもそれぞれ独自の魅力があるということか。


 ひやむぎで軽く昼食。市販のめんつゆと薬味にゆずこしょう。

 やたら蒸し暑く、またもや食欲減退気味。とりあえず栄養バランスを考えて、牛乳や野菜ジュースやドリンクヨーグルトで水分補給してます。


 「劔岳 点の記」を見たとき、入口で北日本新聞特別版ってのをもらってさ、「おお、北日本新聞が全国で配られるのか?」と思ったんだけど、いま暇検索したらオークションに出品してる人がいたよ。北陸地方限定のサービスなのか?

富山県へぜひいらっしゃいませ!」みたいな記事が載ってたな。オレも機会があったら、また富山に行きたいよぉ。といっても、目的は剣岳登頂じゃなく富山ブラックだけど(「秘密のケンミンSHOW」5/7放送で紹介してた「まるたかや」でもいいや)。


 鮭ごはん(焼きほぐしバージョン)、味噌汁(インスタント)で軽く夕食。

 明日の朝食にする予定だったんだが、タンパク質も摂取しといたほうがいいかなと思って。


 カフェオレで目覚まし。


 三ツ矢サイダー、柿の種、ハッピーターンボンカレー、『1Q84』。不況でも売れる商品の共通点は?

 答え——目新しさよりも長年培った安心感のある定番商品。

 ……とナントカ消費研究所のおっさんが言っていた(「ズームインSUPER」6/24放送)。

 そりゃ村上春樹に失礼だろ。『1Q84』は最新作なんだからさ。


 そのあと、焼酎100種類を言いあてられる天才2歳児を紹介するというから、てっきり飲むのかと思ったよ(実際はラベルを読むだけだった)。


 鮭ごはんの残りを焼きおにぎりにし、狭山煎茶〈舞〉をかけて、お茶漬けに。


自民党総裁候補にするなら衆院から立候補してやる」と東国原英夫宮崎県知事。

 いやー、東もシャレがきついなあ、と一瞬思ったものの、けっこうマジであるらしいのがこわい。

 こいつ、知事になってまだ2年半だぜ? オレは知らんけど、すごい実績をすでにあげたのかい? 毎週のようにテレビに出て、地鶏やマンゴーの宣伝してるだけじゃねえか。

 自民党が断ったら、「覚悟があるかどうかを見きわめるためのシャレだった。これだから自民党はダメ」と言えばすむから、元芸人(いまでもじゅうぶんテレビタレント)は楽でいいよな。


 そのまんま東は器用な芸人の先駆者かもしれない。

 東は小説(『ビートたけし殺人事件』1988他)も自伝(『ゆっくり歩け、空を見ろ』2001)も書いている。機会さえあれば、当然映画も監督しただろうし、そこそこうまくまとめていただろう。「バカなことばかりしているけど実は頭がいい」というパブリックイメージも、器用な芸人らしい。

 当然、県知事も国会議員も自民党総裁も総理大臣も、それなりに器用にやってのけるのかもしれない。ま、好きにやってくれよ。応援はしないけどさ。

 木村祐一は年齢や性格からしてそんなことは考えていないだろうが、品川祐は20年後に議員様になってるじゃないかね。


 知事は全国ネットのテレビになんか出ず、地元でしっかり仕事してりゃいいんだよ。

 一時期、前福井県知事が毎日のように全国ネットのテレビに出演したことがあった。でも、ジモティのオレはちっともうれしくなかったよ。だって、テレビ局に引っ張りだこだったのは、高速増殖炉もんじゅナトリウム漏洩火災事故のせいだったからね。


 エビと空芯菜エスニック焼きそば、市販の卯の花で昼食。

 むき小エビをゴマ油で両面焼き、軽く塩をして、酒蒸ししておく。中華鍋を熱して油をしき、焼きそばをよく焼いて取りだす。空芯菜ざく切りとむしったセロリの葉を炒め、軽く塩コショウ。焼きそばとエビ(蒸し汁ごと)を加え、日本酒でといたサンバル+ナムプラで味つけ。火を止めてからライム汁を回しかけ、よく混ぜあわせる。

 空芯菜が特売だったおかげで、わりと正統派の東南アジア料理風に仕上がった。


 トマトキーマカレーライス、市販のポテトサラダで夕食。

 両手鍋を熱してオリーヴオイルをしき、ニンニクみじん切り、赤唐辛子小口切り、セロリの茎みじん切り、ニンジンみじん切り、湯むきしたトマトざく切りを順次炒める。乾燥バジルと乾燥コリアンダーをふり、洗った金レンズ豆を加え、少し水を足し、コンソメ少々を溶かして小1時間煮込む。火を止めて、刻んだカレールー(とろ〜りカレー中辛+こくまろ中辛)を溶かす。ここから米を研ぎはじめ、カレーライスにしていただく。

 水分調整を控えめにした結果、かなりどろどろでキーマカレーらしくなった。


 ハーフバタールのフレンチトースト、セロリの塩漬けで朝食。

 エスニック和え物にする予定で、セロリの根元薄切りを塩もみしておいたまま忘れてしまった。そのまま食べてもけっこうおいしいが、もうひと味欲しい気も。

 ジャムも蜂蜜もなかったから、フレンチトーストもそのまま。これもけっこうおいしかったよ。


 昼食はカツレツ。

 カチカチになったハーフバタールの端っこをおろし金でおろし、パン粉にしておく。豚肉肩ロースステーキ用を筋切りし、ビニール袋を巻いたドライバーの柄で叩きのばして、塩コショウ。小麦粉、とき卵、パン粉をつけ、フライパンに多めにしいたオリーヴオイルでシャロウフライにする。

 ソースは軽く煮つめたバルサミコ酢+ケチャップ+乾燥バジル。つけ合わせはキュウリとミョウガエスニック和え物(ライム汁+ナムプラ)と市販のゴボウサラダ。


 厚揚げとインゲンの煮物、エスニック和え物の残りで夕食。

 油抜きした厚揚げ賽の目切り、湯通しして半分に切ったインゲン、湯通ししたニンジン細切りをかつお昆布だし+日本酒+しょうゆ+花椒(粒のまま)で煮ただけ。


 そうめんで軽く朝食。市販のめんつゆ、薬味に刻んだミョウガとゆずこしょう。


 マイケル・ジャクソン死去(6/25)。

 ホントか? が正直な感想。マイケルは死なないような気がしてたので。

 きっと「マイケルはまだ生きている」という伝説がすぐに生まれるだろうね。エルビス・プレスリーのように。


 昼食はおろしそば。

 ゆでて冷水で締めた日本そばに辛味大根おろしミョウガ薄切り、キュウリ薄切り、ブロッコリースプラウトをのせ、市販のめんつゆでぶっかけにしたもの。

 具だくさんなので、おろしそばというよりサラダ感覚。


 豚スペアリブのスープ、市販のポテトサラダで夕食。

 豚スペアリブに塩コショウし、フライパンにしいたオリーヴオイルで焼き固めておく。両手鍋にスペアリブ、むしったセロリの葉、ニンジンのへた、ティーバッグに入れた乾燥ローズマリーと乾燥コリアンダー、つぶして刻んだニンニクを入れ、水を足して2時間煮込む。行平鍋を熱してオリーヴオイルをしき、セロリの茎みじん切りとニンジンみじん切りを炒め、スペアリブと洗った金レンズ豆を入れ、こしたゆで汁を注ぎ、1時間煮込む。しょうゆとコショウで調味。

 真夏日に煮込み料理はつくらないほうがいいと思います。調理中にすでに汗だく。


 暑くてへばってます。


 あいかわらず暑くてへばってますが、テレビ視聴報告だけでも。


爆笑レッドカーペット」(6/27放送)はごく普通の出来。

 バカリズムが持てない都道府県はあるのかな? 意外と東京都とか難しいのかも。

バカリズムの47都道府県持つとしたらこう』という本を企画している出版社は確実にあると思う。


人志松本のすべらない話ゴールデン5」(6/27放送)もごく普通。この手のトーク番組は多すぎるため、聞いたことのある話もちらほら。

 ほっしゃん。のガス代話は確かにおもしろかったから、MVSは当然だろう。好きなのはケンドーコバヤシのタイガージェットシン話。


「世界の果てまでイッテQ」イモトアヤコのキリマンジャロ登頂SP完結編(6/28放送)をぼんやり視聴。

 予算を使い、体を張ったバラエティ企画は評価するし、支持したいと思う。これを大前提として言わせてもらえば……。

 夜間の登頂場面は真っ暗だし、人物のサイズはやたらでかいし、雲海を撮っても構図は定まらず、ゆるゆるのパンをしでかしたりする。マジでキリマンジャロに登ってこれかよ。カメラマンの腕のちがいをまざまざと見せつけられた。やっぱ事実はつまらんな。

 そんな迫力のない映像を見て、なぜベッキーが号泣するかというと、つらそうなイモトやスタッフを集中して映しているからだし、「つらくてもがんばってよかった」みたいな心情を口に出して言わせているからだろう。いまどきの日本映画がいかにテレビに毒されているかもよくわかった。


 ライ麦食パンの花椒入りサーディントーストで軽く朝食。

 ふたを開けたオイルサーディン缶を事前に魚焼きグリルで加熱し、砕いた花椒と乾燥コリアンダーを混ぜてみた。


 食後、気まぐれにわりと本格的に凍頂烏龍茶を淹れてみて、おいしいのに驚いたよ。やっぱり正式に淹れるとちがうなあ。

 といっても、煮水器はガスレンジにかけたやかん、茶壺は普通の急須、聞香杯はそば猪口、茶杯はコーヒーカップ、水盂はキッチンシンクで、陶器はどれもおおむね105円の品。高価な中国茶器セットを買う気にはならんなあ。

 烏龍茶は確か1500円ほどの値段で、やっぱりこっちに金を使うほうが正解じゃないかと。


 石川遼、ミズノオープンで今季初優勝。

 朝の報道で見ただけなんだが、OB2連発のあとチップインイーグルで優勝とは、スターはちがうね。安定してないということでもあるが。


 フレデリック・ワイズマンの映画を見ると、いつも「どうやったらこんな場面が撮れるんだ?」と不思議に思う。

 だって、ドキュメンタリーだろ? 要するにカメラかついで現場に行くだけじゃん。シナリオ書いて、コンテ切って、リハーサルやって、何度も本番繰り返して、それでもろくな場面が撮れない監督がけっこういるのに、現場に行くだけで撮れるの? 映画を撮るってそんなに簡単なことなのか?

 いろいろ考えた結果、「たぶん莫大な量のフィルムを回して、そこからうまく選択・編集してるんだろう」という結論に達した。

 2年前に日テレの「テージセー 1461日の記録」を見て、そうではないことに気づいた。

 これは定時制高校に密着したドキュメンタリーで、副題にあるとおり、4年間の長期取材をおこない、ナビゲーターの久米宏の前のテーブルにはビデオテープが山積みされている。「こんなにテープを回したんですよ」とアピールしているわけだ。

 だが、実際に見てわかったのは、この取材テープを全部ワイズマンに渡して編集してもらっても、ワイズマンの映画にはならないということだった。

 たとえば、「いま教室のなかはこうなってます〜」的なゆるいパンがあったりする。

 酔っぱらった生徒が授業中に騒ぎはじめ、カメラがそちらを向く。このとき、カメラは絶対に生徒に寄らなければならない(ズームインでいい)。ところが、漫然とロングショットで撮影するのみ。

「そうか、ワイズマンの映画は素材からしてちがうんだな」と痛感したよ。たぶん撮影スタッフに「われわれはいま映画を撮っているのだ」という意志が徹底されてるんだろうね。「現場に行きビデオカメラのボタンを押せば事実が記録される」なんてぬるい考えの連中には素材すら撮れない。


 月曜日は映画館へ。


ガス・ヴァン・サント監督「ミルク」(2008)

 ハーヴィー・ミルクではなく、ガス・ヴァン・サントに興味があったから見た。

 入りくんだ時制の複雑な語りや技巧的でスタイリッシュな撮り方はこれまでどおりだが、ずいぶんわかりやすくなっており、わたしのような無知な観客にもハーヴィー・ミルクがどういう人だったのか、しっかり伝わってくる。監督にリスペクトと啓蒙の意図があったのか、脚本を他人に任せたおかげなのか。

「エレファント」「ラストデイズ」「ミルク」とヴァン・サントの近作はいわば「実話プロイテーション」(「映画秘宝」8月号、p.105)ばかりだが、このくらい真摯な姿勢と凝ったつくりなら許せるな。日本の監督も見習えばいいのに。


 昼食と夕食はいずれも外食。帰りに雨が降りだして往生したけど、いくぶん涼しくなったのはありがたい。


 偽PayPalフィッシング詐欺サイトからのメールが届いてたよ。うっかりリンクをクリックしてしまったが、Firefoxのブロックのおかげで助かった。

 なぜspamフィルタを通りぬけてきたかというと、ここの指摘どおり、「本物のPayPalからの連絡メールを受信したことで、spamフィルタのspam判定基準が緩まったためではないかと考えられる」。わたしも昨夜パスワードを変更して、PayPalから連絡メールを受信したからね。皆さんもご注意あれ。


 ジル・ドゥルーズ『シネマ1 運動イメージ』の一節。


 映画は、他の諸芸術と一緒くたにはならない。というのも、他の諸芸術は、世界を通してむしろ非現実的なものを狙うのだが、映画は、世界そのものを、非現実的なものあるいは話(レシ)
に仕立てあげるからである。つまり、映画によって、世界がみずからのイメージへと生成するのであって、イメージが世界へと生成するのではないということだ。(p.103)

 正調ドゥルーズ節というか、ポストモダンのたわごと風というか、なんのこっちゃ?という書き方だが、『黒沢清の映画術』の一節と合わせ読むと、腑に落ちてくる。


 ドキュメンタリーが典型ですけど、映像では原理的に、本当にあったことしか映りません。たとえフィクションとして俳優が演じてはいても、間違いなくその演技は現実に起こっていることです。〔……〕小説は、本当は起こらなかったことを起こったかのように書きますが、映画の唯一の強味は、これはかつて本当に起こった、ということなんです。(p.147)

 ドゥルーズ黒沢清の見解はまったくの正論なんだけど、CG技術の発達により少々事情が変わってきたような気もする。CGを全面的に導入した映画は「世界を通してむしろ非現実的なものを狙う」「現実に起こって」いないものでできているからね。

 いまのところ、グリーンバックの前とはいえ俳優の演技は「現実に起こっていること」だが、そのうちきっと俳優も不要になるよ。ひとりで全部つくれるようになったら、完全に監督の脳内映画になっちゃうだろう(アニメでは新海誠のようにすでに実践している人もいる)。

 結局残るのは、非現実的なものだけでできた脳内映画と、世界そのものを偽装した実話プロイテーションかね。やれやれ……ま、おもしろけりゃいいんだけどさ。


 ところで、『シネマ1』を訳した財津理はすごい人で、ドゥルーズが言及した映画を全部見たらしい。

 その証拠に、ドゥルーズの記憶ちがいを訳文で訂正し、「ドゥルーズはこう書いているが見たらちがったからこう訳した」と訳注がついている。

 誠実な仕事ぶりに感心すると同時に、ちょっとうらやましくなった。わたしもフランスやドイツの無声映画をかたっぱしから見てみたい。仕事でどうしても見ざるをえないならなおいい。

 ま、DVDを大人買いすりゃ見られるんだけどね。パブリックドメインになってるだろうから、そんなに高くもないだろうし。


 ふとテレビを点けたら、「人生が変わる1分間の深イイ話」(6/29放送)で餃子の王将の社長が餃子を焼いていた。

 明石家さんまはひとつの王道パターンしか持っていないため、司会を担当する番組はすべて最初からほとんど同じ内容である。王道パターンとはなにかというと、さんまがゲストにフリートーク道を教育的指導するというものだ。

 島田紳助の番組はさまざまな異なるコンセプトで始まるが、いつのまにかすべて同じ内容になり、結局、最後はメンバー全員で石垣島ロケを敢行しちゃったりする。実に不思議である。

クイズヘキサゴン2」なんか、いまやなぜヘキサゴン(六角形)なのか意味不明だもんなあ。でも、島田紳助司会の27時間テレビにヘキサゴンメンバーが集結するらしいから、みんなこういうのが好きなんだろうね。

 最近やたらテレビで取りあげられてるけど、餃子の王将がブームってのもなんだか。東京の人にはもの珍しいのかね。


 つい寝坊してしまい、「音楽寅さん」(6/29放送)を視聴。

 真の桑田佳祐ファンなら毎週リアルタイム視聴するか、少なくとも録画は欠かさないはず。ぬるいファンで申しわけない。

 そんなぬるいファンでも、今回はたいへんおもしろかったし、感心したよ。

 寅さんが選ぶ21世紀のベスト楽曲(COUNTDOWN TVのパロディ)という企画で、2位が「千の風になって」。正直言わせてもらえば、わたしはこの曲の歌詞は最低だと思っている。だが、桑田には音楽としての良さがわかるし、21世紀の日本人大多数にウケて大ヒットしたことも評価してるんだな。さすがだ……。

 と思っていたら、「この曲を日本に紹介したデーブ・スペクターありがとう」みたいなテロップが流れた。ほめてるんだかバカにしてるんだか、本気なのか冗談なのか、さっぱりわからん。この微妙な立ち位置にますます感心した。

 1位は木村カエラ「TREE CLIMBERS」。これは心底マジで絶賛していると思う。この選曲もさすが。

 でもって、6〜15位もきっちり桑田がコスプレして歌っていた(2曲のみユースケサンタマリア)。30分番組にどんだけ手間かけてんだよっ! テレビ番組がすべてこれだけしっかりしたつくりになりますように。


 んじゃ、いいかげん寝るかね。


 ハーフフィッセル、ポタージュ(インスタント)、サワラのゆずこしょう照り焼きで朝食。

 ごはんと味噌汁のほうが適切だと思うけど、炊くのめんどくさかったもんで。


 英語版「Ponyo」アメリカ上陸! ってことで、英語版の予告編が紹介されていた(「ズームインSUPER」6/30放送)。

 この予告編はすごくてね、ポニョの父が「世界のバランスがくずれている。ポニョ、この惑星を救うのだ!」と所ジョージではなくリーアム・ニーソンの声で言ったりして、洪水で破滅しかけた街をポニョが救う話にしか見えない。いたいけなアメリカ人児童はまさかポニョのせいで街が破滅する話とは夢にも思うまい。

 ……もしかしたら、再編集してほんとうに街を救う話にしてあるのかな。まさかね。宮崎駿はそんなことやらないだろう。


 昼食はシューマイと小松菜の焼きそば。

 中華鍋を熱して油をしき、焼きそばをよく炒めて取りだす。ゴマ油を少々足し、刻んだポークシウマイ(楽陽食品)と小松菜ざく切りを炒め、軽く塩コショウ。焼きそばを戻し、湯+鶏がらスープの素+しょうゆ+バルサミコ酢で味つけ。


どろろ」「銭ゲバ」「MW」など、巨匠のヤバい70年代マンガを無理やりドラマ化・映画化するのが流行りなのかね? ちょうど子供のころに読んでトラウマになった人がクリエイターとして活躍してるからかな。(「どろろ」は60年代末だった。失礼)

 次はなにかなあ……。永井豪「オモライくん」とか? こりゃマジで無理か。

 石川賢「魔獣戦線」をショボい実写映画にされたら、オレは怒り狂うから、絶対やめてね。


 石川賢は小説でも映画でもなくマンガにしかできない表現を追い求めていた人で、確か「虚無戦記」かなにかのあとがきひとコママンガで本人がそう語っていたと記憶する。したがって、作品を映画化することは不可能である(少なくともわたしはそう思う)。

 たとえば、後期には「空間や人体に穴が空いている」という表現が多用されている。「そんなのCGを使えば実写化できる」と考えるのは大間違い。カメラが移動して視点が変わったら穴はどう見えるか、人体の後ろに回ったらどう見えるのか、という問題が発生するからだ。つまり、この表現は静止した2次元の絵でなければ成立しないのである。


 台湾つけ麺改、市販のゴボウサラダで夕食。

 中華鍋を熱して油をしき、ニンニクみじん切り、豚ひき肉、刻んだニラを炒め、塩コショウ、豆板醤、日本酒少々で味つけ。湯+鶏がらスープの素+いりこだしを注ぎ、カレー粉少々、花椒(粒のまま)、乾燥コリアンダーを混ぜて軽く煮る。ゆでて冷水で締めた中華麺(中ちぢれ麺)を添えて、つけ麺としていただく。

 つけ麺を食べ終えたあと、ひやむぎをゆでて冷水で締め、試しにいただいてみた。悪くはないけど、やっぱり中華麺のほうがいいかな。麺とつゆの相性があるのか、熱いつゆでひやむぎを食べることに慣れていないだけなのか……。


 台湾つけ麺改のスープを温めなおし、吸水しした春雨を加えて完食。

 春雨スープとして食べるには味が濃すぎた。塩梅は難しいもんです。