老年は山登りに似ている

年老いてくると、過去の色々な経験から、判断力・洞察力が増し心豊かになってくる。しかし、年老いて視野が狭くなる人もいる。いわゆる柔軟性がなくなり、やたらと自己主張し妥協を持たない心に凝り固まってしまう人だ。

色々な経験には、苦難という経験から学ぶ人もいる。この苦難という経験から幅広い人間に成長する人と、二度と浮上しない人間になってしまう。前者は視野が広くなり、後者は視野が狭くなってしまう。

また、人から学ぶ人もいるだろう、本から学ぶ人もいるだろう。いつまでも、学ぶという姿勢を保てるかどうかが、同じ経験を積んでも成長できるか出来ないかの差になると思う。人生は長いようで短い、誰でも人生設計を組立てる、そして時代・大きな出来事などによって組み替える。過去の経験活かし将来を見通す・・・

そうして、その考え・行動が後世に名を残せるよう努力したいものである。

老年は山登りに似ている。登れば登るほど息切れするが、視野はますます広くなる。       イングマール・ベルイマン(スウェーデンの映画監督・脚本家)