百八記blog

はてなダイアリー「百八記」から引っ越しました。相変わらずの、がさつずぼらぐーたら。

博士の愛した数式

公開もそろそろお終いに近くなって、ようやく行ってまいりました。
いやあ、細部では原作といろいろ違うところはありますし、特にラストは、えー?という感じも無くはなかったのですが、大意と言うか、少なくとも原作の読者としての私にとって大事だと思っていた部分は全て網羅されていて、非常に満足しました。映画化されて、良かった。
つまり、ええと、ものすごく単純化した言い方ですが、数も人も、それぞれが独立しつつ互いに影響しあっていて、美しい。というようなところが、映画では特に丁寧に掬い取られていたように感じました。そのために、博士を外の世界に連れ出すことの困難さ、義姉との関係のやりきれなさ、語り手(原作では家政婦、映画ではルート)の不遇さ、みたいなものが削ぎ落とされたような格好ですが、メッセージをはっきりさせるという点では、とてもよくできた映画だと思いました。
今回行ったのは豊島園のユナイテッド・シネマです。割合に新しいシネコンで、シートがしっかりしていて、前のシートとの段差が深く、朝だったので人も少なく(笑…映画は少人数に限るな)かなり快適に鑑賞できました。ナルニアも豊島園で観ようかな(公開時期や客層からいって、却って混むかなあ)。

子供のおもちゃ

映画の帰り、ボーネルンド豊島園店が閉店セール30%〜50%オフということで、ひやかしで覗いて見たら、わあ可愛い!!いろいろ欲しくなったのですが、しかし財布の中にあと1000円ぐらいしかなくて、悩んだ挙句、パペット1体購入しました。…何のどーぶつだかわかりません。たぶん、なんかこう、滑空する小動物だと思いますが。写真は、フレミング左手の法則のポーズです(^-^;
そして更に途中下車してみたら、以前定価で買って気に入っているカットソーの色違いが値下げされて、更に丁度タイムセール全品半額に行き合わせたため、もとの1/3ぐらいのお値段で購入。ああー嬉しいんだか何なんだか、複雑な気分ー。
万歩計は、前からずっと、買おう買おうと思っていたのですが、なんかこう、ベルトとかに着けなきゃなんでしょ?ベルトしないときはどうしたらいいの?ワンピースは?と、微妙に尻込みしていたのですが、売場に行って見れば、なーんだポケットでもいいんじゃん、クリップもストラップもついてるんじゃん。ということで衝動買い。明日から着けて歩きますよー。

歌舞伎座 夜の部

昨日行ってきました。お天気もよく、軽やかなかんじの着物姿が多かったです。
以下、簡単に感想。

  • 石切梶原

すみません、途中で寝てしまいました…。
幸四郎の梶原は、悪くないのですが、こじんまりとまとまっていて、面白くはなかったです。先月の仁木弾正で、おおっ!と見直していただけに、残念。
愛之助の俣野、良かった。

玉三郎菊之助。同じ演目、同じ配役で、初演を見ていますが、その再演ということで、新しい工夫がいくつかありました。更に俗っぽく、いやらしく(悪い意味ではありません)、お女郎さんのトイチハイチみたいな雰囲気もあって(ほんとに悪い意味ではありません)。
玉三郎はますます草書の踊りでバケモノに近付き、菊之助はますます楷書の踊りで品格を増して、共にものすごい微妙で精密なリズム感と身のこなしが観られて、胸の躍るような舞台でした。殊に、私はたぶん菊之助に肩入れしがちなんですが、いつ見ても菊之助は必ず何かが成長していて、本当に、気持ちがいい。昨日はまだ舞台写真は出ていなかったけれど、次回、出ていたら、きっと何か買ってしまうと思います。

  • 小判一両

このお芝居は初見です。新歌舞伎で、役者それぞれの個性や技術の光る舞台だったと思いますが…台本が好みじゃないので、どうしても、愉快に鑑賞することができませんでした。
菊五郎は一度は身を持ち崩した江戸っ子やらせると、やっぱり気持ちがいいなあ。
茶屋娘の松也さん、失礼ながら思いがけず、おっとりとして初々しくて、大変よかったです。あ、お殿様の吉右衛門も良かった。
帰りしな、楽屋口で吉右衛門が出てくるところに出くわして、ファンの方からチョコをもらったりツーショットで写真を撮ったりするのを見ていましたが、笑顔でサラッとファンサービスを終えると、携帯でなにやら話しながら、一人で大股に歩いて、夜の銀座に消えていきました。思わず、かあっこいいー♪と言ってしまった後姿でした。