映画「ラースと、その彼女」観賞@シネ・リーブル池袋(21:05〜22:55)

kitakogane_aoi2009-01-29


等身大のリアルドールに恋をする青年と、彼を取り巻く町の人々との心温まるふれあいを描く人間ドラマ。
巷では、かなり評判いいんだが、私的には乗り切れず・・・。


理由としては、町の人間が揃いも揃っていい人ばかりで、ちょっとイカレちゃってる主人公に対して、殆ど拒絶反応を示すことなく、彼の行為を肯定的に受け止めてしまっているという摩訶不思議な描写に抵抗を感じた為。


本作の意図する所は、一種のファンタジーである為、主人公の行動を(例え現実世界では異常な行動であったにしても)町の人々が優しく見守るという構図は理解できる。


しかし、ファンタジーにしても、町の住民ほぼ全員が、彼の理解者というのが、私としては納得できないわけで、例えば、主人公の言動をかたくなに拒絶するキャラクターが一人いて、最初の頃は、彼を徹底的に否定するんだけど、何度か接触を続けていく内に心が開かれていき、最終的には主人公の最も良き理解者となる・・・といった流れをエピソードとして盛り込んでくれれば(ベタだけど)、もう少し乗れて観られたのではないかと思う。


大体、現実に「キ印」の人が傍に来たら、普通の人なら思いっきり嫌悪感を表情に出しつつ、その場から逃げるだろ?
この映画のように、周囲が聖人君子のような人ばかりって絶対に有り得ない。
ファンタジーなんだからいいじゃんと言われてしまえば、それまでではあるのだけれども。