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判断は情報に依存する。
ゆえに情報源の不正は不公正な判断を導く。
判断ではなく、情報源が善悪を決定する。
Re-anger主催(キタノ)北の系2005

20091128

[]環境生活部長の「北海道青少年有害情報対策実行委員会」実行委員長就任に係る人事課協議について

有害情報対策実行委員会とは何か:資料

北海道環境生活部生活局道民活動文化振興課青少年育成グループ

環境生活部長の「北海道青少年有害情報対策実行委員会」実行委員長就任に係る人事課協議について

 

  • 環境生活部長の「北海道青少年有害情報対策実行委員会」実行委員長就任に係る人事課協議について

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コメント

  • この文書は、環境生活部長が「北海道青少年有害情報対策実行委員会」の役員(実行委員長)に就任することについて、知事による役員兼任の承認決済のため、決済を起案している人事課と青少年グループが協議をすることになり、その協議の前提となる資料を用意することを決定した文書である。
  • もし知事自身(高橋はるみ)に青少年政策や言論表現の自由についてのしっかりとした知見があり、「北海道は地方自治である。“青少年社会環境対策基本法案”の二番煎じのような文部科学省の政策には従わない。青少年政策はあくまで地方自治として実行する。だから役員兼務を認めない」と判断していれば、「北海道青少年有害情報対策実行委員会」は形骸化し、文部科学省の政治的意図は実現しなかったと思う。
  • 地方公務員の団体役員の就任については、法律上の制限は無い。だが、部長級以上の職員の役員兼務については、知事の事前承認を得ることが、北海道総務部通達「職員の団体役員等の就任について」で求められている。*1 他県では、無許可就任で報酬を得ていた県職員に対して調査・処分が実施された事例がある。*2
  • 「北海道青少年有害情報対策実行委員会」は、北海道職員によって事務の実務が行われているが、北海道の機関ではない。また「北海道青少年有害情報対策実行委員会」は、文部科学省から出た予算で動いているが、文部科学省の機関ではない。国でもないし、地方公共団体でもない。法律に存在しない、超法規的機関である。
  • 「有害環境」が具体的に何を指しているのかは定かでは無いが、「北海道青少年有害情報対策実行委員会」の委員の活動は、公的機関の公務ではないのであるから、一民間人としての活動であり、「有害環境」を実現しようとする法人格のない政治的なボランティア活動のようなものと解釈することもできる。そのような政治的なボランティア活動に、環境生活部長が公務の時間を割いてまで役員活動をすることは、地方公務員法上、公務員が守るべき職務専念義務*3に違反する、と疑われる。また、地方公務員には、地方公務員法上、政治的行為の制限する義務があるが、政治的行為の規定そのものが違憲立法の疑いがあるのではないかという議論があることはさておき、「北海道青少年有害情報対策実行委員会」における「有害な情報」の判断は、北海道青少年健全育成審議会において「有害図書類の指定」を受けた図書類を「有害情報」と判断しているのではなく、実行委員が個人的に「有害」と判断したものを「有害」と判断して環境浄化をしようとしているのであるから、「北海道青少年有害情報対策実行委員会」への公務員の参加は、地方公務員法で制限されている「政治活動の参加」と考えられる。*4
  • 余談だが、社団法人日本図書館協会は、「青少年社会環境対策基本法案」*5が上程されようとしていた2001年に、有害図書類に接することが青少年の逸脱行為の原因になるという環境犯罪誘因説が科学的に根拠がない旨の「見解」を公表している。*6
  • 「北海道青少年有害情報対策実行委員会」が実行しようとしていることは、「青少年社会環境対策基本法案」が想定していた環境浄化政策そのものであり、係る意味において文部科学省の「青少年を取り巻く有害情報対策推進事業」を原資とする「北海道青少年有害情報対策実行委員会」の活動は、脱法的・政治的な環境浄化運動といえよう。
  • 宗教法人が自己の教理にもとづき、宗教活動として環境浄化運動をする行為は憲法上保証されており、一個人が自己の信仰実践として環境浄化運動に参加するのは何の問題もない。一個人が、環境犯罪誘因説を“信じて”いるのであれば、環境犯罪誘因説を“信じる”宗教団体で活動すれば良い。だが、そのような宗教活動に国税を投入したり、地方自治体職員が本来なすべき公務を投げ出して参加する行為は、政教分離を定めた憲法に違反する。

 

関連記事

有害情報対策実行委員会とは何か【資料の目次】

http://d.hatena.ne.jp/kitano/20091120#p1

脚注

*1:「職員の団体役員等の就任について」(平成13年2月1日付け人事第945号総務部通達)は、あくまでも行政通達・内規であり、一般公開されていない。(だからこのように情報公開請求しない限り、一般市民がそのルールを知ることは無い) このようなルールは、本来は内規ではなく、地方公務員法、北海道職員の公務員倫理に関する条例、北海道職員倫理規則など、選挙で選ばれた人によって作られた公的ルールにおいて定めるべき事柄かもしれない。部長級以上だけ事前承認が必要で、それ以下の職員は自由に団体役員に就任できることがはたして妥当かどうか、すべての団体の就任について事前承認が必要か否かについては、議論する余地があるかもしれない。

*2:たとえば、県職員が生活共同組合の役員報酬をもらっていたことについての事例:2009年07月22日新潟県「県職員の他団体役員への無許可就任について」http://www.pref.niigata.lg.jp/jinji/1248206625550.html 等。

*3地方公務員法(昭和二十五年十二月十三日法律第二百六十一号)http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO261.html 「(服務の根本基準) 第三十条  すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。(職務に専念する義務) 第三十五条  職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。 」

*4地方公務員法(昭和二十五年十二月十三日法律第二百六十一号)http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO261.html 「第三十六条  職員は、政党その他の政治的団体の結成に関与し、若しくはこれらの団体の役員となつてはならず、又はこれらの団体の構成員となるように、若しくはならないように勧誘運動をしてはならない。2  職員は、特定の政党その他の政治的団体又は特定の内閣若しくは地方公共団体の執行機関を支持し、又はこれに反対する目的をもつて、あるいは公の選挙又は投票において特定の人又は事件を支持し、又はこれに反対する目的をもつて、次に掲げる政治的行為をしてはならない。ただし、当該職員の属する地方公共団体の区域(当該職員が都道府県の支庁若しくは地方事務所又は地方自治法第二百五十二条の十九第一項 の指定都市の区に勤務する者であるときは、当該支庁若しくは地方事務所又は区の所管区域)外において、第一号から第三号まで及び第五号に掲げる政治的行為をすることができる。 」

*5:青少年有害社会環境対策基本法案 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%9C%89%E5%AE%B3%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%92%B0%E5%A2%83%E5%AF%BE%E7%AD%96%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E6%B3%95%E6%A1%88

*6社団法人日本図書館協会 2001年3月21日「青少年社会環境対策基本法案についての見解」http://wwwsoc.nii.ac.jp/jla/kenkai/seisyonen.html 「本法案は、政府と地方公共団体に対し、子ども達の発達に悪影響を与えると考えられる商品や情報を幅広く規制する権限を与えるものです。子ども達が幸せに成長することは社会の願いです。しかしながら、法案はそれに応えるものではなく、次のような重大な問題点をもっています。 第1に、規制の対象とする表現等の内容の定義が不明確で、恣意的な拡大解釈を許すことです。 規制を予定する対象を「有害な社会環境」とし、それが「誘発し、若しくは助長する」ものとして性と暴力の逸脱行為に加え、これも曖昧な「不良行為」を例示していますが、なおこの3つに限定してはいません。これらの行為を「誘発し」「助長する等青少年の健全な育成を阻害する恐れのある社会環境をいう」と同義反復して、規制対象とする表現内容を明確に定義していません。これは規制する表現対象の恣意的拡大を可能にし、表現の自由の萎縮をもたらす立法であり、違憲の疑いが強いものです。 第2に、政府は1977年度以来、再三「有害」図書類と青少年の「逸脱行動」とを関係づけるべく調査を重ねていますが、「有害」図書類に接することが逸脱行動の原因であるという結果は得られていません。表現と行動の因果関係が科学的に証明できないのですから、どのような表現が逸脱行動の原因であるかを科学的に定義することは不可能で、このことも規制する表現対象の恣意的拡大を可能にします。」

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