とにかく考えた、事・方法論を書くことにした。

最近は雑記ばかり。サーフィンと読んだ本に関して考えた事などを書いていきます。

物語の作り方 使いやすいようなフローチャート風、あるいはチェックリスト

◆はじめに

趣味でゲームシナリオやら小説やら書いて、死ぬまでに生きた証みたいな傑作でも作れたらいいなと思う30目前のおっさんです。プロの意見やアドバイスのが的確なのは当然ながら、一方、同じ素人同志、同じ出発地点から歩き始めた目線の近い人同士の言葉の方がためになるときもあると思います。そんなわけで自分の中で整理するために、少し調べ考えた物語製作論をチャート風に書いていくので、参考になるところがあれば幸いです。


http://d.hatena.ne.jp/kito_yurianusu/20160612/1465726708
↑次の記事です。 大枠が決まった後のブラッシュアップについて


◆0、下地、アイディアのベース

1、主人公(キャラクター)
2、目的・目標
3、テーマ(主人公の歩む道のりや思考行動、読者に伝えたい事)、
4、世界観・フェチズム



物語の主要素は、この4点。どこからどう考えるのも自由。4点に関わる思い付きから、縦横に話を膨らませていく。例えば、超イケメンだが気弱&オタク&ヘタレすぎて、オスとしての魅力には欠ける主人公は面白そうだとか。過去から続く先祖伝来の教えでどんな異種格闘技相手でも勝ち抜き1番になるという目標は面白そうとか。真実の愛ってなんだろう?とか、この世のお金にまつわる残酷さを伝えたい。最後は、現実では駄目な主人公が異世界に飛ばされて、そこでなにか大成功するとか。



思いつきやひらめきでで何かの要素が決まったら、それにあうように1,2,3,4の各項目と関連付けて話を広げる。主人公から思いついたら、そんな主人公がどんな目的(結末)に向かって進んでいくのが面白いだろうとか、そんな主人公の悩みとか人生ってどんな世界なんだろうとか、どんどん深彫りしていく。




◆1、大目的の有無 定型なのか不定形か。

主人公がいずれ到達する、進んでいくゴール(結末)が明確に存在する物語と存在しない物語がある。冒険物の悪い大王を倒す、スポーツの全国大会で1位になる、意中の相手と付き合うといった明確なゴールがある(主人公がそこへ向かっていく)話もあれば、どらえもんやブラックジャックのような、魅力的なキャラクターの日々の活躍を描き、全体を通してのゴールは存在せず連作短編集のような物語もある。他にも、キャラクターと世界観に特化した芳文社の日常系4コマの漫画など、魅力的な世界観を中心に描くだけの物語もある。


この作品は何が一番面白いか?と考えたときに、主人公が成長し目的を達成する王道作品だと思えばそうすればいいし、キャラクターが勝手に動いたり、世界を魅せればそれで面白いなら、主人公が目的達成にあくせくする必要はない。なお、ハヤテのごとくやぎんたまのように、キャラクターの目的はないようだが、時々目的に向かうような話も混ざっていく混合パターンもある。しかしそれはキャラクターものながら、目的にすすむ回もあるパターンであり、根っこは大目的はない物語と同じ特徴を持っている。




◆2、大目的に進む道のりの設定 (大目的のない物語については後述)

1、大目的へと続くいくつかの中間目的(ハードル)の設定
あるスポーツで全国一番になる物語だとしたら、
町のクラブの経験者相手に初めてながら勝ってしまう。
 → 学校の廃部同然のクラブにスカウトされ、メンバー集めを手伝う  
   → 地区大会を勝つ   等々。  



といように、ゴールに向かうまでの様々な中間目標やハードルを考えていく。というのも、いきなり主人公がラスボスを倒せたり、一位になれたとしたら、薄っぺらくうそ臭くなってしまう。何故なら簡単に成し遂げられた事に人は感動しないからである。主人公を徹底的に痛めつけて、苦労させて、そして大目的へと到達させるのである。


ただし、主人公はそのハードルを越えるたびに、次のステップやステージへとランクアップする必要がある。プロの漫画家になるために、読みきりが掲載されるようになった。学生を卒業し人を雇える一応プロの作家の端くれになれた。人気1位や映画化にむけてと、目的達成に向けて眼に見えて近づいていないと、飽きてきたり、中だるみしてしまう。中目的やハードルは似ているものはNGだし、飛び越えた先の新しいステージも用意する必要がある。もしジャンルや目的として可能であるなら、新しい場所や人を登場させて主人公に関連させれば良い。すると、主人公の目的達成やハードルに様々な角度がついて、似たものにならないし、話が広がっていく効果(後々再登場や活躍、伏線としてなど。)も期待できる。




     
2、ライバルや仲間、同業者、周辺関係者、(敵か味方か)
基本的にライバルは必要である。ハードルや目的の困難さを描くのに敵側の視点を入れたほうが説得力や緊張感がでるためである。
1、目的に賛同してくれる協力してくれてはいるがライバル(仲間、味方、周辺人物と競う)
2、目的と反するライバル(主に敵側、主義や価値基準が異なる、昔は仲が良かったとか)
3、ライバルの恋物語


ライバルであり、ラスボスであり、ヒロインでもある等と、ライバルという属性を併用させたり、だれにつけたすこともできる。基本的に主人公と切磋琢磨しあうライバルの存在は必要である。仲間方なら、ダブル主人公のようにもなるだろう。(h2のような。)またそうして、主人公と同等に魅力的なキャラになったのなら、彼彼女のヒロイン役も用意しても良いと思う。




3、ヒロインとの恋物語。ヒロイン視点の物語。
基本的にヒロインは必要である。
1、ヒロインとの恋物語
2、ヒロイン側の紆余曲折、目的話。



性欲の塊である人間誰しも、好いたほれたの恋バナが好きなのである。目的の達成に加えて、あるいは同時進行で、ヒロインとの恋物語の進展をまぜていく。これも中目的同様に、ハードルを飛び越え、少しずつ次のステージに行くという展開の方が望ましい。少年漫画の下手なラブコメはこれがなくて、見ていて進展のなさに飽きてくる。もし、ヒロインも魅力的になったのなら、ヒロインの目的達成を用意し、主人公の大目的と絡めていくのも変化がつくだろう。



ただ、あくまでメインは主人公なのであり、9対1、8対2ぐらいの割合で主人公側の進展の合間に関連するぐらいで差し込んでゆけばよいと思う。ただ、主人公以外の話をいれるとして、一考の余地があるのは、その組み合わせ方式である。
1、プラス、プラス
2、プラス、マイナス
3、マイナス、プラス
4、マイナス、マイナス



主人公の目的が順調なときに、ライバルやヒロインも対抗するように順調。というプラスプラスの組み合わせもあれば、逆にマイナスで余裕を見せたり、仲間なら足をひっぱたり。あるいは、両方マイナスで、主人公もヒロインもダブルで苦境に陥ったりとか。この辺りのどれを選んで合間にいれていく効果は、まだ不明である。



一旦整理する。大目的が決まったら、主人公の道のりとして、中目的やハードルを設定し、徐々に進歩していく&新しいステージを駆け上がっていく盛り上がり箇所を作っていく。この際に、新しい人物や場所を登場させて様々な角度から、一見寄り道や遠回りにも見えるが、目的地に向かっていくような話の広がりも面白いかもしれない。また、主人公の進展と平行させて、ライバルとヒロインの動きを入れるほうがより王道になる。





◆3、大目的のない物語の設定

大目的が存在しない物語は、大目的が存在する物語とは全く異なる面白さを練りこんでいく必要がある。主人公が何かに向かって進まなければならない原則を無視できるほど、物語の目的以外の3要素が充実していなければならない。


1、大目的そのもの(結末)が予想できないスリラー、サスペンス、ホラー、ミステリテイスト。
読者をびっくりさせる、読者に挑戦する、恐怖に貶めるというような、出来事の因果関係や犯人、動機、そういった”事件”の構成要素や仰天ポイントを煮詰める方法。主人公がどうする、どうしたよりも、事件がどう着地するのか!?(人が見た事のない事件や動機というテーマの追求)を提供する。目的だけでなく主人公の存在価値すら重きをおかない。



2、キャラクター小説の追求
可愛い女の子、和む、萌え、いとしい、可憐・・・。
プロフェッショナル、格好いい。
といったこのキャラをずっと見ていたいと思わせるキャラクターを作り上げ、あとはそのキャラクターの日常話や雑談、何かに挑戦したりする雑記のような小ネタを書き連ねていく。魅力的なキャラクターの作り方を要理解。(どらえもん、ブラックジャック、こちかめ、ラノベ系。うまる。)



3、世界観の追求
予想できない事件を作ってやろう。おどろおどろしい出来事を描いてやろうという、下から積み上げていく1の方法とは異なり、例えば、1日の間に四季が移ろう世界があったとして、そこに住む人々の生活や、そこに咲く花ってなんだろう。そんな世界で主人公ってなにをするんだろう? あるいは、突然、憧れの女の子の体に入ってしまったが、肝心の彼女は自分の肉体に入れ替わったわけでもなく・・・、彼女は何処に消えた??自分はどうすればいい?? そんなもしも〜丸々だったら、という世界を先に想定し、明確な目的というよりは、割り当てられた主人公がその状況であくせく迷走し、読者も振り回されていくような物語。



4、フェチズムの追求
世界観の追求と考え方は一緒。ただ、テーマや主人公や世界観とよべるほど大きなものはなく、ただ一点や一瞬や、自分の美しいと思うものをただ描いたというような、個々人のフェチズムにあうかあわないかを主に貫く。エロ本を買う信教というか、自分の絶対好きなジャンルだったり、そういうこれがあればとりあえず読んじゃう・買っちゃうというような属性をとにかくがっつり練りこんだもの。私的な属性の例だと、大正時代(袴)、百合、時間移動、ミステリ(殺人事件や探偵)。




一旦整理する。大目的を無理して考えなくても良い。何かのアイディアを突き詰めていく課程で、謎やサスペンスやホラーというどう読者を驚かせるか、予想の出来ない結末で魅了させる作品になりそうならそうすればよい。また、キャラクターや、世界観、フェチズムを追求していく事で、結果として同じく先の読めない右往左往しながら進む展開になったり、あるいは、その1要素だけで、読者に読ませられる内容にまでなるかもしれない。作者の好きと読者のスキが合致する人を選ぶ作品になるだろうが。なお、中目的を〜、ライバルを〜といった要素は、こちらも取り入れるべきである。




◆最後に

とりあえず長文になりすぎてきたので、今回はこの辺で。こうして物語の大枠や流れが見えてきたら、あとはその要所要所に関連する項目の設定や演出を、ブラッシュアップしていけばいいと思う。



1、各関連項目のブラッシュアップ
・主人公が持つべき望ましい目的とは?
・主人公の性格や成長の仕方について
・ライバルとは?魅力的な敵やトラブルとは  
・テーマや結末のありかた
・どう展開させるほうが望ましいか   など等 いくらでもチェック項目は考えられる。



2、何処から、誰の視点で、どう語るか。
・読者に見せる起点や終点とは?
・このエピソードは、どんなシーンにするか。



3、絵、音楽、背景、言葉、
・具体的な落とし込みの超技巧的な話。(これは完全にプロとか現場の人じゃないとムリやね。)