mr.children/タガタメ

この曲から感じるエネルギーに圧倒されつつも、僕はもうひとつこの曲に対して、明確な意見が出せずにいたのです。まだ僕がこの曲を消化できるような段階にいない、ということでもあったと思うんですが、あるいは内容を汲み取ることよりもミスチルの底力、みたいなものをうっかりフォーカスしてしまっていたからかもしれません。
今回、これを敢えて取り上げるのは、昨日、佐世保であった事件。越してきたばかりの僕に何の面識もあるわけはないですが、うちの至近で起こってます。この事件の話を聞いて、いろいろ思うところもあって。その中で、この曲の一節が浮かばざるを得なかったわけです。「子供らを被害者に 加害者にもせずに この街で暮らすため まず何をすべきだろう?」
このたった一行が、本当の意味では届いていなかった自分、というのに気づかされたわけです。
「でももしも被害者に 加害者になったとき 出来ることと言えば 涙を流し 瞼を腫らし 祈るほかにないのか?」で始まる問いが、「かろうじて出来ることは 相変わらず 性懲りもなく 愛すこと以外にない」という結論に達したのを。僕はどうして平然と聴いていられたんだろう。一番重い結論じゃないか。それが一番難しいことなんじゃないか。なんつーか、あんま言葉を重ねるのも不誠実なのでこの辺で。